一段の株高には円安が必要!14-15日のイエレン議会証言に注目
トランプ減税などが材料視されて週末に大幅反発 |
前週の225先物は週間ベースで440円の上昇となった。10日の日米首脳会談に対する警戒感が先行し、模様眺めの相場展開が続いていたが、週末に様相が一変。トランプ大統領が「驚くべき減税政策を2-3週間後に発表する」と発言したことや、インフラ投資など政策に対する期待感が高まり、下落していた米10年債利回りが上昇。円高ドル安基調が一服したことなどから、週末は買い戻しが進み19,400円台まで上昇した。現物市場も大型株を中心に商いがやや増加したことから、東証一部の売買代金は今年最大となった。
なお、2月3日時点の裁定残高は、ネットベースで1兆3,489.78億円の買い越し(前週は1兆1,578.17億円の買い越し)と増加した。一方、株数ベースでも、9,102万株の買い越しと1月27日時点(同8,272万株の買い越し)との比較で増加している。
225先物の手口では、ドイツ証券が売り筆頭となったほか、モルガン、Aアムロ、クレディ・スイスが売り方上位に並んだ。一方、買い方筆頭はソジェンだが、傾きは2,000枚に届かなかった。TOPIX先物では、JPモルガン、モルガン、ドイツ証券、大和が売り方上位に並んだ一方、累積買いポジション筆頭のゴールドマン・サックスが1万枚超の買い越しとほぼ一手買いに。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
世界的に低いボラティリティは継続 |
日経ボラティリティ・インデックス(VI)は18.53p。日米首脳会談を前にボラティリティが上昇するかと思われたが、首脳会談に対する過度な警戒感が後退したこともあり、目立った上下は観測されなかった。米VIX指数も10台で推移しているほか、フランスやドイツの政治リスクが嫌気され始めた欧州でも、欧州VSTOXX指数は15台と低い水準で推移。世界的にボラティリティは低下傾向のままとなっている。
NT倍率(先物)は12.5倍前後で推移している。NT倍率(先物)で目立った動きは観測されていないが、手口では、ゴールドマン・サックスによるTOPIX先物買いが目立っている。13日(月)まで4営業日連続で買い筆頭と、買いポジションを積み上げている様子。13日時点の推定買いポジションは8.2万枚との観測。欧米の機関投資家から新規の資金が流入しているとの見方も浮上している。相対的にTOPIX先物が強含む展開が続くと想定する。
14-15日のイエレン議会証言に注目 |
注目された日米首脳会談では、トランプ米大統領が安倍首相との会談後の記者会見で、他国の通貨切り下げに関して難色を示し「公平な競争の場(環境)を作り上げる」としたため円買いが一時強まる場面があったものの、瞬間的な動きに留まった。日銀による金融政策に対する直接的な言及は無かったことから、無難に通過。日米欧の株価も堅調推移となっている。
今週は、14-15日に実施されるイエレンFRB議長の議会証言が注目となろう。市場では3月利上げは見送りとの見通しだが、足元の米国経済情勢等を考慮し、早期の利上げに前向きなコメントが出ればドル買いの流れは強まろう。
225先物は19,500円水準で上値が重くなっており、取引時間ベースでの昨年来高値19,640円(1月4日と5日)手前でのもみ合いに。指数を押し上げるには円安ドル高の流れが必要。今週は19,100円から19,600円のレンジを想定する。
経済スケジュール(2月13日〜2月17日)
- 提供:フィスコ社
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日米首脳会談までリスクオフ継続か