SBI証券(オンライン総合証券最大手)−オンライントレードで株式・投資信託・債券を−

株価検索
  • ポートフォリオ
  • 取引
  • 口座管理
  • 入出金・振替

2024-11-05 16:33:54

マーケット > レポート > 特集レポート > アジア太平洋地域で最大のビール会社、バドワイザー・ブリューイング(01876)が香港市場に上場(9/30(月)予定)

アジア太平洋地域で最大のビール会社、バドワイザー・ブリューイング(01876)が香港市場に上場(9/30(月)予定)

2019/9/26
投資情報部 榮 聡

IPOの注目点

(1)アンハイザー・ブッシュ・インベブの子会社で、アジア太平洋地域で最大のビール会社。

(2)中国、韓国、インド、ベトナムなどビール消費が伸びている地域の売上構成比が高い。

(3)プレミアム分野へのシフトによって販売量を上回る売上成長を実現。

図表1:IPOの概要

企業名(コード)

バドワイザー・ブリューイング・カンパニーAPAC(01876)

上場市場

香港

上場日(予定)

19年9/30(月)

公募価格(香港ドル)

27.0

募集・売出し株数(百万株)

1,262

公募規模(億香港ドル)

341

時価総額概算(億香港ドル)

3,525

  • 注:時価総額概算は「IPO後の発行済株式数(オーバーアロットメントを含まない)×公募価格」で計算しています。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

企業概要

世界最大のビール会社アンハイザー・ブッシュ・インベブ・グループ(AB InBev Group)のアジア太平洋地域を担当する子会社です。同地域では最大のビール会社で、「バドワイザー」、「ステラ・アルトワ」、「コロナ」などのグローバルブランド、「ヒューガルデン」、韓国の「Cass(カス)」、中国の「ハルビン」など多国籍・地域ブランドを含む50のブランドを擁します。

売上の40%以上がAB InBevが製造するビールの輸入およびAB InBevからライセンスを受けて製造するビールであり、上場後AB InBevグループが90.15%(オーバーアロットメントの行使がない場合)の株式を保有する見通しです。

中国では販売額でトップ、プレミアムおよびスーパープレミアム分野では販売額、販売量ともトップ、韓国では販売額、販売量ともトップ、インドでは販売額、販売量ともトップ3に入り、プレミアムおよびスーパープレミアム分野ではトップ、ベトナムではプレミアムおよびスーパープレミアム分野で販売額、販売量ともトップの位置を占めます。

業績の動向

19年7月に豪州事業を日本のアサヒビールに113億ドルで売却しており、17年度と18年度の業績比較はこれを除いたものです。

18年の売上は前年比10.5%増で、オーガニック成長率は同7.4%でした。ビール販売量が同2.4%増で、主にプレミアム分野へのシフトによって、1リットル当たり売上は同4.9%増えています。標準化EBITDA(利払い、税金、償却前利益)は同20.7%増、オーガニック成長率は同16.9%増でした。

19年1-3月期の売上は前年同期比1.4%増にとどまりましたが、オーガニック成長率は同7.2%増で高水準が維持されています。1リットル当たり売上は同8.1%増加して、標準化EBITDAのオーガニック成長率は同23.1%増でした。

セグメント情報(図表3)によると、中国、インド、ベトナムなどビール消費の成長率が高い地域を含む「アジア太平洋西部」が売上の76.5%を占めています。アジアのビール市場は世界平均よりも高い成長が見込まれますが、アジア平均よりもさらに高い成長が期待できそうです。

ビール市場の動向

アジア太平洋地域のビール市場は年率3〜4%で拡大してきました(図表4)。世界市場が2%前後の伸びにとどまっているのに対し、所得の上昇や都市化の進展を背景に世界平均を上回る伸びとなっています。

このような傾向は今後も続くと見込まれ、市場調査会社ユーロモニターは2018年から2023年にかけての年平均成長率が、世界で2.9%、アジア太平洋で3.8%と予想しています。このため同社の事業環境は相対的に良好と言えるでしょう。

ただし、アルコール飲料の中でビールはスピリッツ(蒸留酒)やワインに比べて需要の伸びが低いと考えられています。米国において既に5〜6年そのような傾向が続いており、ミレニアル世代を中心にビールよりもカクテルやワインが好まれることが背景として言われています。映画やテレビドラマを通じて米国の嗜好が世界に伝播している可能性がありそうです。

類似会社比較

ビールの会社は世界に数多く上場していますが、ビールの売上構成比が70%以上で、時価総額が大きい6銘柄をピックアップして、バドワイザー・ブリューイングと比較したのが図表5になります。

親会社のアンハイザー・ブッシュ・インベブ、同社のブラジル子会社であるアンベブ、中国最大手の華潤ビールなどが比較対象として特に参考となるでしょう。

バドワイザー・ブリューイングのコンセンサス予想EPSがないため、EV/EBITDA(※)で比べてみます。同社の同倍率は公募価格の27.0香港ドルで22.3倍と、中国の華潤ビールを除く他の大手の11倍台〜15倍台を大幅に上回っています。

中国、インド、ベトナムなど成長性が高い市場で良いポジションを築いていることを背景に、市場平均よりもかなり高いバリュエーションが要求されていると言えるでしょう。

  • ※「EV/EBITDA」倍率は、株価の代わりに「EV」、EPSの代わりに「EBITDA」を使う企業評価の指標です。「EV」は「エンタープライズバリュー」の略で、株式時価総額と債券発行額の合計、「EBITDA」は「Earnings Before Interest, Tax, Depreciation, and Amortization」の略で、利払い、税金、償却費用を支払う前の利益になります。

図表2:業績動向

17年12月期

18年12月期

伸び率(%)

18年1-3月期

19年1-3月期

伸び率(%)

売上高(百万ドル)

6,099

6,740

10.5

1,584

1,606

1.4

営業利益(百万ドル)

922

1,256

36.2

302

356

17.9

純利益(百万ドル)

572

959

67.7

213

240

12.7

標準化EBITDA(百万ドル)

1,652

1,994

20.7

479

558

16.5

ビール販売量(千リットル)

93,966

96,245

2.4

22,311

22,116

-0.9

  • 注:EBITDAは、利払い、税金、償却前利益で、営業利益率との差異は、減価償却費を含めるかどうかになります。
  • ※会社資料をもとにSBI証券が作成

図表3:セグメント情報(18年12月期)

項目

セグメント

実額

構成比
(%)

オーガニック成長率
(%)

売上高(百万ドル)

アジア太平洋東部

1,585

23.5

4.6

アジア太平洋西部

5,155

76.5

8.3

合計

6,740

100.0

7.4

標準化EBITDA(百万ドル)

アジア太平洋東部

549

27.5

4.0

アジア太平洋西部

1,445

72.5

22.8

合計

1,994

100.0

16.9

ビール販売量(千リットル)

アジア太平洋東部

14,120

14.7

1.9

アジア太平洋西部

82,125

85.3

2.5

合計

96,245

100.0

2.4

  • 注:アジア太平洋東部は韓国、日本、ニュージーランドなど、 アジア太平洋西部は中国、インド、ベトナムなどからなります。
  • ※会社資料をもとにSBI証券が作成

図表4:アジア太平洋地域のビール市場

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

図表5:類似会社との投資指標比較

構成銘柄

株価
(9/23)

予想PER
(倍)

EV/EBITDA
(倍)

時価総額
(億ドル)

業種売上
(億ドル)

上場市場

バドワイザー・ブリューイング(01876)

27.00

-

22.3

450

67.4

香港

アンハイザー・ブッシュ・インベブ(取り扱いなし)

87.47

19.8

14.3

1,960

501.3

ベルギー

アンベブ(取り扱いなし)

19.41

25.1

14.2

732

127.0

ブラジル

ハイネケン(取り扱いなし)

97.14

22.0

15.1

616

265.2

オランダ

アサヒグループホールディングス(2502)

5,306

16.1

11.1

238

144.6

日本

カールスバーグ(取り扱いなし)

992.60

24.6

13.1

221

99.0

デンマーク

華潤ビール(00291)

41.15

54.2

38.4

172

48.1

香港

  • 注:ビールの売上構成比が70%以上の銘柄で、時価総額が大きい6銘柄をリストアップしています。バドワイザー・ブリューイングの時価総額は、「IPO後の発行済株式数(オーバーアロットメントを含まない)×公募価格」によります。
  • ※会社資料、BloombergデータをもとにSBI証券が作成
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

免責事項・注意事項

  • 本資料は投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたもので、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資に関する最終決定は投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。万一、本資料に基づいてお客さまが損害を被ったとしても当社及び情報発信元は一切その責任を負うものではありません。本資料は著作権によって保護されており、無断で転用、複製又は販売等を行うことは固く禁じます。
ユーザーネーム
パスワード

セキュリティキーボード

ログインにお困りの方

2024年アメリカ大統領選挙特集
お客さまサポート

よくあるお問合せ
・口座開設の流れ
・NISA関連のお問合せ
・パスワード関連のお問合せ

HYPER SBI 2 ダウンロード
  • オンラインセミナー
  • 【ゼロ革命1周年】もーっと0円キャンペーン ~今なら米国ETFの手数料が全額返ってくる!~

SBI証券はお客様の声を大切にしています


ページトップへ

何かお困りですか?

今すぐ口座開設

お問い合わせ  |  投資情報の免責事項  |  決算公告  |  金融商品取引法等に係る表示  |  システム障害の備え

金融商品取引業者 株式会社SBI証券 関東財務局長(金商)第44号、商品先物取引業者
加入協会/日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会、
一般社団法人日本STO協会、日本商品先物取引協会、一般社団法人日本暗号資産等取引業協会
SBI証券(オンライン総合証券最大手)−オンライントレードで株式・投資信託・債券を− © SBI SECURITIES Co., Ltd. ALL Rights Reserved.