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2024-05-03 08:06:50

マーケット > レポート > 米国ウィークリー・マンスリー >  “市場とFRBの対決、AIの新展開、ヒートポンプ空調機”

“市場とFRBの対決、AIの新展開、ヒートポンプ空調機”

2023/7/4
提供:フィリップ証券株式会社
リサーチ部:笹木 和弘

“市場とFRBの対決、AIの新展開、ヒートポンプ空調機”

  • 米FRB(連邦準備制度理事会)の関係者およびパウエルFRB議長が年内追加利上げの「タカ派」姿勢を強める一方で、米株式市場はインフレ率鈍化を益々強く織り込み始めたようだ。FRBと株式市場は対決姿勢を強めつつある。先ず、第1ラウンドとして6/30発表の5月の個人消費支出(PCE)価格指数の伸びが前年同月比、前月比ともに鈍化と、追加利上げ路線に反旗を翻す株式市場側が勝利を収めたかのようだ。長期金利低下により大型ハイテク株で時価総額首位のアップル(AAPL)が約1年半ぶりに時価総額3兆ドルを突破したことは株式市場側の「戦利品」だろうか。
  • 4日の独立記念日を挟んで7日発表の6月の米雇用統計、および12日発表の6月の米消費者物価指数(CPI)まで重要景気指標が相次ぐ。FRBと市場の言い分のどちらに軍配が上がるのか日々刻々と戦況は変わっていく。市場の支援を受けた大型ハイテク株や半導体株の動きもそれに伴って高値圏での神経質な動きとならざるを得ないだろう。FRBがスタンスを変えない限り、昨年8月のジャクソンホール会議のパウエル議長発言の後のようにいずれ株式市場側がFRB側に歩み寄ることとなれば、調整局面は避けられないだろう。
  • 昨年11月末に世界公開された対話型AI(人工知能)のChatGPTのアクセス数が鈍化しており、6月は前月比で初めてマイナスになった可能性があると報道されている。これまではエヌビディア(NVDA)の画像処理半導体やその他先端半導体への需要の爆発的増加への期待が優っていた。ところが、徐々にAIを一過性のものではなく持続的・日常的に使われるべきものとして市場が徐々に冷静に見ていくことが想定され、次の段階としてAIを活用したサービスの分野に物色がシフトしていくことが考えられよう。来るべきAI本格化の時代に備えて関連特許などを蓄積してきた企業もあるようだ。
  • 日本のダイキン工業などが強く、エネルギー効率に優れた「ヒートポンプ空調機」は欧州だけでなく米国でも重要視されるようになった。米国エネルギー消費の4割を占める暖房からの温暖化ガス排出を削減に資するとの認識が広がり、需要が急増。バイデン政権は4月、戦略物資の国内生産を促す「国防生産法(DPA)」とインフレ抑制法に基づき、ヒートポンプ式空調機の生産設備を新設・増設する企業に最大2.5億USDを提供する計画を発表したほか、昨年、ヒートポンプを新規導入する世帯が最大8千ドルのリベートを受けられる政策を導入。市場が特需に沸いている。米政府は電気自動車の補助金では国益重視から外国企業を排除した。経済安全保障の観点から伝統ある空調メーカーによる国内生産が保護される可能性もあろう。(笹木)
  • 7/4号では、アクセンチュア(ACN)キャリア・グローバル(CARR)ハイコ(HEI)ストラタシス(SSYS)トレイン・テクノロジーズ(TT)グローバルXウラニウムETF(URA)を取り上げた。

ウィークリーストラテジー

S&P500業種別およびダウ平均構成銘柄騰落率(6/30現在)

主要企業の決算発表予定

7月6日(木)Kura Sushi USA Inc
7月10日(月)プライスマート、WD-40,ヘレン・オブ・トロイ

主要イベントの予定

7月4日(火)
  • 米独立記念日の祝日で米株式・債券市場休場、豪中銀が政策金利発表、上海協力機構(SCO)首脳会議(オンライン形式)
7月5日(水)
  • 米FOMC議事要旨 (6月13、14日開催分)、米ニューヨーク連銀総裁が座談会に参加、第8回OPECインターナショナルセミナー(ウィーン、6日まで)
  • 米製造業受注(5月)
7月6日(木)
  • 米ダラス連銀総裁・パネル討論会に参加
  • 米ADP雇用統計 (6月)、米新規失業保険申請件数 (7月1日終了週)、米貿易収支(5月)、米求人件数(5月)、米ISM非製造業総合景況指数(6月)、S&Pグローバル米総合・サービス業PMI(6月)
7月7日(金)
  • 北大西洋条約機構(NATO)事務総長が首脳会議控え記者会見(ブリュッセル)
  • 米雇用統計(6月)
7月10日(月)
  • 米卸売在庫(5月)、消費者信用残高(5月)
  • ※Bloombergをもとにフィリップ証券作成

銘柄ピックアップ

アクセンチュア(ACN)市場:NYSE・・・2023/9/28に2023/8期4Q(6-8月)の決算発表を予定 

  • 1989年設立のアイルランドに登記上の本拠を置く総合コンサルティングサービス会社。システム設計・開発・運用等のITサービス、およびシステムインテグレーション企業のアウトソーシングを営む。
  • 6/22発表の2023/8期3Q(3-5月)は、営業収益が前年同期比3%増の165.54億USD、非GAAPの調整後EPSが同13%増の3.19USD。コンサルティングが同4%減収、アウトソーシングのマネージド・サービスが同7%増収。全体の新規受注高は同2%増、調整後営業利益率が同0.2ポイント上昇。
  • 通期会社計画は、売上高を前期比8-9%増(従来計画:8-10%増)と下方修正の一方、調整後EPSを前期比8-9%増の11.52-11.63USD(従来計画:11.41-11.63USD)の上方修正とした。同社は6/13、今後3年間で AI に30億USDを投資し、AI 特化のソリューション構築を行うと発表。同社は10年以上前からAI(人工知能)に注力。幅広い業種で出願中を含むAI関連特許を全世界で1000件超保有。

キャリア・グローバル(CARR)市場:NYSE・・・2023/7/28に2023/12期2Q(4-6月)の決算発表を予定 

  • 2019年に重電大手ユナイテッド・テクノロジーズから分離独立した空調設備メーカー。業務用・家庭用空調システム、冷凍設備の製造・販売、火災・セキュリティのソリューションをグローバル展開。
  • 2023/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比13.3%増の52.73億USD、非GAAPの調整後EPSが同5.5%減の0.52USD。主力の空調システムが同22%増収、火災・セキュリティー向けソリューションが同6%増収も、設備投資支出増などが響き調整後営業利益率が同1.9ポイント低下の12.9%。
  • 通期会社計画は、既存事業の売上高が前期比1桁台前半〜半ば伸び率、調整後EPSが同7-11%増の2.50-2.60USD。バイデン政権は4月、戦略物資の国内生産を促す「国防生産法(DPA)」とインフレ抑制法に基づき、ヒートポンプ式空調機の生産設備を新設・増設する企業に最大2.5億USDを提供する計画を発表。4月下旬、独フィースマンのヒートポンプ部門含む空調部門を買収すると発表。

ハイコ(HEI)市場:NYSE・・・2023/8/29に2023/10期3Q(5-7月)の決算発表を予定 

  • 1957年設立の航空機部品、電子機器メーカー。エンジンからブレーキに至るまで航空機全体におよぶFAA(連邦航空局)認定部品のほか、通信のニッチ分野に向けた電気光学装置なども取り扱う。
  • 5/22発表の2023/10期2Q(2-4月)は、売上高が前年同期比27.7%増の6.87億USD、EPSが同22.6%増の0.76USD。主要2部門のうち航空機部品(フライト・サポート)部門が売上高で同28%増の3.92億USD、営業利益率で同3.5ポイント上昇と貢献。11四半期連続で前四半期比での増収増益を達成。
  • 2023/10期会社計画について未公表も、航空機部品および電子技術の両部門ともに増収を予想。同社は5月、航空製品・サービスのウエンコアを現金19億USDと1.50億株の同社株式での買収を発表。ボーイング(BA)とエアバスは6月、今後20年間の航空機長期需要予測を2022年時点から上方修正。足元で6月連休中の16日の航空旅客数が1日として過去4番目の高水準と旅客需要が強い。

ストラタシス(SSYS)市場:NASDAQ・・・2023/8/3に2023/12期2Q(4-6月)の決算発表を予定 

  • 1989年に設立され、2012年にイスラエル同業大手オブジェクトと合併。世界最大の3Dプリンター製造会社。顧客提供のCADファイルデータから顧客向けプロトタイプと最終用途部品を作成する。
  • 5/16発表の2023/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比8.6%減の1.49億USD、非GAAPの調整後EPSが同横ばいの0.02USD。調整後で7四半期連続黒字。為替および事業売却の影響を除く売上高は同2.6%減だったものの、その内、消耗品は同7.8%増収となり過去最高水準の売上高だった。
  • 通期会社計画は、売上高を前期比▲3〜+3%の6.30-6.70億USD(従来計画6.20-6.70億USD)へ上方修正、調整後EPSは同▲20〜+60%の0.12-0.24USDで従来計画を据え置いた。同社は金属3Dプリンターのデスクトップ・メタル社を株式交換により18億USDでの買収を目指す一方、競合の3Dシステムズ(DDD)から1株当たり17.92USDの評価額で非友好・敵対的買収の提示を受けている。

トレイン・テクノロジーズ(TT)市場:NYSE・・・2023/8/3に2023/12期2Q(4-6月)の決算発表を予定 

  • 1885年設立の産業機械メーカー。HVAC(暖房・換気・空調)、輸送用冷凍機、カスタム冷凍機の設計・製造・販売・サービスを営む。TraneとThermo Kingブランドを擁し、環境に配慮した製品に注力。
  • 5/3発表の継続事業に係る2023/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比9.2%増の36.66億USD、非GAAPの調整後EPSが同25.9%増の1.41USD。調整後営業利益率が同1.4ポイント拡大。受注高は同1%減の43.06億USDも対出荷額比率が117%と堅調。受注残は過去平均の2.5倍水準に達した。
  • 通期会社計画を上方修正。既存事業に係る売上高を前期比7-8%増(従来計画:6-8%増)、継続事業の調整後EPSを同13-15%増の8.30-8.50USD(同:8.20-8.50USD)とした。米バイデン政権がヒートポンプ空調機の国内生産と普及を促進する政策を相次いで導入。同分野で存在感を示せていない米企業にとっては、出遅れを取り戻そうと技術や供給網囲い込みを探る動きが追い風となろう。

グローバルXウラニウムETF(URA)市場:NYSEArca・・・分配金年2回(6・12月) 

(注)日足の始値と終値をローソク足で表示。「始値>終値(陰線)」なら緑、「始値<終値(陽線)」なら赤。

  • 「Solactive Uranium & Nuclear Components 指数」の運用成果に連動する投資成果を目指す。ウラン・原子核の抽出・精製・探鉱、ウラン・原子力業界向け設備機器製造企業へのエクスポージャーを提供。
  • 6/30終値で時価総額が15.7億USD、過去1年間の分配金単価(ネット)合計は0.194022USD。組入れ上位順5社は、カメコ(CCO)、Sprott Physical Uranium Trust、ネクスジェン・エナジーのカナダ企業が上位3社を占め 、カザフスタンのNAC Kazatomprom JSC、豪州パラディン・エナジーが続く。
  • 昨年末終値から6/30終値までの騰落率(インカムゲインを除く)は、同ETFが+8.1%に対し、ダウ工業株30種平均が+3.8%、S&P500株価指数が+15.9%、ナスダック100が+38.8%。原子力発電は稼働率が高く他の電源より信頼性が高い中で米国の電力の約2割を担い、米国最大のクリーンエネルギー源となっている。ロシアのウラン供給停止懸念への対応からウラン国内生産増が期待される。
  • (※)決算発表の予定は6/30現在であり、変更される可能性があります。

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