アマゾン(AMZN) 2/1 引け後
世界最大級のEコマース企業。クラウド・ビジネスのAWSも業界をリードする存在です。配送効率の追求を掲げる同社は世界屈指の物流網を有し、傘下のベンチャー企業ZOOXは自動運転でも存在感を発揮、ロボ・タクシーや配送などにも活用すると見られます。また、同社のECプラットフォームを活用した広告事業や、ヘルスケア部門も成長の柱と期待されます。
●決算発表後の時間外取引(日本時間9:00時点):170.60ドル(+7.11%)
●売上高:1,699.6億ドル(予想1,662.1億ドル)〇市場予想を上回った
●EPS:1.00ドル(予想0.78ドル)〇市場予想を上回った
●営業利益:132.1億ドル、前年同期は27.4億ドル(予想104.9億ドル)〇市場予想を大きく上回った
●営業利益率:7.8%、前年同期は1.8%(予想6.17%)〇市場予想を大きく上回った
●1-3月期売上高見通し:1,380〜1,435億ドル(予想1,420.1億ドル)×中間値が市場予想を下回った
●1-3月期営業利益見通し:80〜120億ドル(予想91.2億ドル)〇中間値が市場予想を上回った
決算のポイント
事業別売上高等
●オンライン売上:705.4億ドル、前年同期比+9.3%(予想689.1億ドル)〇市場予想を上回った
●広告サービス売上:146.5億ドル、前年同期比+26.8%(予想141.7億ドル)〇市場予想を上回った
AWS
●AWS売上高 :242.0億ドル、前年同期比+13%(予想242.2億ドル)△市場予想とほぼ一致した
費用
●フルフィルメント(物流・配送費用):261.0億ドル、前年同期比+13.0%(予想252.0億ドル)×市場予想より大きかった
決算を受けたマーケットの反応
市場は営業利益率が7.8%と前年同期の1.8%から大きく改善していることを評価。AWSの成長率も堅調に推移しているのも好印象。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:185.28ドル、アナリスト・レーティングは5段階評価の4.91
最低投資金額:23,500円(2/1時点、1ドル147円換算)
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メタ・プラットフォームズA(META) 2/1 引け後
世界最大級のSNS運営企業で、「フェイスブック(Facebook)」、「インスタグラム(Instagram)」、「メッセンジャー(Messenger)」、「ワッツアップ(WhatsApp)」などを運営し、中国を除く世界のSNS市場で高いシェアを有しています。23年初に実行した大規模リストラを経て企業体質が大きく改善され、稼ぐ力が強化されています。
●決算発表後の時間外取引(日本時間9:00時点):454.81ドル(+15.21%)
●売上高:401.11億ドル(予想390.0億ドル)〇市場予想を上回った
●予想比較EPS:5.33ドル、前四半期は4.39ドル、(予想4.91ドル)〇市場予想を大きく上回った
●1-3月期売上高見通し:345〜370億ドル(予想336.4億ドル)〇下限値も市場予想を大きく上回った
●2024/12期通期費用見通し:940〜990億ドル、(予想964.5億ドル)△中間値が市場予想とほぼ一致した
●2024/12期通期資本的支出(CAPEX):300〜370億ドル、従来予想300〜350億ドルから上限を引上げた(予想333.7億ドル)中間値が市場予想よりやや多かった
フェイスブックの会員動向
●デイリーアクティブユーザー(DAU):21.1億人(予想20.7億人)〇市場予想を上回った
●マンスリーアクティブユーザー数(MAU):30.65億人(予想30.58億人)〇市場予想をわずかに上回った
決算のポイント
●Family of Apps(フェイスブック、インスタグラム、メッセンジャー、ワッツアップ、その他サービス)売上:390.4億ドル(予想381.6億ドル)〇市場予想を上回った
●Reality Labs(VRサービス)売上:10.7億ドル(予想8.13億ドル)〇市場予想を上回った
●営業費用合計:237.3億ドル(予想235.7億ドル)〇市場予想より少なかった
●従業員数:67,317名、前四半期は66,185名(予想66,979名)市場予想より多かった
●500億ドル(7.35兆円)相当の追加自社株買いと初の四半期配当、50セントを実施
決算を受けたマーケットの反応
1-3月期の売上高見通しが市場予想を大きく上回わり同社のデジタル広告事業の好調さが浮き彫りになった。加えて500億ドル(7.35兆円)相当の追加自社株買いと初の四半期配当、50セント実施を発表。サプライズから引け後の取引で株価は15.21%の急騰となった。
また370億ドルに上限見通しを引き上げた設備投資計画(CAPEX)は、AI向け半導体投資の拡大を想起。エヌビディアやAMDなどが引け後の取引で動意づいた。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:428.92ドル、アナリスト・レーティングは5段階評価の4.62
最低投資金額:58,100円(2/1時点、1ドル147円換算)
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アップル(AAPL) 2/1 引け後
時価総額約2.89兆ドル(2/1現在)、マイクロソフトに次ぐ世界第二位の企業。売上高の半分以上をiPhoneが占める。20億を超える稼働端末を武器にアプリやミュージックなどを提供するサービス事業が成長。バフェット氏が率いるバークシャーが大株主の3位に名を連ねます。
●決算発表後の時間外取引(日本時間9:00時点):181.40ドル(-2.92%)
●売上高:1,195.8億ドル、+2.07%(予想1,179.7億ドル)〇市場予想を上回った
●EPS:2.19ドル、+16.5%(予想2.11ドル)〇市場予想を上回った
●売上高総利益率:45.87%(予想45.46%)〇市場予想を上回った
決算のポイント
製品別売上高
●iPhone 697.0億ドル、前年同期比+6.0%(予想685.5億ドル)〇市場予想を上回った
●ウェアラブル・家電119.5億ドル、前年同期比-11.3%(予想120.2億ドル)x市場予想を下回った
地域別売上高
●北米:504.3億ドル(予想502.2億ドル)〇市場予想を上回った
●欧州:304.0億ドル(予想286.3億ドル)〇市場予想を大きく上回った
●大中華圏:208.2億ドル(予想235.0億ドル)x市場予想を大きく下回った
サービス収入
●231.2億ドル、前年同期比+11.3%(予想233.7億ドル)x市場予想を下回った
決算を受けたマーケットの反応
売上高は市場予想を上回り増収に転じた。前回の決算(4Q/23年)まで4四半期連続の減収だった。しかし中国の販売不振が深まったことや、マエストリCFOが「アップルの増収は長続きしない可能性があると警告」、iPhone需要が高まった前年同期との比較が厳しいものになると述べたことなどから、引け後の取引で株価は-2.9%と軟調に推移している。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:200.12ドル、アナリスト・レーティングは5段階評価の4.00
最低投資金額:27,500円(2/1時点、1ドル147円換算)
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