maurice norbert - stock.adobe.com
2Q(3-5月期)決算速報(現地6/15引け後発表)
●決算発表後の時間外取引(日本時間10:00時点):508.30ドル(+3.54%)
●売上高:48.2億ドル(予想47.7億ドル)〇市場予想を上回った
●調整後EPS:3.91ドル(予想3.79ドル)〇市場予想を上回った
●7-9月期売上高見通し:48.3〜48.7億ドル(予想48.6億ドル)〇中間値が市場予想を上回った
●7-9月期調整後EPS見通し:3.95〜4.00ドル(予想3.89ドル)〇下限値も市場予想を上回った
●2024/11月期通期売上高見通し:192.5〜193.5億ドル、今までの191.0億〜193.0億ドルから引上げた(予想193.0億ドル)△中間値が市場予想と一致
●2024/11月期通期調整後EPS見通し:15.65〜15.75ドル、今までの15.30〜15.60ドルから引上げた(予想15.50ドル)〇下限値も市場予想を上回った
引け後の時間外取引チャート
決算のポイント
●デジタル・メディア売上高:35.1億ドル(予想34.7億ドル)〇市場予想を上回った
●デジタル・エクスペリエンス売上高:12.2億ドル(予想12.2億ドル)△市場予想と一致
●R&D(研究開発費用):8.8億ドル(予想8.3億ドル)市場予想より多かった
●デジタル・メディアARR(年間経常収入:毎年継続的に得られる売上):141.4億ドル(予想140.9億ドル)〇市場予想を上回った
経営陣の主なコメント
●クリエイティブ・クラウド、ドキュメント・クラウド、エクスペリエンス・クラウドなど全体で強い需要があり、特にデジタル・メディアのARR(年間経常収入)の引合いが強い。
●2Q売上高は前年同期比13%増(為替の影響除く)の48.2億ドルで四半期ベースで過去最高。
●先週ローンチした「ファイヤーフライ」、当社の生成AIファミリーの一角をなすサービスは当社既存サービスの「フォトショップ」や「イラストレーター」にAIの技術を付加し顧客の創作を後押しする。
●主な新規企業顧客はアーンスト・ヤング、フィリピン政府、エヌビディアなどが挙げられる。
決算を受けたマーケットの反応
現在、企業のIT支出は絞り気味とみられるなか決算発表では通期の売上高見通しを再度上方修正。同社のデジタルメディア部門はクリエイティブ製品に対する安定した需要を示し、競争力の高さを投資家に印象づけそうです。また生成AI分野で同社は、ローンチした「ファイヤーフライ」が売上高、利益両面で貢献するとしております。
そんななかアナリストの平均目標株価は462.03ドルと株価の上昇に追いつかない状況となっております。6/15引け後、決算発表を受けて目標株価の引上げが数社でみられ、最も強気のウェルズ・ファーゴは600ドル(オーバウェイト)としております。市場の評価が追いつかない同社。AI関連銘柄として目が離せない存在と言えそうです。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:462.03ドル、アナリスト・レーティングは5段階評価の4.10(6/15時点)