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2024-04-16 17:09:51

金は米中の追加関税発動で押し目を買われるか

2019/9/2
提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

金は米国の景気見通しも焦点

8月26日の週のニューヨーク金市場は、米中の貿易戦争激化を受けて週初に一段高となり、期近12月限が一代高値1,565.0ドルを付けた。ただその後はトランプ米大統領が中国から通商協議再開の申し入れがあったことを明らかにすると、上げ一服となった。また中国が交渉優先の姿勢を示し、協議進展に対する期待感が出たことも金の圧迫要因になった。
米中の貿易戦争が激化した。中国は750億ドルの米国製品に対して5〜10%の追加関税を課すと発表し、トランプ米大統領既に発動している2,500億ドルの中国製品の25%の関税率を10月1日から30%に引き上げ、9月1日と12月15日に発動を予定している3,000億ドルに対する関税率を従来の10%から15%に変更するとした。その後は米大統領が通商協議に対する楽観的な見方を示すと、中国商務省は29日、米中は9月の対面協議について話し合っているとし、交渉優先の姿勢を示した。ただ中国は米国が予定している対中追加関税を撤回することを要求した。米大統領は「異なるレベル」での協議を行う予定と述べたが、協議に進展は見られなかったもようで、9月1日の米中の追加関税が発動した。中国は米国との対話を続ける姿勢を示しているが、これまで同様、米国の関税撤廃がなければ合意はないとのスタンスに変わりはないとみられる。また来年の米大統領選まで合意を先送りする可能性がある。米中の貿易戦争激化の米経済に対する影響は徐々に出ており、今回の追加関税が順次発動されると、好調な労働市場や個人消費に悪影響を与えるとみられる。米国債の長短金利逆転で景気後退に対する懸念が強まっており、今後発表される経済指標が悪化すると、先行き懸念が高まるとみられる。CMEのフェドウォッチによると、30日の米短期金利先物市場で12月のフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標水準の確率は1.25〜1.50%が29.7%(前週41.5%)、1.50〜1.75%が48.9%(同43.3%)、1.75〜2.00%が20.7%(同11.7%)となった。現在の2.00〜2.25%から年末までに2〜3回の利下げが見込まれている。

また英国で合意なき欧州連合(EU)離脱に対する懸念が引き続き強い。ジョンソン英首相は28日、10月中旬まで議会を休会とする方針を示した。10月末のEU離脱期限まで議会の審議時間を短縮し、合意なき離脱阻止の動きを封じ込めるとみられている。英野党・労働党は、英首相による合意なき離脱を阻止するため、今週、議会で緊急審議の実施を目指すとしており、議論の行方を確認したい。

8月30日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比18.48トン増の878.31トンとなった。米中の貿易戦争激化に対する懸念を受けて882.41トンまで増加したが、中国が交渉優先の姿勢を示したことやドル高を受けて一部利食い売りが出た。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、8月27日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは29万6,838枚となり、前週の29万9,993枚から縮小した。今回は新規買いが1万0,315枚、新規売りが1万3,470枚出て、3,155枚買い越し幅を縮小した。

プラチナは出遅れ感から急伸

ニューヨーク・プラチナ期近10月限は、金や銀の一段高に加え、ロジウム急伸などを背景に出遅れ感から急伸し、一代高値944.2ドルを付けた。米中の貿易戦争激化で米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測が強いことも支援要因である。ロジウムは2008年以来の高値4,700ドルを付けた。3,700ドルの抵抗線を突破したことで2008年に付けた史上最高値1万ドルを目指す可能性が指摘された。自動車触媒でプラチナはディーゼル車、パラジウムはガソリン車に主に使用されるが、ロジウムは両方に使用され、排ガス規制強化に伴って自動車触媒需要の増加が見込まれている。ただ今回のプラチナ急伸で独自材料は見当たらない。米中の追加関税が発動しており、踏み上げ一巡後にリスク回避の動きが再燃すると、戻りを売られる可能性も出てくる。
プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、29日のロンドンで13.22トン(23日13.11トン)、30日のニューヨークで23.04トン(同23.04トン)、南アで31.96トン(同31.96トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、8月27日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは2万2,987枚(前週1万9,615枚)に拡大した。新規買い・買い戻しが入った。

ニューヨーク金は一代高値更新後に調整局面

ニューヨーク金12月限は一代高値1,565.0ドルを付けたのち、調整局面を迎えた。米中の貿易戦争激化を受けて先行き懸念が高まった。ただトランプ米大統領が中国から通商協議再開の申し入れがあったことを明らかにすると、上げ一服となった。その後は中国が交渉優先の姿勢を示したことも圧迫要因になった。ただ協議に進展は見られず、9月1日に米中の追加関税が発動した。リスク回避の動きが再燃すると、金は押し目を買われる可能性がある。一代高値を更新すれば上昇基調を維持し、1,600ドルの節目を目指すことになりそうだ。

9月2日からの週の注目ポイント

2日 米国・カナダ休場
中国財新製造業購買担当者景況指数(8月)
ユーロ圏製造業購買担当者景況指数(8月確報) ☆☆
3日 オーストラリア準備銀行政策金利発表 ☆☆
ユーロ圏生産者物価指数(7月) ☆☆☆
米ISM製造業景況指数(8月)
4日 中国財新サービス業購買担当者景況指数(8月) ☆☆
ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数(8月確報) ☆☆
ユーロ圏小売売上高(7月)
米貿易収支(7月) ☆☆
米地区連銀経済報告(ベージュブック) ☆☆
カナダ銀行政策金利発表 ☆☆☆
5日 独製造業受注(7月) ☆☆
ADP全米雇用報告(8月) ☆☆
米製造業新規受注(7月) ☆☆
米ISM非製造業景況指数(8月)   ☆☆☆
6日 景気動向指数(7月速報) ☆☆
独鉱工業生産指数(7月) ☆☆☆
ユーロ圏国内総生産(4-6月期確報) ☆☆
米雇用統計(8月) ☆☆

※重要度を3段階で表示

金(現物1oz.あたり)日足 6ヵ月

https://sbisec.akamaized.net/sbisec/images/base/g_gold_guide_01_report_190902_01.gif

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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