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2024-05-03 04:50:32

マーケット > レポート > 米国ウィークリー・マンスリー >  “ダウ平均構成銘柄で22年騰落率下位、mRNA銘柄”

“ダウ平均構成銘柄で22年騰落率下位、mRNA銘柄”

2023/1/17
提供:フィリップ証券株式会社
リサーチ部:笹木 和弘

“ダウ平均構成銘柄で22年騰落率下位、mRNA銘柄”

  • 米国株価指数で主要30銘柄の単純平均で算出するダウ平均株価は2022年の年間騰落率が▲8.8%。構成銘柄の年間騰落率上位10銘柄のうち3銘柄が21年の年間騰落率で下位7銘柄に位置していた。22年騰落率49%で2位のメルク(MRK)は21年が+1.8%で24位、同21%で4位のアムジェン(AMGN)は21年が+0.8%で25位、同4.9%で10位のハネウェル・インターナショナル(HON)は21年が▲0.3%で26位だった。このように、相場の「平均回帰性」を背景に前年パフォーマンスの相対的に劣る銘柄が当年にパフォーマンスが逆の動きを示して相対的に勝る場合もみられる。
  • ウクライナ危機に伴う原材料コスト上昇基調が続くこと、および米FRBの金融引締めが景気後退をもたらすリスクが懸念される中では、引き続きメルクやアムジェンをはじめとする景気に左右されにくいディフェンシブ銘柄が優位となる可能性はあるだろう。その一方、22年の騰落率下位銘柄の中で「平均回帰性」の観点から今年浮上しそうだと期待される銘柄の候補としては、中国のゼロコロナ政策終了の恩恵を受けやすい、あるいは、海外売上比率が高くドル高是正の恩恵を受けやすい銘柄が挙げられる。大中華圏の21年売上比率が約16%のナイキ(NKE)は、22年騰落率▲28%で30銘柄中26位。海外売上比率が約49%に上るほか、スピンオフ(分離独立)など積極的事業再編を行いつつ13日終値での予想配当利回り4.60%と高水準にある3M(MMM)は22年騰落率が▲30%で30銘柄中で27位にとどまる。
  • 他方、経済再開からテーマパーク事業が急回復しているウォルト・ディズニー(DIS)の年間騰落率は、21年が最下位の▲15%、22年が28位の▲44%と不振が続く。市場は動画配信投資コストが嵩むことを嫌気しているとみられるが、きっかけ次第で「平均回帰性」のパターンに嵌りやすい面もあるだろう。
  • ディフェンシブのヘルスケア銘柄の中では、m(メッセンジャー)RNA型の新型コロナワクチンを製造しているモデルナ(MRNA)バイオエヌテック[ビオンテック](BNTX)が新型コロナ感染拡大落ち着きと経済再開進展に伴う需要減への懸念から、株価収益率(PER)などから極度の割安水準に放置されている。モデルナは12月、mRNAを用いたがんワクチンで皮膚がんの一種の悪性黒色腫(メラノーマ)を対象にした第2相治験で有効性を示せたとし、ビオンテックも昨年6月、膵臓がんを対象に初期治験で再発を抑える可能性が示された。mRNAは自在に設計して簡単かつ低コストで合成できることから、がん治療のゲームチェンジャーとなる可能性は大だろう。ディフェンシブ銘柄優位の中でもmRNA医薬開発企業は更に一目置くべき銘柄となり得よう。(笹木)
  • 1/17号では、アナログ・デバイセズ(ADI)バイオエヌテック(BNTX)ウォルト・ディズニー・カンパニー(DIS)クアルコム(QCOM)スターバックス(SBUX)ヘルスケア・セレクト・セクターSPDRファンド(XLV)を取り上げた。

ウィークリーストラテジー

S&P500業種別およびダウ平均構成銘柄騰落率(1/13現在)

主要企業の決算発表予定

1月17日(火)ユナイテッド・エアラインズ・ホールディングス、ゴールドマン・サックス・グループ、モルガン・スタンレー、シチズンズ・フィナンシャル・グループ、シグネチャー・バンク
1月18日(水)キンダー・モルガン、PNCファイナンシャル・サービシズ・グループ、チャールズ・シュワブ、プロロジス、JBハント・トランスポート・サービシス、゛ディスカバー・ファイナンシャル・サービシズ
1月19日(木)SVBファイナンシャル・グループ、PPGインダストリーズ、ネットフリックス、ファスナル、フィフス・サード・バンコープ、コメリカ、キーコープ、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)、ノーザン・トラスト、トゥルイスト・ファイナンシャル、M&Tバンク
1月20日(金)ステート・ストリート、シュルンベルジェ、リージョンズ・ファイナンシャル、ハンチントン・バンクシェアーズ
1月23日(月)ZBナショナル・アソシエーション、ブラウン・アンド・ブラウン、セラニーズ、ベーカー・ヒューズ、シンクロニー・ファイナンシャル

主要イベントの予定

1月17日(火)
  • 米ニューヨーク連銀総裁・イベントで歓迎のあいさつ、米財務長官のアフリカ歴訪(28日まで)、OPEC月報
  • 米ニューヨーク連銀製造業景況指数(1月)
1月18日(水)
  • 米地区連銀経済報告(ベージュブック)公表、アトランタ連銀総裁・会合で歓迎のあいさつ、ダラス連銀総裁・フィラデルフィア連銀総裁が講演
  • 米PPI(12月)、小売売上高(12月)、鉱工業生産(12月)、NAHB住宅市場指数(1月)、企業在庫(11月)、対米証券投資(11月)
1月19日(木)
  • 米ボストン連銀総裁・ニューヨーク連銀総裁が講演
  • 米新規失業保険申請件数(14日終了週)、住宅着工件数(12月)
1月20日(金)
  • 米ウォラーFRB理事・ECB総裁が講演、フィッチがウクライナ格付け発表
  • 米中古住宅販売件数(12月)
1月23日(月)
  • コンファレンスボード景気先行指数(12月)
  • ※Bloombergをもとにフィリップ証券作成

銘柄ピックアップ

アナログ・デバイセズ(ADI)市場:NASDAQ・・・2023/2/16に2023/10期1Q(11-1月)の決算発表を予定 

  • 1965年設立の半導体メーカー。産業、自動車、通信、消費者向け家電等市場に実世界のアナログ信号をデジタルデータへ、デジタルデータをアナログ信号へ変換するコンバータ製品を提供。
  • 11/22発表の2022/10期4Q(8-10月)は、売上高が前年同期比38.8%増の32.48億USD、Non-GAAPの調整後EPSが同57.3%増の2.73USD。アナログ半導体の需給逼迫を背景に、4市場のうち産業・自動車・通信が同40%台増収、消費者も同19%増。調整後粗利益率が同3.1ポイント上昇の74.0%。
  • 2023/10期1Q(11-1月)会社計画は、前年同期比13.6-21.1%増の30.50-32.50億USD、調整後EPSが同28.9-39.2%増の2.50-2.70USD。センサーで取り込んだ光や熱(温度)、音声、振動などアナログ信号をデジタル信号に変換したり、その逆を行うアナログ半導体は、スマホからIoT機器、電気自動車(EV)など対象の拡大が加速しており、半導体の好不況サイクルに影響されにくい分野といえよう。

バイオエヌテック(BNTX)市場:NASDAQ・・・2023/3/27に2022/12期4Q(10-12月)の決算発表を予定 

  • 2008年設立の独バイオテクノロジー企業。DNAから転写されたmRNAを基盤にがんや感染症など重篤疾患の新しい免疫療法を開発・商品化。グローバル製薬会社と協力しmRNA治療薬を開発中。
  • 11/7発表の2022/12期3Q(7-9月)は、売上高が前年同期比43.1%減の34.61億EUR、純利益が同44.4%減の17.84億EUR。新型コロナワクチン売上は共同開発粗利益が同41%減の25.54億EUR、同社領域の独・トルコ販売が同58%減収(5.64億EUR)、提携会社地域が同17%減収(2.59億EUR)。
  • 通期会社計画を上方修正。オミクロン株対応ワクチン需要と価格上昇を理由に新型コロナワクチン売上高を前期比▲15-▲10%の160-170億EUR(従来計画130-170億EUR)とした。同社のmRNAワクチン医薬は、がん治療やインフルエンザワクチン向けにも治験が進み、新型コロナワクチン以外への用途拡大が期待される。また、中国在住ドイツ人向けに同社製の新型コロナワクチン輸送完了。

ウォルト・ディズニー・カンパニー(DIS)市場:NYSE・・・2023/2/8に2023/9期1Q(10-12月)の決算発表を予定 

  • 1923年設立の総合エンターテイメント企業。ABCテレビ、ケーブルTVのESPN、動画配信、映画制作・ライセンスを含む「メディア・エンターテイメント部門」、および「テーマパーク部門」を営む。
  • 11/8発表の2022/9期4Q(7-9月)は、売上高が前年同期比8.7%増の201.50億USD、Non-GAAPの調整後EPSが同18.9%減の0.30USD。動画配信事業はDisney+会員数が同39%増の1億6429万人(前四半期比8%増)も、営業赤字拡大。テーマパーク部門は同70%増収、営業利益が同6.1倍。
  • 2023/9期の会社計画は非開示。同社は動画配信の赤字について4Qがピークと見ており、会費値上げや米国で12月に始める広告付きプランが収益性改善に貢献するとして、赤字幅縮小と24年度黒字化を強調。「物言う株主」のネルソン・ペルツ氏もDisney+のコスト削減と黒字化を要求。動画配信事業に注目が集まるなか、経済再開加速で堅調なテーマパーク部門の再評価が期待されよう。

クアルコム(QCOM)市場:NASDAQ・・・2023/2/2に2023/9期1Q(10-12月)の決算発表を予定 

  • 1985年設立。ワイヤレス機器で使用する半導体製品の設計・開発・基盤技術商業化を行う。半導体チップ販売のQCT、ライセンス販売のQTLの主要2事業のほか新興企業への投資等のQSIを営む。
  • 11/2発表の2022/9期4Q(7-9月)は、売上高が前年同期比22.1%増の113.96億USD、Non-GAAPの調整後EPSが同22.7%増の3.13USD。QCT事業の売上高が同28%増の99.04億USDと伸長。内、アンドロイドスマホ向けが同40%増収、IoT向けが同24%増収、車載向けが同58%増収と貢献した。
  • 2023/9期1Q(10-12月)会社計画は、マクロ環境悪化と中国ゼロコロナ政策に伴う需要弱体化を受け、売上高が前年同期比▲19.3-▲12.2%の92-100億USD、調整後EPSが同▲28.1-▲21.7%の2.25-2.45USD。中国のゼロコロナ終了は上振れ要因と期待されよう。また、ソニーとホンダが2025年の発売を予定している電気自動車(EV)の「AFEELA」の通信半導体は同社製「スナップドラゴン」を採用。

スターバックス(SBUX)市場:NASDAQ・・・2023/2/2に2023/9期1Q(10-12月)の決算発表予定 

  • 1971年創業の世界的なコーヒーチェーン。世界で3万5711店舗(22年9月末現在)を展開。主力のStarbucks CoffeeのほかTeavana、Seattle’s Best Coffee、Evolution Freshなどのブランドを擁する。
  • 11/3発表の2022/9期4Q(7-9月)は、売上高が前年同期比3.3%増の84.14億USD、Non-GAAPの調整後EPSが同18.2%減の0.81USD。ドル高の影響で増収率が3ポイント押し下げも、世界既存店売上高が同7%増、新規店舗数が同5.6%増と伸長。調整後営業利益率は同4.4ポイント低下の19.5%。
  • 2023/9通期会社計画は、売上高が前期比10-12%増、既存店増収率が同7-9%の上限近辺、調整後EPS増益率が同15-20%の下限近辺。4Q既存店売上高は米国が前年同期比11%増に対し「ゼロコロナ」政策が響いた中国が同16%減。また、9月末の店舗数は中国が6021店舗(構成比17%)に上る。8日の中国ゼロコロナ政策終了により消費回復が見込まれることが業績への追い風となろう。

ヘルスケア・セレクト・セクターSPDRファンド(XLV)市場:NYSEArca・・・分配金:年4回(3・6・9・12月) 

(注)日足の始値と終値をローソク足で表示。「始値>終値(陰線)」なら緑、「始値<終値(陽線)」なら赤。

  • ヘルスケア・セレクト・セクター指数に連動する投資成果を目指すETF。ヘルスケア機器・用品業。ヘルスケアプロバイダー・サービス業、バイオテクノロジー・医薬品業に関連する企業を含む。
  • 13日終値で時価総額が415.6億USD、過去12か月間の分配金単価(ネット)合計は1.992538USD。組入れ上位7銘柄はユナイテッドヘルス・グループ(UNH)、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)、イーライリリー(LLY)、メルク(MRK)、アッヴィ(ABBV)、ファイザー(PFE)、サーモフィッシャーサイエンティフィック(TMO)である。
  • 21年末から今年1/13終値までの騰落率(インカムゲインを除く)は、同ETFが▲3.9%に対し、ダウ平均株価が▲5.6%、S&P500株価指数が▲16.1%、ナスダック100指数が▲28.5%。中央銀行FRBのインフレ抑制優先の下で景気後退リスクが懸念されるなか、消費者が最も節約を後回しにする最優先事項は「健康」とみられることから、ヘルスケア企業製品やサービスへの恩恵の高まりが期待される。
  • (※)決算発表の予定は1/13現在であり、変更される可能性があります。
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