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1Q(1-3月期)決算速報(現地5/2引け後発表)
●決算発表翌日の取引:81.62ドル(-9.22%)
●売上高:53.5億ドル(予想53.1億ドル)〇市場予想を上回った
●調整後EPS:0.60ドル(予想0.57ドル)〇市場予想を上回った
●調整後粗利益率:50.0%(予想50.1%)△市場予想とほぼ一致した
●4-6月期売上高見通し:50〜56億ドル(予想55.1億ドル)X中間値が市場予想を下回った
●4-6月期調整後粗利益率見通し:50.0%(予想50.4%)X市場予想を下回った
4-6月期売上高見通しと、同調整後粗利益率見通しが市場予想を下回ったことが失望を招きました。
決算発表翌日のチャート
※通常、引け後のチャートを記載しておりますが、今回はGW連休中に決算発表をしているため決算発表翌日のチャートを採用します。
決算のポイント
●資本的支出(CAPEX):1.58億ドル(予想1.02億ドル)市場予想より多かった
●フリーキャッシュフロー:3.28億ドル(予想12.6億ドル)x市場予想を大きく下回った
●データセンター向け売上高:13.0億ドル、前四半期は16.6億ドル(予想14.6億ドル)x市場予想を大きく下回った
●クライアント向け(デスクトップ・ノートなどPC向け含む)売上高:7.4億ドル、前四半期は9.0億ドル(予想9.1億ドル)x市場予想を大きく下回った
●ゲーミング向け売上高:17.6億ドル、前四半期は16.4億ドル(予想15.3億ドル)〇市場予想を上回った
●エンベデッド(組込型)向け売上高:15.6億ドル、前四半期は14.0億ドル(予想14.2億ドル)〇市場予想を上回った
経営陣の主なコメント
●1Qの事業は良好で会社計画を上回る結果を収める事が出来た。また、顧客向けにAI用チップのロードマップを示すことができた。長期的にはデータセンター向けとエンベディット(組込型)向けでAIチップの複数展開を採用、成長が期待できる。
●マイクロソフトのアジュール、グーグル・クラウド、オラクル・クラウドなど主要なクラウド事業者向けに当社製チップのEPYCを提供、新機能活用実績を得た。
●2Qはデータセンター向けの成長がゲーム向けやエンベディッド(組込)の落ち込みを補うと見ている。また下期はPC向け、サーバー向けは新製品の貢献から売上が回復するとみている。
決算を受けたマーケットの反応
決算内容は好悪混在する内容だった。ただ株価は、サーバーやPC向け売上実績が振るわなかった事や4-6月期の売上高見通しや調整後粗利益率見通しの弱さを嫌気し売り先行、昨年10月以来の大幅下落となりました。BofAは投資格付けを買いから中立に引き下げ。2Qの見通しの弱さや、インテルとの競争がAMDにとっても負のプレッシャーとなっていることなどを理由としております。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:96.88ドル、アナリスト・レーティングは5段階評価の4.26(5/5時点)