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1Q(1-3月)決算速報(現地4/25引け後発表)
●決算発表後の時間外取引(日本時間10:00時点):105.59ドル(+1.68%)
●売上高:697.9億ドル(予想689.9億ドル)〇市場予想を上回った
●EPS:1.17ドル(予想1.09ドル)〇市場予想を上回った
売上高、EPSとも市場予想を上回りました。グーグル・クラウドが黒字転換したことや自社株買いなどを好感し引け後の取引で株価は上昇しました。
引け後の時間外取引のチャート
決算のポイント
●グーグル広告売上高:545.5億ドル(予想537.9億ドル)〇市場予想を上回った
●YouTube広告売上高:66.9億ドル(予想66.5億ドル)〇市場予想を上回った
●グーグル・アザー広告売上高:74.1億ドル(予想72.2億ドル)〇市場予想を上回った
●アザー・ベッツ売上高:2.88億ドル(予想3.00億ドル)×市場予想を下回った
●アザー・ベッツ営業損益:-12.2億ドル(予想-13.2億ドル)〇市場予想より損失が少なかった
●トラフィック獲得コスト(TAC):117.2億ドル(予想117.4億ドル)△市場予想とほぼ一致した
●グーグル・クラウド売上高:74.5億ドル(予想74.6億ドル)△市場予想とほぼ一致した
●グーグル・クラウド営業損益:1.9億ドル(予想-5.6億ドル)〇市場予想を上回り初めて黒字転換した
●700億ドルの自社株買い計画を追加
経営陣の主なコメント
●検索広告好調、クラウド事業の勢いが増した。そしてディープ・コンピューティング・サイエンスとAI技術に基づいた重要な製品を導入した。クラウド事業は初めて黒字転換、長期的な価値向上に引き続き取り組む。
●AIサービスでは開発者向けに、新ツールをリリースした。これにより大規模な言語モデルにアクセスし新しい生成 AI アプリケーションの構築が素早く簡単に提供できるようになる。
●YouTubeは勢いを増している。YouTubeショート動画に日次ベースでアップロードされたチャンネル数は80%増加した。YouTubeTV、プライムタイムチャンネルも勢いがある。NFLサンデー・チケットが貢献、有料会員、広告付きが伸びた。
●会社全体、スタッフ、組織を通じてAIの潜在能力を発揮できることを楽しみにしている。
決算を受けたマーケットの反応
●売上高、EPSとも市場予想を上回りました。グーグル・クラウドが黒字転換したことや自社株買いなどを好感し引け後の取引で株価は上昇しました。
●直近4四半期で売上高が市場予想を下回るなどやや苦戦を強いられていたアルファベットですが、今回の決算発表では売上高が市場予想を上回りました。景気不透明感から企業の広告は減少傾向にありますが、検索型のデジタル広告は削減対象になりにくいことが証明されたようです。また、YouTubeが好調と会社側はコメント。グーグル・クラウド部門は市場予想に反して黒字転換。自社株買いにAIでのアピールと投資家を満足させる内容に、株価は上昇基調への回帰が期待出来そうです。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:127.18ドル、アナリスト・レーティングは5段階評価の4.79(4/25時点)