緩和期待高まれば17,000円台回復が視野に
225先物は6日続伸で17,000円に迫る |
前週の225先物は週間ベースで710円上昇した。日銀によるETF買入幅の拡大を下支えにじりじりと上昇し6日続伸。お盆休み入りで市場参加者が減少しているなか、狭いレンジでの推移となった。為替市場では、ドル・円は100円台に突入する場面も見られたが、225先物はしっかりとした地合いが継続し17,000円に迫る展開に。現物市場では、決算関連銘柄への物色のほか、ソフトバンクグループなど指数構成銘柄が相対的に強い動きとなった。なお、8月限オプションSQ値は16926.60円で、推定売買代金は1,100億円ほどに留まっている。
8月5日時点の裁定残高はネットベースで3411.39億円(前週は5082.94億円)の買い越しと7月29日時点との比較では大幅に減少。一方、株数ベースでは2.6億株の買い越しと7月29日時点との比較では1.4億株減少した。
225先物の手口では、8日と12日に2000枚超売り越したAアムロが売り筆頭となった一方、モルガンが3000枚超の買い越しとなった。TOPIX先物に関しては、推定買いポジション筆頭だったゴールドマン・サックスが約5000枚の売り越しで売り筆頭。一方、ドイツ証券、モルガン、大和が買い方上位に並んだ。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
日経VIは今年最低の水準まで低下 |
日経平均ボラティリティ・インデックス(VI)は19.01pと今年最も低い水準まで低下している。先行きに対する不透明感が払拭されたというポジティブな解釈をしたいところだが、実際は「日銀ETF買入幅の拡大によって下値不安はほぼ無くなったが、上値も重く狭いレンジでの推移となりそう」といった投資家心理が近いだろう。足元、下値不安の低下でプットの売買が減少している一方、上値の重さも嫌気されてコールの売買も減少。日経VIの低下は、市場の落ち着きを好感して中長期的な投資資金が流入する可能性が高まるが、夏枯れ相場も加わり活発な資金流入は観測されず。
NT倍率(先物)は、拡大が継続しており、12.80倍まで拡大している。日銀によるETF買入幅の拡大と先回り的な買いなどが要因。現物市場では、ファーストリテイリングが伸び悩んでいる一方、ソフトバンクグループが上げ幅を拡大する展開となっている。引続き大型株優勢の地合いとなりそうだ。
官製相場で下げにくい地合いに |
15日8時50分に発表された4-6月期GDP一次速報値は、前期比年率+0.2%と市場予想(同+0.7%)を大幅に下回る格好となった。1-3月期に続いてプラス成長となったが、成長率の鈍化を受けて、9月末の日銀会合での追加金融緩和への期待感が強まる可能性がある。市場ではマネタリーベースを20兆円増やして、年間100兆円とするとの見方が強まっている。一方、マイナス金利幅の拡大は銀行筋からの強い反対で見送られそうだ。
日銀によるETF買入幅の拡大で下がりにくい地合いが出来上がっていることから、追加の金融緩和への思惑が高まると17,000円台回復も視野に入る。商い閑散でエネルギーに乏しい相場展開だが、官製相場が意識されてじりじりとした上昇に期待したい。今週は16,500円から17,200円のレンジを予想する。
経済スケジュール(8月15日〜8月19日)
- 提供:フィスコ社
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