“利上げ幅縮小協議とブラックアウト、個別株連動ETF”
- 当ウィークリーの先週号(2022年10月18日号)で述べたように、13日発表の9月の米消費者物価指数の発表後に主要米国株価指数が急騰して以降、短期的には相場の流れが変わって来た。金融のJPモルガン・チェース(JPM)、保険のユナイテッドヘルス・グループ(UNH)、コンピュータのIBM(IBM)、動画配信のネットフリックス(NFLX)など主要企業の7-9月期決算が好調なこともその背景にあるだろう。その流れを確かなものとするかのように、来月1-2日のFOMC(連邦公開市場委員会)の前々週の土曜日からの「ブラックアウト期間(FRBの関係者が金融政策に関して踏み込んだ発言をしてはならない期間)」開始前日の21日に、WSJ紙の報道で大きなニュースが飛び込んできた。それは「FRBが11月のFOMCで、その次の12月会合で利上げ幅を縮小するかを協議する」という内容だ。来月2日まではブラックアウト期間となることから、この相場の流れが少なくとも1週間程度は続く可能性を見る余地がある。それを投資機会と考える場合、以下のETFの活用が検討されよう。
- 先ず、既に19日に7-9月期決算発表を終えたテスラ(TSLA)に関し、日々のパフォーマンスの150%の投資成果を追求する「DRXデイリー・テスラ株ブル1.5倍ETF(TSLL)」、および日々のパフォーマンスのインバース(反対)の100%の投資成果を追求する「DRXデイリー・テスラ株ベア1倍ETF(TSLS)」が挙げられる。株価200〜300USDのレンジ範囲内の動きを想定しつつ機動的な売買が求められよう。次に、27日の取引時間終了後に7-9月期の決算発表が予定されているアップル(AAPL)に関し、日々のパフォーマンスの150%の投資成果を追求する「DRXデイリー・アップル株ブル1.5倍ETF(AAPU)」、および日々のパフォーマンスのインバース(反対)の100%の投資成果を追求する「DRXデイリー・アップル株ベア1倍ETF(AAPD)」が挙げられる。決算発表後に市場予想との対比で株価の大きな変動が予想される。動いた方向に乗ることが基本となるだろう。なお、28日発表の9月の米個人消費支出はFOMCに直結しやすいため、市場予想より強い数値の際には来週のFOMCを待たずして相場の流れが反転してしまうリスクも考慮されるべきだろう。
- その他では、8月成立の「歳出・歳入法(インフレ抑制法)」で気候変動対策に係る税額控除の恩恵、および高齢者の医療費負担軽減などの関連銘柄が注目される。また、グローバル企業において20年ぶりのドル高の負の影響が大きくなるなか、事業の買収や売却を機動的に行うことで事業ポートフォリオの効率性を経常的に高めている複合企業は、製造業の中でも為替のマイナスを吸収して増益を維持しやすい強みがあるように見受けられる。(笹木)
- 10/25号では、ChargePoint Holdings(CHPT)、ファースト・トラスト・ナスダック・サイバーセキュリティETF(CIBR)、ロックウェル・オートメーション(ROK)、Shoals Technologies Group(SHLS)、シスコ(SYY)、テスラ(TSLA)を取り上げた。
ウィークリーストラテジー
S&P500業種別およびダウ平均構成銘柄の騰落率(10/21現在)
主要企業の決算発表予定
10月25日(火) | F5、テキサス・インスツルメンツ、ビザ、エンフェーズ・エナジー、ジュニパーネットワークス、コスター・G、チャブ、アルファベット、アメリプライズ・ファイナンシャル、マイクロソフト、ファーストエナジー、ユニバーサル・ヘルス・サービシズ、テラダイン、チポトレ・メキシカン・グリル、イリノイ・ツール・ワークス、キンバリー・クラーク、ゼネラル・エレクトリック(GE)、ハリバートン、ムーディーズ、アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド、ペンテア、バレロ・エナジー、シャーウィン・ウィリアムズ、MSCI、コーニング、コカ・コーラ、レイセオン・テクノロジーズ、パルトG、バイオジェン、パッカー、3M、インベスコ、アイデックス、NVR、ゼネラル・モーターズ(GM)、センティーン、シンクロニー・ファイナンシャル、ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS) |
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10月26日(水) | インビテーション・ホームズ、UDR、サービスナウ、KLA、モリーナ・ヘルスケア、レイモンド・ジェームズ・ファイナンシャル、メタ・プラットフォームズ、エベレスト・リー・G、タイラー・テクノロジーズ、ユナイテッド・レンタルズ、EQT、グローブライフ、オライリー・オートモーティブ、VF、フォード・モーター、アライン・テクノロジー、アンフェノール、ウエイスト・マネジメント、ブリストル マイヤーズ スクイブ、ボーイング、ローリンズ、オーチス・ワールドワイド、ゼネラル・ダイナミクス、ローパー・テクノロジーズ、ボストン・サイエンティフィック、ヘス、IQVIAホールディングス、クラフト・ハインツ、マスコ、CMEグループ、ガーミン、オールド・ドミニオン・フレイト・ライン、ヒルトン・ワールドワイド・HD、フォーティブ、サーモフィッシャーサイエンティフィック、ノーフォーク・サザン、オートマチック・データ・プロセシング(ADP)、シーゲート・テクノロジーHD、テレダイン・テクノロジーズ、エイブリィ・デニソン |
10月27日(木) | モホーク・インダストリーズ、インテル、アーサー・J・ギャラガー、シージェン、リパブリック・サービシズ、アップル、デクスコム、ハートフォード・ファイナンシャル・サービシズG、ウェアーハウザー、バイオ・ラッド・ラボラトリーズ、レスメド、アマゾン・ドット・コム、ギリアド・サイエンシズ、バーテックス・ファーマシューティカルズ、モノリシック・パワー・システムズ、パイオニア・ナチュラル・リソーシズ、エドワーズライフサイエンス、イーストマン・ケミカル、L3ハリス・テクノロジーズ、プリンシパル・ファイナンシャル・G、キャピタル・ワン・ファイナンシャル、ベリサイン、TモバイルUS、サザン、S&Pグローバル、サウスウエスト航空、メルク、バクスターインターナショナル、キューリグ・ドクターペッパー、CMSエナジー、アメリカン・タワー、コムキャスト、マスターカード、ウエスタンデジタル、ウィリス・タワーズ・ワトソン、A.O.スミス、LKQ、ティー・ロウ・プライス・G、ラボラトリー・コープ・オブ・アメリカHldg、ノースロップ・グラマン、スタンレー・ブラック・アンド・デッカー、ハネウェルインターナショナル、アレジオン、マクドナルド、キャリア・グローバル、ファイサーブ、インターナショナル・ペーパー、エクセル・エナジー、ボルグワーナー、ウエスト・ファーマシューティカル・サービシズ、テレフレックス、アルトリア・G、DTEエナジー、PG&E、テキストロン、アメリカン・エレクトリック・パワー、CBREG、キャタピラー |
10月28日(金) | WWグレンジャー、エクソンモービル、チャーター・コミュニケーションズ、シェブロン、チャーチ・アンド・ドワイト、アッヴィ、ダビータ、ライオンデルバセル・インダストリーズ、ニューウェル・ブランズ、コルゲート・パルモリーブ、ネクステラ・エナジー、エーオン |
10月31日(月) | SBAコミュニケーションズ、アリスタネットワークス、ホロジック、アメリカン・ウォーター・ワークス、シンシナティ・ファイナンシャル、ウィリアムズ・カンパニーズ、NXPセミコンダクターズ、アフラック、ストライカー、ハウメット・エアロスペース、PSEG、グローバル・ペイメンツ、オン・セミコンダクター、ロウズ |
主要イベントの予定
10月25日(火) |
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10月26日(水) |
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10月27日(木) |
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10月28日(金) |
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10月31日(月) |
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- ※Bloombergをもとにフィリップ証券作成
銘柄ピックアップ
ChargePoint Holdings(CHPT)市場:NYSE・・・2022/12/7に2022/12期3Q(8-10月)の決算発表を予定
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ファースト・トラスト・ナスダック・サイバーセキュリティETF(CIBR)市場:NASDAQ・・・年4回分配金(3・6・9・12月)
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ロックウェル・オートメーション(ROK)市場:NYSE・・・2022/11/2に2022/9期4Q(7-9月)の決算発表を予定
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Shoals Technologies Group(SHLS)市場:NASDAQ・・・2022/11/9に2022/12期3Q(7-9月)の決算発表を予定
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シスコ(SYY)市場:NYSE・・・2022/11/1に2023/6期1Q(7-9月)の決算発表を予定
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テスラ(TSLA)市場:NASDAQ・・・2023/1/26に2022/12期4Q(10-12月)の決算発表予定
(注)日足の始値と終値をローソク足で表示。「始値>終値(陰線)」なら緑、「始値<終値(陽線)」なら赤。 |
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- (※)決算発表の予定は10/21現在であり、変更される可能性があります。