“NASDAQ100指数の行方、グロース投資、半導体”
- 米FRB(連邦準備制度理事会)の関係者が金融政策に関して踏み込んだ発言をしてはならないルールとされる「ブラックアウト」はFOMC(連邦公開市場委員会)が開催される前々週の土曜日からFOMC終了時までである。そのブラックアウト入り前日の20日、タカ派と知られ、昨年は積極的な利上げを主張したウォラーFRB理事が次回FOMCで0.25%ポイントの利上げに支持を表明。また、ECB(欧州中央銀行)のラガルド総裁は、世界のインフレ圧力を高める要因として懸念ではあるものの中国経済再開でコモディティー消費が増えるとの認識を示している。これらを足元の米国株市場の上昇要因と考えるべきなのだろうか?。
- 動画「TQQQ & SQQQ投資向け NASDAQ100指数徹底分析」の中で「TQQQおよびSQQQに係る当面のポイント」として、@VIX指数、A一目均衡表、BRSI(相対力指数)14日間、C主要イベントの4つを取り上げた。20日終値では、VIX指数が19.85ポイント、NASDAQ100指数が1万1619ポイントであり、NASDAQ100指数の一目均衡表における週足基準線は1万2080ポイント、日足基準線は1万1418ポイント、RSI14日間が58.75%である。(詳しくは、動画をご覧ください https://www.youtube.com/watch?v=vzcUc6thK8g)
- 2022年10-12月決算発表の中では、動画配信サービスのネットフリックス(NFLX)が昨年11月に広告付きの月額定額サービスを導入したことも奏功して市場予想を超える会員数増加となった。金融引締め局面が続く中ではバリュー株のグロース株に対する優位が続くと考えられるものの、いち早く大きな下落による調整が進み、かつ、業績立て直しのための有効な経営戦略が実行される場合は投資チャンスと考えることができよう。また、同様に「グロース」というだけで他の銘柄と一緒に大きく売られた銘柄の中には景気に左右されにくい持続的・安定的な需要があり、キャッシュフローが着実に改善しているものもある。決算発表を通じて、グロース株の中で投資チャンスと考えられる銘柄を見出すことも可能だろう。
- 12日に半導体ファウンドリ世界最大手の台湾積体電路製造[TSMC](TSM)の決算発表があった。21年まで米国株を牽引してきた半導体関連銘柄も景気減速の影響を受けて軟調に推移するものが多いなか、エネルギー問題深刻化を背景に電力制御を効率化する「パワー半導体」、IoTセンサーの普及により物理世界の様々なアナログ情報をデジタル信号に変更する需要が拡大している「アナログ半導体」、そのデジタル情報を通信機器経由でクラウドシステムと送受信する「通信半導体」などは堅調な推移が持続しよう。(笹木)
- 1/24号では、モンゴDB(MDB))、ネクステラ・エナジー(NEE)、ネットフリックス(NFLX)、ニューコア(NUE)、台湾積体電路製造[TSMC](TSM)、公益事業セレクト・セクターSPDRファンド(XLU)を取り上げた。
ウィークリーストラテジー
S&P500業種別およびダウ平均構成銘柄騰落率(1/20現在)
主要企業の決算発表予定
1月24日(火) | インテュイティブサージカル、テキサス・インスツルメンツ、マイクロソフト、F5、キャピタル・ワン・ファイナンシャル、ユニオン・パシフィック、ベライゾン・コミュニケーションズ、インベスコ、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)、ハリバートン、DRホートン、トラベラーズ、ゼネラル・エレクトリック(GE)、レイセオン・テクノロジーズ、パッカー、3M、ロッキード・マーチン、ダナハー |
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1月25日(水) | IBM、パッケージング・コープ・オブ・アメリカ、アメリプライズ・ファイナンシャル、シーゲート・テクノロジー・ホールディングス、ユナイテッド・レンタルズ、クラウン・キャッスル、サービスナウ、ラムリサーチ、テスラ、スチール・ダイナミクス、CSX、レイモンド・ジェームズ・ファイナンシャル、ラスベガス・サンズ、テラダイン、キンバリー・クラーク、ナスダック、アンフェノール、プログレッシブ、オートマチック・データ・プロセシング(ADP)、ゼネラル・ダイナミクス、フリーポート・マクモラン、エレバンスヘルス、テレダイン・テクノロジーズ、アボットラボラトリーズ、TEコネクティビティ、テキストロン、ボーイング、ヘス、USバンコープ、ノーフォーク・サザン、ネクステラ・エナジー、AT&T、マーケットアクセス・ホールディングス、ASMLホールディング |
1月26日(木) | アーサー・J・ギャラガー、ビザ、インテル、KLA、レスメド、WRバークレー、ウェアーハウザー、イーストマン・ケミカル、L3ハリス・テクノロジーズ、ロバート・ハーフ・インターナショナル、ティー・ロウ・プライス・グループ、ダウ、サウスウエスト航空、コムキャスト、バレロ・エナジー、ニューコア、マーシュ・アンド・マクレナン、マコーミック、トラクター・サプライ、ロックウェル・オートメーション、アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド、マスターカード、アラスカ・エア・グループ、エクセル・エナジー、アメリカン航空グループ、ノースロップ・グラマン、シャーウィン・ウィリアムズ |
1月27日(金) | アメリカン・エキスプレス、チャーター・コミュニケーションズ、コルゲート・パルモリーブ、HCAヘルスケア、シェブロン、ローパー・テクノロジーズ |
1月30日(月) | NXPセミコンダクターズ、プリンシパル・ファイナンシャル・グループ、ワールプール、フランクリン・リソーシズ、GE HealthCare Technologies Inc |
主要イベントの予定
1月24日(火) |
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1月26日(木) |
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1月27日(金) |
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1月30日(月) |
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- ※Bloombergをもとにフィリップ証券作成
銘柄ピックアップ
モンゴDB(MDB))市場:NASDAQ・・・2023/3/8に2023/1期4Q(11-1月)の決算発表を予定
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ネクステラ・エナジー(NEE)市場:NYSE・・・2023/1/25に2022/12期4Q(10-12月)の決算発表を予定
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ネットフリックス(NFLX)市場:NASDAQ・・2023/4/19に2023/12期1Q(1-3月)の決算発表を予定
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ニューコア(NUE)市場:NYSE・・・2023/1/26に2022/12期4Q(10-12月)の決算発表を予定
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台湾積体電路製造[TSMC](TSM)市場:NYSE・・・2023/4/14に2023/12期1Q(10-12月)の決算発表予定
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公益事業セレクト・セクターSPDRファンド(XLU)市場:NYSEArca・・・分配金:年4回(3・6・9・12月)
(注)日足の始値と終値をローソク足で表示。「始値>終値(陰線)」なら緑、「始値<終値(陽線)」なら赤。 |
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- (※)決算発表の予定は1/20現在であり、変更される可能性があります。