4Q(4-6月)決算速報(現地8/8引け後発表)
企業向けIT インフラの構築を提供。AI向けサーバーが注目を集めます。
●決算発表後の時間外取引(日本時間10:00時点):314.50ドル(-9.47%)
●売上高:21.8億ドル、前年同期比+34.0%(予想19.4億ドル)〇市場予想を大きく上回った
●調整後EPS:3.51ドル、前年同期は2.62ドル(予想2.84ドル)〇市場予想を大きく上回った
●調整後粗利益率:17.1%、前年同期は17.6%(予想17.0%)△市場予想と一致した
●7-9月期売上高見通し:19.0〜22.0億ドル(予想19.9億ドル)〇中間値が市場予想を上回った
●7-9月期調整後EPS見通し:2.75〜3.50ドル、(予想3.14ドル)〇中間値が市場予想を上回った
決算内容自体は良好でしたが、急ピッチな株価上昇による高値警戒感や短期的な材料出尽くしから利益確定売りが優勢となったようです。
引け後の時間外取引のチャート
決算のポイント
●H100/A100/L40S(エヌビディア)、Gaudi 2/PVC(インテル)、MI-200/250(AMD)向けAI関連システムに対する記録的な需要続く。
●AIの主要コンポーネントの不足が続いており改善中。
●ワークステーションなど次世代プラットフォームで液体冷却開発を拡大(AI向けに省エネ/効率化/静音化向上を図る)。
●カリフォルニア/サンノゼ、台湾で事業拡大、マレーシアは24年度の立上げを見込む。
●24年6月期通期売上高見通し:95.0〜105.0億ドル、前年同期比33〜47%増。
経営陣の主なコメント
●23年度通期の売上高は71.2億ドル、前年同期比37%増、過去最高の決算だった。売上高と最終利益の両方で会社計画をはるかに超える業績を達成している。
●原動力は主要なAI向けプラットフォーム、特に大規模言語モデルに最適化されたエヌビディアのHGX ベースの製品需要だ。
●記録的なバックオーダー、新規顧客を抱えて24年度に入る。
●23年度調整後EPSは、前年同期比109%増の11.81ドル(前年同期は5.65ドル)、期中に上方修正したガイダンスの上限値である11.00ドルを超えた着地となった。
●熱問題に対処するためにデータセンターの直接液体冷却方式の採用を推進するため、テクノロジーに大規模な投資を行ってきた。差別化要因となっていると考えている。
決算を受けたマーケットの反応
驚異的な成長を遂げる同社。7/20には決算発表前に売上高、利益見通しを上方修正、今回の決算発表ではその数値を上回る着地を見せた。AI向けサーバーがその原動力となっている。エヌビディアやAMD、インテルのAI向け半導体製品群にたいする強気姿勢をみると、同社への引合いも期待できそうです。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:340.86ドル
アナリスト・レーティング:5段階評価の4.13
最低投資金額:49,700円(8/8終値、1ドル143円換算)