SBI証券(オンライン総合証券最大手)−オンライントレードで株式・投資信託・債券を−

株価検索
  • ポートフォリオ
  • 取引
  • 口座管理
  • 入出金・振替

2024-05-03 00:04:56

マーケット > レポート > 米国ウィークリー・マンスリー >  “ディフェンシブ銘柄、アジア経済再開、FAANG2.0再び”

“ディフェンシブ銘柄、アジア経済再開、FAANG2.0再び”

2022/9/27
提供:フィリップ証券株式会社
リサーチ部:笹木 和弘

“ディフェンシブ銘柄、アジア経済再開、FAANG2.0再び”

  • 米FRBは20-21日にFOMC(連邦公開市場委員会)を開催し、政策金利のフェデラル・ファンド(FF)金利の誘導目標を0.75ポイント引き上げ、3.0-3.25%とすることを決定したほか、政策金利を年末までに4.25-4.50%に引き上げ、23年には4.50-4.75%でピークに達するといった「タカ派」見通しが示された。
  • 先週号(2022年9月21号)で述べた通り、現在は、「金融相場→業績相場→逆金融相場→逆業績相場」の4つのサイクルの中で、景気拡大し過ぎてインフレになることを抑制し物価安定のため金融引締めで金利を高めに設定する「逆金融相場」の時期であり、同時に金融引締めによる景気後退と企業業績悪化の「逆業績相場」への移行が懸念される時期とみられる。足元で米2年国債利回りが4.2%台と、FRBが示した年末から来年にかけての政策金利ピークに近づいている。金融相場と業績相場が株式相場の上り坂であるのに対し、逆金融相場と逆業績相場は下り坂であることは否めない面もあろう。
  • このようななか、株式投資にチャンスを見出す余地はあると思われる。第1に、4つのサイクルの次の局面である「逆業績相場」は、長期金利が低下し始めるとともに、業績が景気と連動しにくいディフェンシブ銘柄が買われやすいとされる。医薬品・バイオ関連は、AI(人工知能)活用によるビッグデータ解析により新しい治療法開発が一挙に進むようになった。簡単で安価な血液検査によって高い精度で正確にがんを診断できるまで技術が進歩してきた。また、アマゾン・ドット・コム(AMZN)のAWSやマイクロソフト(MSFT)のAzureといったクラウド・コンピューティングは、低コストの基本的なデータインフラとして業績の持続的安定性が見込まれる。アップル(AAPL)のiPhoneなどもユーザーは景気が悪化しても利用を控える選択肢を採用しにくいだろう。
  • 第2に、アジアは新型コロナの行動規制が解除されて国境を跨ぐ移動の活発化が見込まれることから、その恩恵を受けやすいグローバル企業にチャンスがあるだろう。アセアンで今年4月から国境を跨ぐ行動規制緩和が進んでいたなか、日本では来月11日より新型コロナの水際対策が大幅に緩和される見通しだ。香港でも今月26日より入境後のホテル隔離が実質ゼロになった。中型機787の出荷を8月より再開したボーイング(BA)のほか、世界的ホテルチェーン企業はアジアの外国人旅行客増加の恩恵を受けよう。
  • 第3に、ウクライナ情勢がロシアの部分動員令や東南部4州の住民投票など事態を長引かせる要因が強くなってきた。燃料(F)、航空・防衛(A)、農業(A)、原子力・再生可能エネルギー(N)、金および非鉄金属・貴金属(G)の「FAANG2.0」関連銘柄にもチャンスを見出す余地があろう。(笹木)
  • 9/27号では、Guardant Health Inc(GH)ハイアット・ホテルズ(H)ヒルトン・ワールドワイド・ホールディングス(HLT)イルミナ(ILMN)マリオット・インターナショナルA(MAR)ニュートリエン(NTR)を取り上げた。

ウィークリーストラテジー

S&P500業種別およびダウ平均構成銘柄の騰落率(9/23現在)

主要企業の決算発表予定

9月28日(水)ペイチェックス、シンタス
9月29日(木)マイクロン・テクノロジー、ナイキ、カーマックス
9月30日(金)カーニバル

主要イベントの予定

9月27日(火)
  • 米シカゴ連銀総裁が講演(ロンドンのイベントで)、FRB議長がデジタル通貨に関するパネル討論会に参加、サンフランシスコ連銀総裁が質疑応答に参加(オンライン)
  • 米耐久財受注(8月)、FHFA住宅価格指数(7月)、主要20都市住宅価格指数(7月)、消費者信頼感指数(9月)、新築住宅販売件数(8月)
9月28日(水)
  • 米アトランタ連銀総裁が質疑応答に参加、シカゴ連銀総裁が講演、米・太平洋島しょ国サミット(ワシントン、29日まで)
9月29日(木)
  • 米クリーブランド連銀総裁らパネル討論会に参加、米サンフランシスコ連銀総裁が基調講演
  • 米新規失業保険申請件数(24日終了週)、米GDP(2Q、確定値)
9月30日(金)
  • 米ブレイナードFRB副議長会議冒頭の挨拶・ニューヨーク連銀総裁会議閉会の挨拶、米の会計年度末、テスラ第2回「AIデー」
  • 米個人所得・支出(8月)、 米ミシガン大学消費者マインド指数・改定値(9月)
10月3日(月)
  • S&Pグローバル米国製造業PMI・改定値(9月)、建設支出(8月)、ISM製造業景況指数(9月)、ワーズ自動車販売台数(9月)
  • ※Bloombergをもとにフィリップ証券作成

銘柄ピックアップ

Guardant Health Inc(GH)市場:NASDAQ・・・2022/11/4に2022/12期3Q(7-9月)の決算発表を予定 

  • 2011年に法人化したがん遺伝子検査企業。がん患者の血液サンプルを用いて腫瘍遺伝子解析の血液生体検査の開発を手掛ける。特定遺伝子変異測定の分子診断「ガーダント360」が主な製品。
  • 8/4発表の2022/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比18.5%増の1.09億USD、Non-GAAPの調整後EPSが前年同期の▲0.61USDから▲1.00USDへ赤字幅拡大。臨床検査数が同45%増、バイオ医薬品顧客の検査数が同60%増と拡大も総費用・営業経費が同26.2%増の2.39億USDと嵩んだ。
  • 通期会社計画は、売上高が前期比23-26%増の4.60-4.70億USDと従来計画を据え置き。同社は検査数の増加に伴うAI(人工知能)活用のビッグデータ解析により、「リキッドバイオプシー(患者から血液などの体液を採取し、その中に含まれているがん細胞や、がん細胞由来の物質を解析する技術)」の正確性が向上し、がんの早期診断をより安価に行うことを可能としつつある点で注目される。

ハイアット・ホテルズ(H)市場:NYSE・・・2022/11/3に2022/12期3Q(7-9月)の決算発表を予定 

  • 1957年設立の国際的ホテル運営会社。主要ブランドとしてパークハイアット、アンダーズ、グランドハイアット、ハイアットリージェンシー等を擁する。今年3月末で世界で約540ホテル数、11万3千室。
  • 8/9発表の2022/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比2.2倍の14.83億USD、Non-GAAPの調整後EPSが前年同期の▲1.15USDから0.46USDへ黒字転換。既存チェーンホテル客室に係る世界販売可能客室1室当たり平均宿泊売上(RevPAR)が同82%上昇の130.16USD、客室数が同19%純増。
  • 通期会社計画は、既存チェーンホテル客室に係る世界RevPAR(為替一定)を前期比55-60%増としたほか、資本的支出が約2.10億USD、客室数が同6.0%純増と従来計画を据え置いた。岸田首相は22日、新型コロナの水際対策を更に緩和すると発表。入国者数の上限撤廃とともに個人旅行を認め、短期滞在のビザを免除する方針と発表。6月末時点で日本に8ブランド・19ホテルを擁する。

ヒルトン・ワールドワイド・ホールディングス(HLT)市場:NYSE・・・2022/10/27に2022/12期3Q(7-9月)の決算発表を予定 

  • ・1919年設立の国際的ホテルチェーン経営企業。コンラッド・ヒルトンが創業者。コンラッド、キュリオコレクション、ヒルトンホテルなどブランドを擁する。2/16時点で世界約6800施設・100万室に上る。
  • 7/27発表の2022/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比68.5%増の22.40億USD、Non-GAAPの調整後EPSが同2.3倍の1.29USD。既存チェーンホテル客室に係る世界販売可能客室1室当たり平均宿泊売上(RevPAR)が同54%上昇の109.62USD、世界13,300室純増、株主還元5.21億USD実施。
  • 通期会社計画は、既存チェーンホテル客室に係る世界RevPAR(為替一定)が前期比37.0-43.0%増、純利益が同2.8-3.0倍の11.46-12.16億USD、株主還元が15-19億USD(1-6月実績8.12億USD)。岸田首相は22日、新型コロナの水際対策で入国者数の上限撤廃とともに個人旅行を認め、短期滞在ビザを免除の方針と発表。6月末時点で日本に「Hilton Honors」加盟ホテル20ヶ所を有する。

イルミナ(ILMN)市場:NASDAQ・・・2022/11/4に2022/12期3Q(7-9月)の決算発表を予定 

  • 1998年設立。DNAシーケシングやDNAマイクロアレイなど遺伝子解析の世界的大手企業。シーケンスキットやマイクロアレイキット、臨床研究製品、分子生物学用試薬、解析ツールなど提供する。
  • 8/11発表の2022/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比3.2%増の11.62億USD、Non-GAAPの調整後EPSが同69.5%減の0.57USD。同社によるがん検査大手グレイル社の買収を巡り、審査前に合併取引を実施したとEU当局が指摘し罰金リスクを警告。同社は法的偶発債務6.09億USDを計上。
  • 通期会社計画を下方修正。売上高の前期比伸び率を4-5%(従来計画14-16%)、調整後EPSを同▲53-▲51%の2.75-2.90USD(同4.0-4.2USD)とした。急激なドル高に加え、マクロ環境悪化から顧客企業による実験室拡張の遅れや支出抑制が響く想定。中国の行動規制も逆風だ。遺伝子解析最大手の同社の競争優位は失われておらず、一時的要因での株価下落はチャンスの面もあろう。

マリオット・インターナショナルA(MAR)市場:NASDAQ・・・2022/11/3に2022/12期3Q(7-9月)の決算発表を予定 

  • 1927年設立の世界首位ホテルチェーン。マリオットホテル、シェラトンホテル、セントレジス、ザ・リッツ・カールトン、ウェスティンなどの主要ブランドを擁する。2/15時点で世界30ブランド、7,989施設。
  • 8/2発表の2022/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比69.5%増の53.38億USD、Non-GAAPの調整後EPSが同2.3倍の1.80USD。既存チェーンホテル客室に係る世界販売可能客室1室当たり平均宿泊売上(RevPAR)が同71%上昇の119.37USD、追加17,000室の内4,400室が他社ブランドから転換。
  • 通期会社計画は、既存チェーンホテル客室に係る世界RevPAR(為替一定)をコロナ禍前2019年比▲6-▲3%、純客室数が前期比3-3.5%増、調整後EPSが同98-107%増の6.33-6.59USD。岸田首相は22日、新型コロナの水際対策を更に緩和すると発表。入国者数の上限撤廃とともに個人旅行を認め、短期滞在のビザを免除する方針。同社は6月末時点で日本に系列ブランド76ホテルを擁する。

ニュートリエン(NTR)市場:NYSE・・・2022/11/2に2022/12期3Q(7-9月)の決算発表予定 

(注)日足の始値と終値をローソク足で表示。「始値>終値(陰線)」なら緑、「始値<終値(陽線)」なら赤。

  • PotashCorpとAgriumの合併で2017年設立。窒素、リン酸、カリの三大要素を全て取り扱う世界最大手のカナダ肥料メーカー。製造部門のほか北米・豪州・南米の7ヵ国に2千以上の小売拠点を持つ。
  • 8/3発表の2022/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比48.6%増の145.06億USD、非国際会計基準の調整後EPSが同2.8倍の5.85USD。セグメント別収入は、小売部門が同25%増、製造部門ではカリが同3.3倍、窒素が同91%増、リン酸塩が同46%増。製造・小売の両方を持つ強みを発揮。
  • 通期会社計画を下方修正。ベンチマーク価格下落および天然ガス費用増に伴う窒素の利益減少を想定し、調整後EPSを前期比2.5-2.9倍の15.80-17.80USD(従来計画16.20-18.70USD)とした。農業関連株はロシアのウクライナ侵攻後に食糧不足懸念から急騰。その後一巡したものの、地球温暖化で夏に世界各地で干ばつが発生。地球温暖化に起因して食糧不足問題から肥料株が注目される。
  • (※)決算発表の予定は9/23現在であり、変更される可能性があります。
フィリップ証券株式会社

今すぐ外国株式口座開設

今すぐお取引

免責事項・注意事項

  • 当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。フィリップ証券は、レポートを提供している証券会社との契約に基づき対価を得ております。当資料に記載されている内容は投資判断の参考として筆者の見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものではありません。投資に関する最終決定は、お客さまご自身の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害についても責任を負いません。当資料の一切の権利はフィリップ証券株式会社に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じます。

    <日本証券業協会自主規制規則「アナリスト・レポートの取扱い等に関する規則平14.1.25」に基づく告知事項>
    本レポートの作成者であるアナリストと対象会社との間に重大な利益相反関係はありません。
ユーザーネーム
パスワード

セキュリティキーボード

ログインにお困りの方

【FXデビュープログラム】FX口座の新規開設&お取引で最大700,000円キャッシュバック!

ご案内
・【よりスムーズな解決を実現!】お問い合わせ内容の事前入力サービス
・口座開設の流れ

よくあるお問合せ
・NISA関連のお問い合わせ
・パスワード関連のお問い合わせ

HYPER SBI 2 ダウンロード
  • オンラインセミナー
  • 米株デビューコンテンツ(GWも取引できる!)

SBI証券はお客様の声を大切にしています


ページトップへ

何かお困りですか?

今すぐ口座開設

お問い合わせ  |  投資情報の免責事項  |  決算公告  |  金融商品取引法等に係る表示  |  システム障害の備え

金融商品取引業者 株式会社SBI証券 関東財務局長(金商)第44号、商品先物取引業者
加入協会/日本証券業協会、一般社団法人 金融先物取引業協会、一般社団法人 第二種金融商品取引業協会、一般社団法人 日本STO協会、日本商品先物取引協会
SBI証券(オンライン総合証券最大手)−オンライントレードで株式・投資信託・債券を− © SBI SECURITIES Co., Ltd. ALL Rights Reserved.