「3月の米利上げ」左右する重要イベントとは?
「3月利上げ」への思惑高まり昨年来高値突破 |
前週の225先物は週間ベースで200円上昇。注目されたトランプ米大統領の議会演説は、目新しい政策内容の発表は無かったものの、共和党との連携を重視するような姿勢が確認できたことで、過度な警戒感は後退した。また、米有力連銀総裁から「タカ派」な発言が相次いだことから、米金利引き上げに対する思惑が一気に高まり、米10年債利回りは一時2.51%まで上昇。為替市場で円安ドル高が進んだことから、225先物は2日に昨年来高値19,640円を更新するなど強い動きがみられた。
なお、2月24日時点の裁定残高は、ネットベースで1兆4,969.05億円の買い越し(前週は1兆4,553.59億円の買い越し)と増加した。一方、株数ベースでも、9,685万株の買い越しと2月17日時点(同9,403万株の買い越し)との比較で増加している。
225先物、TOPIX先物ともに週末にかけては、10日のメジャーSQに絡んだロールオーバーが増加。売買の主体がみえにくいなか、TOPIX先物推定建玉筆頭のゴールドマン・サックスもロールオーバーを進めているとの観測。市場では、7万枚超の買いポジションはそのまま6月限に移るとみられている。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
日経VIは低下傾向継続 |
日経平均ボラティリティ・インデックス(VI)は17p台で推移している。オプション市場では、1日辺りからコールの売買が増加しており、20,000円を中心とした権利行使価格の商いが盛り上がった。ただ、昨年来高値を更新した日経平均の上値が重くなったことなどが影響し、先高感はさほど高まっていない様子。一方、「3月利上げ」の思惑が高まっている米国では、VIX指数が10.96まで低下するなど、引き続き下値を警戒するムードはみられない。
NT倍率(先物)は、12.4倍台後半で推移している。225先物、TOPIX先物ともにロールオーバーに絡んだ売買が増加しており、手口からは方向性が読みにくい。現物市場では、月次を材料にファーストリテイが買われる場面がみられたが、週初の6日には反落しており短期的な売買に留まっている。
「3月利上げ」は2月の米雇用統計睨みの展開に |
週末に実施されたイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長による講演で「雇用とインフレが当局の期待に引き続き見合うならば、月内の利上げが適切となる可能性が高い」とコメント。ただ、今年の利上げペースが速くなる可能性についてはふれなかったことから、ドル・円は下落し113円90銭台で取引を終えた。14-15日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げが実施される確率は、Fedウォッチでは8割近くと既に利上げ実施がコンセンサスとなりつつある。
そのようななか、週末、2月の米雇用統計が発表される。イエレンFRB議長が注視する雇用の安定が確認できなかった際、「3月利上げ」のトーンは一気に低下するだろう。国内で目立った材料は引き続き観測されないことから、今週も「3月利上げ」の可能性を横目に見た展開となりそうだ。レンジは19,100円から19,600円とする。
経済スケジュール(3月6日〜3月10日)
- 提供:フィスコ社
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