決算速報(現地3/30寄り前発表)
●決算発表当日の株価:174.78ドル(+1.39%)
●売上高:55.3億ユーロ(予想42.0億ユーロ)〇市場予想を大幅に上回った
●調整後EPS:12.18ユーロ(予想8.51ユーロ)〇市場予想を大幅に上回った
●2022/12期通期Covid-19ワクチン売上高見通し:従来予想の130〜170億ユーロを据置いた(予想175.9億ユーロ)×市場予想を下回った
●2022/12期通期のR&D(調査・開発費用)見通し:14〜15億ユーロ(予想11.4億ユーロ)
●2年間で15億ドルの自社株買戻し計画を発表
●2.00ユーロの現金特別配当計画を発表
●売上高、調整後EPSとも市場予想を大きく上回りました。また積極的な株主還元策を打出してきました。
決算のポイント
●売上高、利益が市場予想を大きく上回ったうえ、自社株買戻し計画や現金特別配当(株主総会での承認が必要)などを発表。時価総額比で約4.8%に相当する積極的な株主還元策は好感されました。
経営陣の主なコメント
●シャヒンCEOは「21年は当社にとって歴史的な年であり商業ベース、臨床ベースとも進歩があった。パートナーのファイザーと協力し昨年末までに26億回のCovid-19ワクチンを166ヵ国に提供した」と述べました。
●当社は22年末までに中低所得国向けに20億回を上回るワクチン提供をコミットしております。
●ホルスタインCFOは「21年業績は非常に好調で財務も良好である」とし、今後2年で最大15億ドルの自社株買戻し計画と2ユーロの現金特別配当を発表しました。
決算を受けたマーケットの反応
●寄り前に発表された決算を受け、取引開始直後は前日比9.68%高まで買われました。しかしマーケット全体がウクライナ問題における緊張緩和期待が後退、値を消す中同社株も上げ幅を縮小して取引を終えました。
●足元の好業績や積極的な株主還元は好感されました。ただしR&D(研究開発)費用も大きく、利益圧迫要因となるためアナリストの評価は分かれたようです。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:259.92ドル(3/30時点)