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2024-05-03 06:29:49

マーケット > レポート > 米国ウィークリー・マンスリー >  “ChatGPTが招く投資機会、グロース復活の方程式”

“ChatGPTが招く投資機会、グロース復活の方程式”

2023/3/7
提供:フィリップ証券株式会社
リサーチ部:笹木 和弘

“ChatGPTが招く投資機会、グロース復活の方程式”

  • 昨年11月にOpenAIがリリースした対話型AI(人工知能)の「ChatGPT」の勢いが止まらない。今年2月にリリースから約2ヵ月で全世界ユーザー1億人を突破。生身の人間を相手にしているようなリアルな会話文を生成できることにとどまらず、今月2日にAPIが公開されたことから業務用アプリケーションへの活用も活発化。アルファベット(GOOGL)はOpenAIと提携し最大100億ドルを出資方針で、ChatGPT採用のAI検索エンジン「Bing」もブラウザ「Microsoft Edge」に搭載され始めた。アルファベット(GOOGL)傘下グーグルが優位なブラウザと検索サービスの領域で主導権を奪う可能性も出てきた。
  • このような動きに呼応し、半導体大手エヌビディア(NVDA)は22日の決算発表上で、AIの演算に使うための半導体には「強い需要がある」と述べ、「AIは転換点を迎えた」と指摘。AI向け半導体が使われる主戦場は物理的な場所を提供する「データセンター」、またはインターネット経由で仮想的に利用環境を提供する「クラウドコンピューティング」と見られる。また、大量のデータをどのように収集・加工するのかについてはデータベースおよびデータが格納されたデータウェアハウスの性能も高めていく必要があるだろう。マルチクラウド対応のデータウェアハウス企業スノーフレーク(SNOW)やオープンソース汎用データベース・プラットフォーム開発のモンゴDB(MDB)等も好機を迎えていそうだ。また、半導体製造プロセスにおいて、一層の微細化技術が求められるなか、コスト削減に貢献できるような競争力のある製品が求められよう。
  • これらの企業は株式投資上で成長株投資の「グロース」と位置付けられる。グロース銘柄といえば、成長拡大路線で遠い将来の利益を期待して金利低下時に割高に買われるイメージが強い。ところが直近の決算発表ではグロース銘柄の進化がみられる。メタ・プラットフォームズ(META)は23年の経営テーマが「効率の年」と説明。コスト削減に加えて新たに400億ドルの自社株買いも発表。セールスフォース(CRM)もアクティビストからの圧力に晒されるなか利益率を優先する方針に転換し、自社株買い枠を200億ドルに拡大した。成長路線一辺倒から株価大幅下落の洗礼を受けた後、経営改革によって利益率やキャッシュフロー面でも卓越したより強い企業となって復活するグロース企業の「方程式」が米国株市場の中で構築されつつあるかのようだ。
  • 小売・アパレル企業の決算では、2Q(5-7月)および3Q(8-10月)がサプライチェーンの混乱によって発生した在庫と過剰在庫解消のための値下げ販売などによって利益率の悪化に加えてキャッシュフローが減少していたのに対し、4Q(11-1月)が改善している傾向がみられる点は注目されよう。(笹木)
  • 3/7号では、アメリカン・イーグル・アウトフィッターズ(AEO)C3.ai(AI)アプライド・マテリアルズ(AMAT)セールスフォース(CRM)ダラー・ツリー(DLTR)クローガー(KR)を取り上げた。

ウィークリーストラテジー

S&P500業種別およびダウ平均構成銘柄騰落率(3/3現在)

主要企業の決算発表予定

3月7日(火) クラウドストライク・ホールディングス
3月8日(水) ブラウン・フォーマン、キャンベルスープ
3月9日(木)アルタ・ビューティ、JDドットコム

主要イベントの予定

3月7日(火)
  • 米FRB議長が上院銀行委員会で半期に1度の議会証言
  • 米卸売在庫(1月)、米消費者信用残高(1月)
3月8日(水)
  • 米FRB議長が下院金融委員会で半期に1度の議会証言、ECB総裁講演、国際女性デー
  • 米ADP雇用統計 (2月)、米貿易収支(1月)、米求人件数(1月)
3月9日(木)
  • 米大統領が予算教書、米ゼネラル・エレクトリック(GE)投資家会議
  • 米新規失業保険申請件数 (3月3日終了週)
3月10日(金)
  • フォンデアライエン欧州委員長がバイデン米大統領を訪問、米アップルの年次株主総会、世界最大級の複合イベント「サウス・バイ・サウスウエスト(SXSW)」(米テキサス州、19日まで)
  • 米雇用統計(2月)、米財政収支(2月)
3月11-12日(土・日)
  • 米夏時間開始、世界保健機関(WHO)の新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)宣言から3年、米アカデミー賞授賞式
  • ※Bloombergをもとにフィリップ証券作成

銘柄ピックアップ

アメリカン・イーグル・アウトフィッターズ(AEO)市場:NYSE・・・2023/5/26に2024/1期1Q(2-4月)の決算発表を予定 

  • 1977年設立のカジュアル・アパレルメーカー。アメリカン・イーグルと女性向けエアリーのブランド名でジーンズ、Tシャツ、コート、水着のほかバッグ、宝飾品などのアクセサリー類を世界各地で販売。
  • 3/1発表の2023/1期4Q(11-1月)は、売上高が前年同期比0.8%減の14.96億USD、非GAAPの調整後EPSが同5.7%増の0.37USD。エアリーが同8%増収も主力のアメリカン・イーグルが同8%減収。製品仕入れ・輸送コスト減で粗利益率が同1.5ポイント改善、調整後営業利益率も同0.3ポイント改善。
  • 2024/1通期会社計画は、売上高が前期比横ばい〜1桁台前半の伸び率、営業利益が2.70-3.10億USD(前期調整後営業利益2.69億USD)。懸案だった商品在庫は23年1月末で前期比6%増の5.85億USDと、昨年10月末比27%減まで過剰在庫が解消。キャッシュフローの改善により四半期配当も1回中断を挟んで復配。主に10〜20代から高い支持を得てきたブランド力の強さが見直されよう。

C3.ai(AI)市場:NYSE・・・2023/6/1に2023/4期4Q(2-4月)の決算発表を予定 

  • 2009年設立。企業向け人工知能(AI)ソフトウェアをSaaSアプリケーションを通じて提供。同社のAIプラットフォーム・アプリケーションを使えば、業界を問わず顧客も業務用AIアプリを設計・開発できる。
  • 3/2発表の2023/4期3Q(11-1月)は、売上高が前年同期比4.4%減の66.6百万USD、非GAAPの調整後EPSが▲0.06USDと前年同期の▲0.07USDから赤字幅縮小。サブスクリプション収益は、売上構成比が同3.7ポイント上昇の85.6%、1月末の残存履行義務(RPO)が昨年10月末比7%増の1.76億US。
  • 通期会社計画を上方修正。非GAAPの営業利益を前期の▲80百万USDから▲69〜▲73百万USDへ赤字幅縮小(従来計画▲85-▲98百万USD)とした。売上高は前期比4.4-5.2%増の2.64-2.66億USDと従来計画から予想レンジを縮小。同社CEOは「前年と比較して事業環境が劇的に変化している」と指摘。新規契約や提携が相次ぐなかChatGPT普及を契機としたAI需要増が追い風となろう。

アプライド・マテリアルズ(AMAT)市場:NASDAQ・・2023/5/17に2023/10期2Q(2-4月)の決算発表を予定 

  • 1967年に設立した半導体・ディスプレイ製造装置メーカー。マテリアルズ・エンジニアリングのリーディング企業として世界中のほぼ全ての半導体チップや先進ディスプレイの製造に関与している。
  • 2/16発表の2023/10期1Q(11-1月)は、売上高が前年同期比7.5%増の67.39億USD、非GAAPの調整後EPSが同7.4%増の2.03USD。インフレと部品不足が続く中で調整後粗利益率が同0.5ポイント悪化の46.8%。前四半期比は、売上高と調整後EPSが横ばいも営業キャッシュフローが2.6倍と伸長。
  • 2023/10期2Q(2-4月)会社計画は、売上高が前年同期比▲3.9〜+8.9%の60.0-68.0億USD、調整後EPSが同▲10.3〜+9.2%の1.66-2.02USD。足元ではメモリー顧客向けで受注キャンセルや先送りが発生するほか半導体業界全体が弱含み傾向も、同社は2/28、最先端半導体でも1回の露光で回路形成が可能で半導体製造コスト削減に繋がる新型の製造装置の販売開始を発表と要注目だ。

セールスフォース(CRM)市場:NYSE・・・2023/5/31に2024/1期1Q(2-4月)の決算発表を予定 

  • 1999年創業のCRM(顧客関係管理)の大手。「セールス」、「サービス」、「マーケティング・コマース」といったクラウド関連業務のほか、企業向けに「セールスフォース・プラットフォーム」を提供する。
  • 3/2発表の2023/1期4Q(11-1月)は、売上高が前年同期比14.4%増の83.84億USD、非GAAPの調整後EPSが同2.0倍の1.68USD。1月末の残存履行義務(RPO)が同12%増と、増益率に加えて成長性も堅調。営業活動キャッシュフロー(CF)も同40.7%増。23億USD(通期40億USD)の自社株買い実施。
  • 2024/1通期会社計画は、売上高が前期比10.0-10.7%増の345-347億USD、調整後EPSが同35.9-36.3%増の7.12-7.14USDと強気見通し。同社は複数のアクティビスト(物言う株主)からコスト削減圧力を受けるなか自社株買い枠を200億USDに拡大する計画を発表。 21年に約3兆円相当でSlackを買収など長年の成長重視方針から収益性を最優先する方針への移行が奏功し始めたと言えよう。

ダラー・ツリー(DLTR)市場:NASDAQ・・・2023/5/26に2024/1期1Q(2-4月)の決算発表予定 

  • 1986年設立のディスカウントストアチェーン。殆どの商品値付けが1USDで知られていた。店舗数は23年1月末で1万6304店を数え、「ダラー・ツリー」と「ファミリー・ダラー」の各々のブランドが約半数。
  • 3/1発表の2023/1期4Q(11-1月)は、売上高が前年同期比9.0%増の77.16億USD、EPSが同1.5%増の2.04USD。全体既存店売上高は同7.4%増と伸びたほか粗利益率が同0.7ポイント改善の30.9%。「ダラー・ツリー」ブランドの1.25USDへの価格移行および輸送費減少が粗利益率改善に貢献した。
  • 2024/1通期会社計画は、既存店売上高伸び率が前期比1桁台前半〜半ば、EPSが営業費用増を想定して前期比▲13-▲6%減の6.3-6.8USD。同社CEOは、年収8万USD以上の高所得者の来店が増えているとし「売上げ増は加速しており、長期的な収益力向上を確信している」と述べた。インフレ圧力が衰えない中で消費者にとって生活防衛の観点から同社への買い物客増加が見込まれよう。

クローガー(KR)市場:NYSE・・・2023/6/16に2024/1期1Q(2-4月)の決算発表予定 

(注)日足の始値と終値をローソク足で表示。「始値>終値(陰線)」なら緑、「始値<終値(陽線)」なら赤。

  • 1883年開業の全米最大の生鮮食品スーパーマーケットチェーン。傘下に、ラルフス、フード4レス、ハリス・ティーター、フレッドマイヤー等がある。プライベートブランドのシンプル・トゥルースを擁する。
  • 3/2発表の2023/1期4Q(11-1月)は、燃料費・例外的項目を除く調整後売上高が前年同期比6.2%増の306.72億USD、非GAAPの調整後EPSが同8.8%増の0.99USD。調整後のFIFO(先入先出し)粗利益率がインフレを反映して同0.01ポイント悪化も、売上高販管費率が同0.56ポイント改善した。
  • 2024/1通期会社計画は、PBM(薬剤給付管理)大手エクスプレス・スクリプツとの契約更新拒否後の調整後売上高が前期比2.5-3.5%増、調整後EPSが同5.2-8.7%増の4.45-4.60USD、調整後フリーキャッシュフローが同52-65%増の23-25億USD。同社は米食品市場シェアでウォルマート(WMT)に次ぐ2位。昨年10月発表の4位アルバートソンズ買収(246億USD)の可否が今後の焦点となろう。
  • (※)決算発表の予定は3/3現在であり、変更される可能性があります。
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