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2024-05-03 05:18:15

マーケット > レポート > 米国ウィークリー・マンスリー >  “濃い霧の向こうにチャンス〜新時代は始まったばかり”

“濃い霧の向こうにチャンス〜新時代は始まったばかり”

2023/5/23
提供:フィリップ証券株式会社
リサーチ部:笹木 和弘

“濃い霧の向こうにチャンス〜新時代は始まったばかり”

  • 足元の米国株市場を取り巻く環境は、以下のように捉えられそうだ。第1に、昨年11月に公開されてから急速に普及している「ChatGPT」のような生成AI(人工知能)ツールと関連する事業機会が今後どこまで株式市場を席巻するのかという楽観的期待の高まり。第2に、ニューヨーク連銀が算出する「グローバル・サプライチェーン指数」の4月が約14年ぶり低水準となったことが示すように、半導体供給不足といったサプライチェーン問題がほぼ解消したことから、自動車や産業機械など製造業は粗利益率の悪化に歯止めが掛かりつつ生産回復による売上増加が見られ始めた。それによって製造業の企業業績が増収増益になりやすくなった面がある。その一方、株価への影響ではマクロ経済環境悪化の中で受注の伸びがポイントになりそうである。
  • このような投資の「好機(お宝)」が徐々に姿を現し始めているなかで、あたかも手を出すことを妨げる3つの不安要因が米国株市場に立ちはだかっている。第1に、米国政府の債務上限問題に伴う米国債デフォルト不安である。19日には米政府と野党・共和党の交渉が一時中断した。第2に、イエレン財務長官が18日、銀行トップとの会合で一連の銀行破綻を受けて一段の銀行合併が必要になる可能性があると述べたことが報道され、地銀の経営不安が意識された。第3に、米FRB(連邦準備制度理事会)関係者の多くが金融引締め継続のタカ派スタンスを強調する中でパウエルFRB議長が18日、「政策金利をそれほど引き上げる必要がないかもしれない」と緩やかなハト派姿勢を示した。これはFRBの金融政策の不確実性を高めて投資の見通しを不透明にしそうだ。これらが「お宝」を覆う霧となって見通しを悪くし、手を伸ばそうにもなかなか良いタイミングで掴みにくいという面があるかもしれない。
  • 過去を振り返れば、マイクロソフト(MSFT)のWindow95が発売された1995年を起点として2000年3月までのIT(ドットコム)バブルへと繋がる「インターネット革命」が勃興。ITバブル崩壊から国際金融危機(リーマンショック)を経て主要米株価指数は2009年3月に底を打って反転。その前の2004年2月に旧フェイスブックのSNS「Facebook」がサービスを開始し、2007年6月にアップル(AAPL)のスマホ「iPhone」が発売された。それらはやがてGoogle検索、EコマースのAmazon.comとともに「GAFA」と呼ばれ、ユーザーデータを取得して分析し新たな付加価値を生み出す「データ経済」の覇者として最近まで株式市場を牽引した。簡単な質問に対してリアルタイムで自然な会話でデータ生成するAIの普及は、インターネット革命、データ経済に匹敵する新たなテクノロジー時代の幕分けと見るべきであり、見過ごせないものだろう。(笹木)
  • 5/23号では、アマゾン・ドット・コム(AMZN)キャピタル・ワン・ファイナンシャル(COF)シスコシステムズ(CSCO)イートン(ETN)キーサイト・テクノロジーズ(KEYS)マイクロン・テクノロジー(MU)を取り上げた。

ウィークリーストラテジー

主要企業の決算発表予定

5月23日(火)パロアルト・ネットワークス、アジレント・テクノロジー、インテュイット、VF、ロウズ、オートゾーン
5月24日(水) エヌビディア、アナログ・デバイセズ
5月25日(木) ワークデイ、オートデスク、マーベル・テクノロジー、アルタ・ビューティ、コストコホールセール、ラルフローレン、メドトロニック、ダラー・ツリー、ベスト・バイ

主要イベントの予定

5月23日(火)
  • 米ダラス連銀総裁歓迎あいさつ(リッチモンド連銀主催会合2日目)
  • 米新築住宅販売件数(4月)、S&Pグローバル米製造業・総合・サービス業PMI(5月)
5月24日(水)
  • 米FOMC議事要旨(5月2、3日開催分)
5月25日(木)
  • アジア太平洋経済協力会議(APEC)貿易相会合(米ミシガン州デトロイト、26日まで)
  • 米新規失業保険申請件数(20日終了週)、米GDP(1Q)、米中古住宅販売成約指数(4月)
5月26日(金)
  • 米ウィーワークでデービッド・トリー氏が暫定CEOに就任
  • 米耐久財受注(4月)、米卸売在庫(4月)、米個人支出(4月)、米個人所得(4月)、米ミシガン大学消費者マインド指数・改定値(5月)
5月28日(日)
  • トルコ大統領選・決選投票
5月29日(月)
  • メモリアル・デー(戦没者追悼記念日)につき米国株市場が休場
  • ※Bloombergをもとにフィリップ証券作成

銘柄ピックアップ

アマゾン・ドット・コム(AMZN) 市場:NASDAQ・・・2023/7/28に2023/12期2Q(4-6月)の決算発表を予定

  • 1994年設立のECサイト・Webサービス会社。クラウド基盤提供のAWSのほか、Amazonプライム、フルフィルメントby Amazon、Kindle、Fireタブレット、Fire TV、Amazon Echo、Alexaなどの製品を提供。
  • 4/27発表の2023/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比9.4%増の1273.58億USD、EPSが新興電気自動車(EV)メーカーの株式評価損減少を受けて前年同期の▲0.38USDから0.31USDへ黒字転換。ネット通販横ばいでAWS伸び鈍化も、物流費抑制など利益率改善により営業利益が同30%増。
  • 2023/12期2Q(4-6月)会社計画は、売上高が前年同期比5-10%増の1270-1330億USD、営業利益が同▲39〜+67%増の20-55億USD。同社は従業員解雇や一部新規事業停止などコスト削減を打ち出す一方で、今年4月、生成AI(人工知能)の対応を強化した新サービス「アマゾン・ベッドロック」を発表。AWSの法人顧客が自社サービス上でデータを生成できる。AWSの成長加速が期待される。

キャピタル・ワン・ファイナンシャル(COF) 市場:NYSE・・・2023/7/21に2023/12期2Q(4-6月)の決算発表を予定

  • 1988年設立の金融サービス持株会社。クレジットカード「Capital One」など提供のクレジットカード部門、消費者向け銀行部門、不動産と中堅企業の顧客向けの商業銀行部門の3事業部門を営む。
  • 4/27発表の2023/12期1Q(1-3月)は、総収益が前年同期比8.9%増の89.03億USD、非GAAPの調整後EPSが同58.9%減の2.31USD。純金利マージン拡大と融資残高増が増収に貢献。非金利費用の対総収益比率が同0.12ポイント改善も、貸倒引当金繰入額が同4.1倍の27.95億USDが響き減益。
  • 1Qの前四半期比は、総収益が1.5%減、調整後EPSが18.1%減。融資残高が1.5%減、貸倒引当金繰入額が15.7%増と悪化。クレジットカード部門融資残高は前四半期比横ばいと他の2部門と比べて底堅く推移。著名投資家バフェット氏のバークシャー・ハザウェイが1-3月に多くの銀行株を売却の一方で同社へ新規投資。銀行システム不安に対してクレジットカード融資の底堅さが注目されよう。

シスコシステムズ(CSCO) 市場:NASDAQ・・・2023/8/17に2023/7期4Q(5-7月)の決算発表を予定

  • 1984年設立。世界最大のコンピューターネットワーク機器開発会社で、ルーター、スイッチ、ワイヤレスLAN、アクセスポイント、IP電話、ビデオ会議端末、セキュリティー、ソフトウェアなど手掛ける
  • 5/17発表の2023/7期3Q(2-4月)は、売上高が前年同期比13.5%増の145.71億USD、非GAAPの調整後EPSが同14.9%増の1.00USD。供給制約改善で調整後粗利益率が同0.1ポイント低下にとどまったほか、継続課金の事業モデルへの変革進展により年間経常収益(ARR)が同6%増の238億USD。
  • 通期会社計画を上方修正。売上高を前期比10.0-10.5%増(従来計画9.0-10.5%)、調整後EPSを同13.1-13.7%増の3.80-3.82USD(同3.73-3.78USD)とした。半導体供給不足緩和により受注への対応が改善。継続課金のサブスクリプション収益型の事業モデルへの変革を進めており、業績が景気減速と製品受注減の影響を受けにくくなりつつある。また、ビデオ会議WebexのAI機能拡充も要注目。

イートン(ETN) 市場:NYSE・・・2023/8/2に2023/12期2Q(4-6月)の決算発表を予定

  • 1911年設立のアイルランド大手産業機器メーカー。電気関連(ブレーカー他)、油圧関連(ポンプ他)の製品を扱い、航空宇宙(油圧モーターなど)、商業車両(トランスミッションなど)向けに展開。
  • 5/2発表の2023/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比13.2%増の54.83億USD、非GAAPの調整後EPSが同16.0%増の1.88USD。事業セグメント合計の営業利益率が同0.9ポイント上昇の19.7%、営業キャッシュフローが同14%増。受注高では電気関連が同39%増、航空宇宙関連が同27%増。
  • 通期会社計画を上方修正。既存事業売上高を前期比9-11%増(従来計画7-9%増)、調整後EPSを同9.6-12.3%増の8.30-8.50USD(同8.14-8.34USD)とした。北米における工場生産の国内回帰、電動化、エネルギーの再生可能エネルギーシフト、デジタル化などの大きな潮流を背景に業績堅調。1-3月に半導体供給不足解消が進んだことに伴う航空機や自動車生産の回復も追い風となろう。

キーサイト・テクノロジーズ(KEYS) 市場:NYSE・・・2023/8/17に2023/10期3Q(5-7月)の決算発表を予定

  • ヒューレット・パッカードから独立したアジレント・テクノロジー(A)の電子計測事業を2014年に引き継ぐ。無線通信、航空・宇宙・防衛、半導体の各市場向けに電子計測プラットフォームなどを提供。
  • 5/18発表の2023/10期2Q(2-4月)は、売上高が前年同期比2.9%増の13.90億USD、非GAAPの調整後純利益が同15.8%増の2.12USD。受注額が同9.5%減も、半導体不足解消を背景に為替一定かつ既存事業ベースで同5%増収、粗利益率が同2ポイント上昇、営業キャッシュフローが同51%増。
  • 2023/10期3Q(5-7月)会社計画は、売上高が前年同期比▲0.4〜+1.0%の13.7-13.9億USD、調整後EPSが同▲0.5〜+2.5%の2.00-2.06USD。マクロ環境悪化懸念から2Q受注高は前年同期比で減少も前四半期比では1.5%増。自動車、半導体、航空宇宙、防衛産業からの需要増に加え、生成AI普及に伴うデータセンター向け人工知能(AI)および機械学習(ML)向け需要の伸びが見込まれる。

マイクロン・テクノロジー(MU) 市場:NASDAQ・・・2023/6/30に2023/8期3Q(3-5月)の決算発表を予定

(注)日足の始値と終値をローソク足で表示。「始値>終値(陰線)」なら緑、「始値<終値(陽線)」なら赤。

  • 1978年創業。DRAM、NAND、NORおよび3D XPointメモリーを製造する唯一の企業。コンピュータ&ネットワーキング(CNBU)、データセンターから自動車向けまで幅広いメモリーソリューションを提供。
  • 3/28発表の2023/8期2Q(12-2月)は、売上高が前年同期比52.6%減の36.93億USD、非GAAPの調整後EPSが前年同期の2.14USDから▲1.91USDへ赤字転落。PC・スマホ向け需要減退を受けた半導体供給過剰が続いた。前四半期比も売上高が9.6%減、調整後EPSが▲0.04USDから赤字幅拡大。
  • 2023/8期3Q(3-5月)会社計画は、売上高が前期比▲59.5-▲54.9%の35-39億USD、調整後EPSが▲1.65-▲1.51USDへ赤字転落(前年同期2.59USD)。リアルタイムにコンテンツを作り出す生成AI(人工知能)にはより早く読み書きできる高機能メモリーを多く必要とする。G7広島サミット前に同社CEOが岸田首相と会談。日本政府から支援を受けて広島県の先端工場に最大5000億円投資を表明。
  • (※)決算発表の予定は5/19現在であり、変更される可能性があります。

過去の「銘柄ピックアップ」パフォーマンス検証

  • ※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。
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