ドイツ銀の信用不安で乱高下
ドイツ銀行の信用不安が嫌気されて週末下落 |
前週の225先物は週間ベースで180円の下落。ドル・円が100円レベルで推移するなか、外部環境に左右され、上げ下げを繰り返す方向感に乏しい展開となった。28日にアルジェリアで開催された石油輸出国機構(OPEC)の非公式会合では8年ぶりとなる減産に合意。投資家のセンチメントが改善したことから、一時1,6750円と200日移動平均線に迫る場面も見られた。ただ、ドイツ銀行の信用不安が嫌気されて、29日の欧米市場では金融株が下落。週末の225先物は前日の上昇分を帳消しにする格好となった。
なお、9月23日時点の裁定残高は、ネットベースで1,009.78億円の売り越し(前週は1,771.62億円の売り越し)と売り越し幅が縮小。一方、株数ベースでは806万株の買い越しと9月16日時点(同2,516万株の売り越し)との比較では買い越しに転じている。
225先物の手口では、連日でまとまった売りを入れたクレディ・スイスがほぼ一手売りとなった。一方、ドイツ証券が3週連続で買い筆頭となった。TOPIX先物に関しても、225先物売り筆頭のクレディ・スイスが6,000枚超売り越したほか、ソシエテ、UBSと欧州勢が売り方上位に並んだ。一方、野村、大和と国内勢が買いに回った。この買いは、配当落ちに絡んだTOPIX先物買いを入れたとの観測。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
米VIXは週末低下 |
日経ボラティリティ・インデックス(VI)は22.14pまで上昇している。ドイツ銀行の信用悪化が影響して、29日の米VIX指数は約10%上昇。週末の指数下落が影響して日経VIは終値ベースで、日銀の金融政策決定会合の結果発表前の水準まで上昇した。ただ、30日の欧米市場で、ドイツ銀行は54億ドルの支払いで米司法省と合意する見通しと伝わったことから、ドイツ銀行株は急反発。米VIX指数は13.29、欧州VSTOXXも19.7693とそれぞれ低下している。
NT倍率(先物)は12.5倍台まで戻している。日銀によるETF買入枠の変更に対する思惑や、配当落ちに絡んだTOPIX先物買いが入ったことなどから、NT倍率(先物)は12.31倍まで縮小した。ただ、29日以降は、225型優勢の地合いとなり、週末には12.5倍台をつける場面も。NT倍率(先物)の縮小は一服している。
16200円から16800円の狭いレンジ推移に |
8時50分に発表された9月の日銀短観で、大企業・製造業DIは6と予想(7)をやや下回る結果となった。6月と同じ結果で市場への影響は限定的となっている。投資家のセンチメントが低下していることも影響し、今週は値幅の狭い静かな相場展開となりそうだ。200日移動平均線を下回る展開が常態化しており、上値抵抗ライン上抜けを狙った積極的な売買は観測されない。
9月中旬以降は、16,200円から16,800円の狭いレンジで推移している。円高推移が重石となる一方、日銀によるETF買入実施で上にも下にも動けない状況にある。今週もこの水準での推移となりそうだ。週末に発表される9月の米雇用統計を見極める動きも強まろう。
経済スケジュール(10月3日〜10月9日)
- 提供:フィスコ社
少ない資金で大きな利益を狙いたくありませんか?そんな方はこちらを確認!
先物・オプションの関連コンテンツ
サキモノのココがPOINT!
株式市場は金融政策から財政政策に視点が移る