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金利上昇で株価急落!アフターコロナ相場はどう動く!?

2021/3/26

1直近の株式市場

2月下旬から3月下旬にかけての日経平均は米国10年物国債利回り(以下、米長期金利)の動きに振らされる一進一退の展開となった。

世界的に新型コロナウイルスワクチンの開発・生産そして接種ペースが加速するなか、米バイデン政権が掲げる1.9兆ドル規模の大規模な追加経済対策により、一時は危ぶまれていた景気後退はいつのことやら、最近ではもっぱら景気過熱が危惧されるにようになった。景気回復すること自体は良い話に違いない。しかし、ワクチン接種が進み、今後人々の活動が完全に再開された際に、これまで自粛生活を強いられていた分、鬱積していたものを晴らすかのように、これまでの経済対策の結果積み上がった貯蓄が解放される可能性がある。いわゆる、「ペントアップデマンド(繰越需要)」だ。

そこに、一部で過大との指摘もある1.9兆ドルの追加経済対策が打たれれば、景気が回復から過熱に転換してしまうのではないか、そういう恐れが台頭したわけだ。これにより、期待インフレ率が上昇し、米長期金利も上昇するという動きが強まった。長期金利がある水準まで上昇すると、債券と比べた際の株式の相対的な投資妙味が薄れるため、金利の上昇スピードがあまりに速いと市場は警戒する。また、インフレ懸念というのは、景気過熱に基づくものだが、それは、ひいては中央銀行による緩和的な金融政策の引き締めへの転換につながるのではないかという懸念を市場に抱かせた。

そうした中で、3月16〜17日に行われた注目の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、これまで通り、2023年末までのゼロ金利政策の維持など従来方針が示され、ほぼ満額回答ともいえる結果に終わった。

しかし、皮肉にも、緩和的な政策の継続は景気過熱を一層強めるのではないかという見方から、インフレ懸念による米長期金利の上昇がその後も続き、米長期金利は高いところで1.75%という1年ぶりの高水準を記録した。その後はしばらくの間、米長期金利は落ち着いた動きとなっているが、インフレ懸念はくすぶっており、米国の今後最大10年間における予想物価上昇率を表したブレークイーブンインフレ率(BEI)は高いところで2.33%まで上昇し、足元でも2.3%に近い水準にある。

こうした中、日米の株式市場では、株価収益率(PER)などのバリュエーション面での割高感のあるグロース(成長)株やコロナ禍相場前半に好調だったウィズコロナ銘柄から、相対的な割安感のあるバリュー(割安)株や景気敏感株、コロナ禍での業績への打撃が最も大きい空運や飲食といった銘柄への資金シフトが見られた。

ただ、アフターコロナを見据えた出遅れ感のある銘柄や、バリュー株への資金シフトも長く続いてきた結果、中には、すでにバリューとは呼べない程に上昇した銘柄も多い。反対に、グロース株やウィズコロナ銘柄などについては、将来の成長性を考慮すれば、売られ過ぎともいえる水準に下落した銘柄も散見される。

4月からは、新年度相場入りとなるため、物色の変化も起こってくる可能性がある。ここからは、単純なバリュー・グロースという二極化ではなく、銘柄選別の力が一層試される局面となろう。

なお、筆者は、ここからの3カ月から半年ほどは鉄鋼や鉱業、化学などの資源関連株が相対的に優位なのではないかと考えている。理由としては、今年の株式市場における最大のテーマは「景気回復」だからだ。前述したように、世界的にワクチン接種が進むなか今年は世界経済活動の正常化が見込まれている。資源関連株は景気回復局面での株価パフォーマンスが良い。実際、関連銘柄では今年に入ってから大きく上昇しているものも多い。しかし、それでも、株価純資産倍率(PBR)といった指標や週足などの長めのチャートでみると、まだ回復を完全には織り込めてはいないと思われる銘柄が資源関連株には多いと考えている。

図1 日経平均チャート 日足、1年チャート

  • ※SBI証券サイトより転載

2企業収益と株価動向〜改善が一段と強まるかが問題だが…

2月下旬以降の日経平均は、度々3万円台を回復する場面こそあったものの、2月16日の取引時間中に付けた高値30,714.52円を上抜けることができずにいる。

欧米の中央銀行が積極的な金融緩和姿勢を維持することを示唆し、米政府が新たな経済対策を計画しているとも伝わっているが、これらがインフレ加速により将来的に金融政策の急転換を迫られるとの思惑を強めているようだ。実際、米国のブレークイーブン・インフレ率(期待インフレ率の指標)は上昇基調が続き、足元2.3%前後となっている。米金利上昇につれて、東京市場でも景気敏感系のバリュー(割安)株が買われる一方、日経平均への影響が大きい値がさグロース(成長)株が売られている。また、日銀が3月18〜19日の金融政策決定会合で長期金利の変動幅拡大、上場投資信託(ETF)買い入れ対象からの日経平均型除外といった見直しを決めた影響も大きいだろう。

このように財政・金融政策を巡り国内外の株式相場は揺れているが、企業業績や株価指標の面からも日経平均の上昇一服は説明できる。2020年10-12月期決算発表を通過したことで、日経平均の予想1株当たり利益(EPS、日本経済新聞社が発表している株価収益率(PER)から逆算)や1株当たり純資産(BPS、同じく株価純資産倍率(PBR)から逆算)の改善は一服。EPSは2月24日時点で1343.83円だったのが3月24日時点では1,276.08となり、BPSは23,001.32円から21,850.40円になった。1株指標の改善が止まれば株価バリュエーションも向上せず、PERは22〜23倍を中心に、PBRは1.3倍を中心にもみ合う格好となっている。PBRは一時1.36倍まで上昇したが、これは18年1月に付けた直近ピークに迫る水準だ。

引き続き主要各国の新型コロナウイルス感染状況や経済・金融政策の舵取りが注目されるところだが、企業業績の先行きも株式相場に大きな影響を与えそうだ。目前に迫った21年度も企業業績と1株指標の改善が続くことが期待される。大手証券では10-12月期決算が良好だったことを踏まえ、20年度の着地と21年度の見通しを上方修正する動きが見られる。ただ、既に株価バリュエーションが高水準であることを考えると、問題は「改善のモメンタム(勢い)が一段と強まるか」だろう。

ここで筆者が気になるのは、主要各国ともインフレ観測が強まるのと裏腹に消費者物価(CPI)の伸びが市場予想より鈍いことだ。折しもファーストリテイリング<9983>傘下の「ユニクロ」「GU(ジーユー)」が実質値下げを発表したように、生活物価の下押し圧力は強く、消費者の節約志向が強いことがうかがえる。消費性向が上向かないのは「継続的な所得向上への期待が薄い」ためだ。高値圏でもみ合う株価は、資産インフレ観測と経済実態の先行き不安に揺れる投資家心理を表しているように思われる。

3日米経済・金利見通し 4-6月期における米経済再加速の予想変わらず

日本:感染拡大防止と経済活動維持で4-9月期はプラス成長に

  • 経済見通し

    3月9日発表の2020年10−12月期国内総生産(GDP)2次速報値(改定値)は前期比年率+11.7%と1次速報値の同+12.7%から下方修正された。今年1月から2月にかけて新型コロナウイルスの感染再拡大が報告されたことから、1月8日に緊急事態宣言が再発出された。首都圏1都3県を対象とする緊急事態宣言は最終的に3月21日まで延長されており、緊急事態宣言が解除された後も、首都圏1都3県では、飲食店などに午後9時までの時短要請を4月21日まで継続することで合意している。そのため、今年1-4月の個人消費は前年同期比で落ち込む可能性が高いとみられる。

    政府は宣言解除後における感染再拡大を防ぐための総合的な対策として、「飲食の感染防止」、「変異したウイルスの監視体制の強化」、「感染拡大の予兆をつかむための戦略的な検査の実施」、「安全で迅速なワクチン接種」、「次の感染拡大に備えた医療体制の強化」の5点を決定した。感染拡大防止と経済活動を両立させることに注力し、4-6月期と7-9月期は前年同期比でプラス成長となることが予想される。

  • 金利見通し

    日本銀行は、3月18-19日開催の金融政策決定会合において、より効果的で持続的な金融緩和を実施していくための点検を行った。2%の物価安定の目標を実現するため、持続的な形で、金融緩和を継続するが、経済・物価・金融情勢の変化に対して、躊躇なく、機動的かつ効果的に対応していくことが重要であると判断している。

    政策残高金利は-0.1%にとどめるが、金融仲介機能への影響に配慮し、短期政策金利に連動する「貸出促進付利制度」を創設した。イールドカーブ・コントロール(長短金利操作)について、長期金利の変動幅は上下0.25%程度であることを明確にした。また、強力に長期金利の上限を画すため、「連続指値オペ制度」も導入された。日本銀行による大規模な金融緩和策は少なくとも2022年末までは維持される可能性が高いとみられる。

  • 10年債利回りの想定レンジ:0.05%−0.18%

アメリカ:4-6月期における経済再加速の予想変わらず

  • 経済見通し

    バイデン大統領が提示していた新型コロナウイルスの経済被害に対応する救済案は3月6日までに議会上院で可決され、米議会下院は10日、1兆9,000億ドル規模の追加経済対策法案を賛成多数で可決した。バイデン米大統領は11日、追加経済対策法案に署名し、同法は正式に成立した。

    経済対策法案には、一部の高所得層を除いて1400ドルを直接給付すること、週300ドルの失業保険給付上乗せを9月まで延長すること、新たな医療保険料補助、子供に関する税額控除、3600億ドルの州・地方自治体支援などが含まれている。新型コロナウイルスのワクチン接種ペースは加速していること、追加経済対策は雇用情勢の改善や個人所得の一時的な増加につながるとみられており、4-6月期の米経済成長率は1-3月期の実績値を上回る可能性が高いと予想される。

  • 金利見通し

    3月16-17日に開かれた米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で、現行の金融政策を維持することが全会一致で決定された。会合終了後に発表された声明では、「各月1,200億ドルの国債購入規模や構成を維持する」、「著しい進展が見られるまで購入を続ける」、「パンデミックは見通しに著しいリスク」、「経済の成長ペースは加速している」、「回復の軌道はウイルスの収束次第」などの見解が表明された。

    今回公表されたFOMCの経済予測では、2021年10-12月期の経済成長率見通しが前回12月時点の4.2%から6.5%へ引き上げられている。また、コアPCEの見通しについては、2021年末が2.2%、2022年末は2%、2023年末は2.1%と、いずれも昨年12月時点の予測を上回った。政策金利見通しについては、18人のメンバーのうち7名が2023年末までに少なくとも1回の利上げを予想しているが、経済成長やインフレ見通しにおいて想定外の変化が生じない場合、利上げ時期が早まることはないとみられる。

  • 10年債利回りの想定レンジ:1.45%−1.75%
  • ドル・円想定レンジ:106.00円−109.00円

図2 米ドル/円チャート 日足、1年チャート

  • ※SBI証券サイトより転載

提供:フィスコ社

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