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2024-09-14 09:29:15
金利為替動向(2024年8月30日〜2024年9月6日) 更新 : 2024/9/10 10:00 (更新予定時間:毎週第2営業日10:00頃) 債券をご購入の際に、ご参考として本レポートをご利用ください。現在取り扱っております債券はこちらからご確認いただけます。 概要- 米大幅利下げの可能性でドル売り -主要通貨は対円で大幅に下落した。週初2日は前週末の上昇を引き継ぐも、その後は米国がレイバー・デーの祝日のため動意薄。3日、植田和男日銀総裁が経済財政諮問会議で改めて利上げに前向きな姿勢を示したほか、さえない米8月ISM(供給管理協会)製造業景況指数を受けドル売り・円買いに。4日、米7月JOLTS(求人労働異動調査)で求人件数が市場予想に届かず、ドルの下落が続いた。5日、米8月ADP(オートマチック・データ・プロセッシング)雇用統計が市場予想を大幅に下回り、ドル・円を下押し。週末6日、米8月雇用統計がまちまちの結果となり乱高下。同日、ウォラーFRB(米連邦準備制度理事会)理事が大幅利下げの可能性を否定せず、ドル・円の上値を抑制した。 新興国通貨は対円で軒並み下落した。週初2日は、幅広い通貨に対して円売りが先行し、新興国通貨も対円で上昇したが、3日は弱い米経済指標を受けて円が買われ、新興国通貨はほぼ全面安となった。4日は、日本株の大幅安や米雇用関連指標の下ブレを材料に円買いが継続。5日は新興国通貨を買い戻す動きが目立ち、対円では上昇が目立ったが、6日は米8月雇用統計や一部のFRB高官によるハト派発言を受けて円が買われ、新興国通貨も多くが下落した。
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為替ランド・円は下落した。前週末の中国8月製造業PMI(購買担当者景気指数)が弱く、南アと経済的なつながりの強い中国の景気低迷懸念からランド・円の上値は重くなった。世界的な株安に加え、3日の南ア4−6月期の季節調整済のGDP(国内総生産)が市場予想を下回ったことからランド売りが加速。南アの8月PMIの改善や8月経常収支が市場予想ほど悪化しなかったためランド・円はいったん下げ止まったが、週末の米8月雇用統計などを受けてドル・円が下落すると、ランド売りが再び強まった。 債券長期債利回りは低下した。世界的に利回りが低下する中、SARB(南ア準備銀行)による早期利下げ観測の根強さもあって南ア債券買いが優勢となった。南アランド建て15年債利回りは前週末の11.22%から11.01%に低下して越週した。 為替見通しランド・円は、上値の重い展開とみる。SARBによる早期利下げ観測が引き続きランド・円の重しになるが、大幅利下げ観測もある来週17−18日のFOMC(米連邦公開市場委員会)を前に次第に様子見ムードが広がることも考えられ、週後半にかけては方向感が乏しくなりそうだ。週内の主な南ア経済指標は、7月製造業生産、7月鉱物生産量など。また、中国では週初に8月CPI(消費者物価指数)やPPI(生産者物価指数)、週末に貿易収支や小売売上高などがあり、これらも注目となる。
為替ドル・円は下落した。週初2日は前週末の上昇を引き継ぐも、その後は米国がレイバー・デーの祝日のため動意薄。3日、植田和男日銀総裁が経済財政諮問会議で改めて利上げに前向きな姿勢を示したほか、さえない米8月ISM(供給管理協会)製造業景況指数を受けドル売り・円買いに。4日、米7月JOLTS(求人労働異動調査)で求人件数が市場予想に届かず、下落が続いた。5日、米8月ADP(オートマチック・データ・プロセッシング)雇用統計が市場予想を大幅に下回り、下押し。週末6日、米8月雇用統計がまちまちの結果となり乱高下。同日、ウォラーFRB(米連邦準備制度理事会)理事が大幅利下げの可能性を否定せず、ドル・円の重しになった。 債券短期債利回り、長期債利回り共に低下した。米国の景気減速懸念がくすぶり続け、FRBの9月利下げもほぼ既定路線となる中で、米金利の低下が持続した。ドル建て2年債利回りは前週末の3.92%から3.65%に低下、ドル建て10年債利回りは前週末の3.90%から3.71%に低下して越週した。 為替見通しドル・円は、米8月CPI(消費者物価指数)をはじめ、米8月PPI(生産者物価指数)、米8月調査ミシガン大学期待インフレ率と、重要物価指標の発表が相次ぐ。翌週17−18日にFOMC(米連邦公開市場委員会)が迫り、利下げ規模やその後の利下げペースを探る展開となる。その他、ECB(欧州中央銀行)理事会が開催予定。市場ではECBでの利下げが見込まれており、ドル・円相場に影響が波及する可能性には注意したい。
為替ユーロ・円は下落した。週初2日は、対ドルでの円売りが強まる中、ユーロ・円も堅調となった。3日は、植田和男日銀総裁の発言を受けて利上げ観測が高まったことから、ユーロ売り・円買いが優勢となった。4日は、米経済指標の低迷や日経平均株価の急落を受け、ユーロ・円は下落した。5日は、独7月製造業受注が市場予想を上回ったことから、ユーロ・円は堅調だった。6日は、米8月雇用統計で非農業部門雇用者数が市場予想を下ブレしたことで、ユーロ・円は急落した。 債券短期債利回り、長期債利回りは共に低下した。欧州株式の下落に加え、ECB(欧州中央銀行)の利下げ観測の高まりも利回りを押し下げた。ユーロ建て独2年債利回りは前週末の2.39%から2.23%に低下、ユーロ建て独10年債利回りは前週末の2.30%から2.17%に低下して越週した。 為替見通しユーロ・円は、12日のECB理事会に注目か。理事会での0.25ポイントの追加利下げは確実視されており、ラガルドECB総裁による金融政策や経済見通しについての発言次第では今後の利下げを織り込む展開になる可能性もある。このほか、日銀審議委員の講演にも注意したい。
為替豪ドル・円は下落した。週初2日、豪ドル・円は99円台後半まで上昇するが、節目の100円を前に利益確定売りに押され、3日発表の米8月ISM(供給管理協会)製造業景況指数が市場予想を下回る中、97円台後半まで下落。4日は原油や鉄鉱石価格の急落を受け、豪ドル・円はさらに下落。5日はRBA(豪準備銀行)のブロック総裁が利下げを検討するのは時期尚早との見解を示す中、豪ドル・円は反発。6日はウォラーFRB(米連邦準備制度理事会)理事のハト派的な発言で米ドル・円が一段安となったのを受け、豪ドル・円は急落し、越週した。 債券短期債利回り、長期債利回り共に低下した。豪債は週初、売り優勢で始まるが、その後、買い優勢に傾く展開。豪ドル建て2年債利回りは前週末の3.67%から3.63%に低下、豪ドル建て10年債利回りは前週末の3.97%から3.88%に低下して越週した。 為替見通し10日に発表される豪9月消費者信頼感指数や豪8月企業信頼感指数のほか、11日の米8月CPI(消費者物価指数)は要注目。
為替NZドル・円は下落した。週初2日、NZドル・円は91円台後半まで上昇するが、3日発表の米8月ISM(供給管理協会)製造業景況指数が市場予想を下回る中、90円割れまで下落。4日は原油や鉄鉱石価格の急落を受け、NZドル・円はさらに下落。5日はRBA(豪準備銀行)のブロック総裁が利下げを検討するのは時期尚早との見解を示し、豪ドル・円が反発する中、NZドル・は反発。6日はウォラーFRB(米連邦準備制度理事会)理事のハト派的な発言で米ドル・円が一段安となったのを受け、NZドル・円は急落し、越週した。 債券長期債利回りは低下した。NZ債は、週初、売り優勢で始まるが、その後、買い優勢に傾く展開。NZドル建て10年債利回りは前週末の4.27%から4.18%に低下して越週した。 為替見通し10日に発表されるNZ4−6月期製造業売上高、豪9月消費者信頼感指数や豪8月企業信頼感指数のほか、11日の米8月CPI(消費者物価指数)、12日のNZ8月食品価格、13日のNZ8月住宅販売、8月NZビジネスPMI(購買担当者景気指数)は要注目。
為替レアル・円は下落した。週初2日は、米国が祝日で取引参加者が減少する中、レアル・円は小動き。3日発表のブラジル4−6月期GDP(国内総生産)成長率は強い結果となったが、資源価格の下落を受け、レアル・円は軟調に推移した。4日のレアル・円は下落。米労働環境の先行き不透明感が強まり、投資家心理が悪化した。5日発表の米8月ADP(オートマチック・データ・プロセッシング)雇用統計の弱い結果を受け、ドルが売られる中、レアル・円は上昇した。週末6日発表の米8月雇用統計を受けて、リスクオフからレアル・円は軟化した。 債券短期債利回りは低下した。米景気の先行き不透明感などを背景にブラジル債券が売られる場面もあったが、強いブラジル経済指標などの発表を受け、ブラジル債券は買い優勢。ブラジルレアル建て2年債利回りは前週末の11.92%から11.76%に低下して越週した。
為替リラ・円は下落した。米国の景気減速懸念がくすぶり続け、米9月利下げがほぼ既定路線となる中で週を通してドル売り・円買い基調が続き、リラ・円の下落に波及した。期間中の経済指標で、トルコ4−6月期GDP(国内総生産)前年比は市場予想、および下方修正された前四半期の伸び率を下回った。また、トルコ8月CPI(消費者物価指数)は市場予想を若干上回ったが、前月実績からは大きく鈍化している。 債券長期債利回りは低下した。米早期利下げ観測を背景にトルコ国外への資金流出懸念が弱まった。なお、格付け大手フィッチはトルコの格上げを発表している。ドル建てトルコ10年債利回りは前週末の6.99%から6.97%に低下して越週した。
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