日米主要企業の決算発表シーズンがやってきました。市場予想を上回る(又は下回る)決算発表を行った企業の株価は大きく変動することがあります。加えて、決算発表時には業績予想や株主還元策(自社株買い)など株価に大きな影響を与えうるニュースが発表されることもあります。特に信用取引を手掛けてらっしゃる方は想定以上の損失を被るリスクがありますので、一旦ポジションをクローズすることも検討してみたほうがよいかもしれません。
一方で、eワラントはレバレッジ商品ではあるものの、損失が購入金額までに限定されているという特徴があります。そのため、予想通り株価が動けば大きなリターンが期待できる半面、予想が外れた場合でも想定以上の損失を被ることはありません(投資元本がゼロとなることはあります)。この特性を活かして、敢えて決算発表を1つのイベントとして、eワラントを使ったハイリスク・ハイリターンの短期投資を試してみるのも一手でしょう。
本レポートでは、過去に決算トレードが成功した事例を踏まえて、決算発表に併せてeワラントでハイリスク・ハイリターンの投資を行う場合のポイントと注意点、及び近く決算発表が予定されている主要企業を対象とするeワラントをご紹介します。
過去の事例に見る決算トレードのポイント |
eワラントはレバレッジ商品にも関わらず、損失が投資金額までに限定されているという特徴のある商品です。そのため、予想が的中すれば大きなリターンを得られる可能性がある一方で、予想が外れても投資元本以上の損失が発生することはありません。内容次第で大きく株価がギャップアップ・ギャップダウンすることのある決算発表は、eワラントの強みが発揮される大きなチャンスと言う事ができるでしょう。
ただし、eワラントの値動きの大きさを十分に活かすためには、銘柄の選択方法や投資タイミングに少しコツが必要です。過去の事例をもとにポイントを解説します。
決算発表後に株価が上昇すると考えるなら
決算発表の前日又は当日の決算発表前(引け後に決算発表がある場合は15:00まで)に買い付けます。決算発表を予定している会社の株価を対象としたコール型eワラントのうち、満期までの残存期間が短く、権利行使価格が相場水準に近い又は相場水準よりやや高い銘柄を選ぶとよいでしょう。このような銘柄は比較的レバレッジが高く、対象となる株価が急騰した際には大きくeワラントの価値が上昇する可能性があるためです。
想定どおり株価が上昇した場合は決算発表翌日に利益確定の売りをしましょう。下図のように、一旦上昇した株価が下落に転じた場合、利益が縮小する又は損失が発生する可能性があるためです。予想が外れて株価が下落した場合やあまり動かなかった場合も、損失の拡大を防ぐために早めに損切りの売りをしましょう。
決算発表後に株価が下落すると考えるなら
決算発表の前日又は当日の決算発表前(引け後に決算発表がある場合は15:00まで)に買い付けます。決算発表を予定している会社の株価を対象としたプット型eワラントのうち、満期までの残存期間が短く、権利行使価格が相場水準に近い又は相場水準よりやや低い銘柄を選ぶとよいでしょう。このような銘柄は比較的レバレッジが高く、対象となる株価が急落した際には大きくeワラントの価値が上昇する可能性があるためです。
コールの場合と同様に、決算翌日に売却をしましょう。
注意点としては、予想が外れて株価が逆に動いた場合はもちろんですが、予想通り株価は動いたけれども値動きが小さい場合でも損失が発生する可能性があります。投資金額は管理可能な額までに止めておきましょう。
また、日本株を対象原資産とするeワラントの場合、東京市場の取引終了後に決算発表やニュースなど業績もしくは経営に重大な影響を与えると合理的に判断される事実が判明した場合は、市場外又は翌日の東京市場にて当該原資産の価格が付くまでの間、売買停止となりますのでご注意ください。これはeワラントの価格決定要因である対象原資産の株価を推計できないため、マーケット・メイクが困難となることに起因します。
注目企業の決算発表スケジュールと銘柄例 |
以下はeワラントの原資産になっていて、近く決算発表が予定されている主要企業及び決算発表を活かして短期トレードをする場合の銘柄候補を一部抜粋したものです。相場の方向性を予想するのが難しい場合には、コールとプットを同額分両建てるという方法もあります。
なお、eワラントは土日、祝日はお取引ができません。ゴールデンウィーク中に決算発表がある海外企業や連休前後に決算発表がある国内企業を対象としたeワラントを取引される場合は、連休前に買付け、連休後の寄り付きで売却するとよいでしょう。
原資産コード | 原資産名 | 決算発表予定日 (現地時間) |
ポジティブと考えるなら | ネガティブと考えるなら |
---|---|---|---|---|
AAPL | アップル | 4月30日 | アップル コール 第107回 | アップル プット 第86回 |
SQ | スクエア | 4月30日 | スクエア コール 第8回 | スクエア プット 第7回 |
7203 | トヨタ自動車 | 5月8日 | トヨタ自 コール 第289回 | トヨタ自 プット 第226回 |
9984 | ソフトバンクグループ | 5月9日 | ソフトバンクグループ コール 第458回 |
ソフトバンクグループ プット 第355回 |
4755 | 楽天 | 5月10日 | 楽天 コール 第233回 | 適当な銘柄なし |
7717 | ブイ・テクノロジー | 5月13日 | Vテク コール 第42回 | Vテク プット 第32回 |
上記表以降の決算発表スケジュールはこちら
決算発表スケジュール(国内株式)
決算発表スケジュール(外国株式)
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今回のコールくん、プットくんの注目銘柄 |
コールくんが選ぶ〜注目銘柄
今年のGWも暑くなりそうだけど、猛暑関連銘柄と言えばダイキン工業(6367)だね。来年は東京五輪も控えているし、まだ先だけど大阪万博もあるから猛暑対策として需要は期待できそうだよ。それ以上に中国やインドでの市場拡大にも期待だね。所得が増えればほしくなるのはエアコンだね。株価は年初来高値を更新しているから、素直にコールで順張りするよ。
この銘柄は満期日が先で、権利行使価格をすでに越えているよ。初心者向けの銘柄といえそうだね。
1ヵ月程度で手仕舞いを検討したいところだね。
7.2円程度まで上昇を期待しているよ。
- ※あくまでも現在の市場動向から推測した目安であり、将来の運用成果等を保証するものではありません。
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- ※コメント作成時、eワラントホームページのアクセス状況に基づきます。
プットくんが選ぶ〜注目銘柄
3月下旬以降、川崎汽船(9107)の株価は上昇してきたけど、厳しい同社の業績からするとやや上げ過ぎの印象があるよ。株価のチャートを日足で半年ほど見ると長期的な株価のトレンドは下落方向にあり、短期的には1,550円付近を上限とするレンジのように見えるね。ここはプット型eワラントで下落相場に備えておきたいところだね。
短期的な急落の可能性も意識して、比較的満期までの期間が短いものを選んだよ。
保険代わりに5月末までの保有を意図しているよ。
6円以上での売却を目指しているよ。
- ※あくまでも現在の市場動向から推測した目安であり、将来の運用成果等を保証するものではありません。
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- ※コメント作成時、eワラントホームページのアクセス状況に基づきます。
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ご注意事項
- SBI証券を通したマーケットメーカー(eワラント・インターナショナル)との相対取引になります。
- 配当や株主優待の権利は発生しません。
- 未成年口座のお客さまのeワラント取引のお申し込みは受付いたしておりません。
リスクについて
eワラント(カバードワラント)は、対象原資産である株式・株価指数、投資証券(REIT)、預託証券、国債先物、通貨(リンク債)、コモディティ(リンク債)の価格変動、時間経過(一部の銘柄を除き、一般に時間経過とともに価格が下落する)や為替相場(対象原資産が国外のものの場合)など様々な要因が価格に影響を与えるので、投資元本の保証はなく、投資元本のすべてを失うおそれがあるリスクが高い有価証券です。また、対象原資産に直接投資するよりも、一般に価格変動の割合が大きくなります(ただし、eワラントの価格が極端に低い場合には、対象原資産の値動きにほとんど反応しない場合があります)。
ニアピンeワラント(カバードワラント)は、対象原資産である株価指数や為替相場の変動や、時間経過(同日内を含む)など様々な要因が価格に影響を与えるので、元本の保証はなく投資元本のすべてを失うおそれがあるリスクが高い有価証券です。また、対象原資産に直接投資するよりも、一般に価格変動の割合が大きくなります。最大受取可能額は1ワラント当たり100円に設定され、満期参照原資産価格がピン価格から一定価格以上乖離した場合は満期時に価格がゼロになります。同一満期日を持つ全ての種類のニアピンeワラントを購入しても、投資金額の全てを回収することができない可能性があります。
トラッカーeワラント(カバードワラント)は、対象原資産である株価指数、通貨(リンク債)、コモディティ(リンク債)の価格変動や為替相場(対象原資産が国外のものの場合)など様々な要因が価格に影響を与える有価証券です。このため、投資元本の保証がなく、損失が生じる恐れがあります。トラッカーeワラントの価格は、eワラントに比べると一般に対象原資産の価格により近い動きをします(ただし、レバレッジトラッカーは同方向または逆方向に増幅されたような値動きとなります)が、任意の二時点間において対象原資産の価格に連動するものではありません。また、金利水準、満期日までの予想受取配当金及び対象原資産の貸株料等の変動によって、対象原資産に対する投資収益率の前提が変化した場合には、トラッカーeワラントの価格も影響を受けます。
さらに、取引時間内であっても取引が停止されることがあります。
お客様の購入価格と売却価格には価格差(売却スプレッド)があります。
詳細は、最新の外国証券情報をご参照ください。