SBI証券(オンライン総合証券最大手)−オンライントレードで株式・投資信託・債券を−

株価検索
  • ポートフォリオ
  • 取引
  • 口座管理
  • 入出金・振替

2024-05-03 04:59:09

マーケット > レポート > 米国ウィークリー・マンスリー >  “「引締め最終局面?」、指数リバランス、BRICs会議”

“「引締め最終局面?」、指数リバランス、BRICs会議”

2023/7/19
提供:フィリップ証券株式会社
リサーチ部:笹木 和弘

“「引締め最終局面?」、指数リバランス、BRICs会議”

  • 金融引締めの「タカ派」色を強める米FRB(連邦準備制度理事会)とインフレ率鈍化を織り込もうとする株式市場の対決姿勢は、第1ラウンドの5月の個人消費支出(PCE)価格指数、第2ラウンドの6月の米雇用統計を経て、第3ラウンドとして6月の米消費者物価指数(CPI)でインフレ率鈍化が示されたことで株式市場優勢となった。市場は「金融引締めは最終局面、FOMC(連邦公開市場委員会)での0.25ポイント利上げを最後に引締めを停止」という見方を固めて動き出したかのように見受けられる。FRB関係者が金融政策に関する発言を自粛する「ブラックアウト期間」に入ったこともあり、FOMCまでは市場の見方を遮るものは出てきそうにない。その間には主要企業の4-6月期決算発表が相次ぐことから、短期的に堅調な相場展開が想定されよう。
  • 物価やコストの指標を見る場合、特に前年同月比伸び率ではエネルギーや穀物相場が昨年6月までの急騰後に低下基調を辿ったことに注意が必要だろう。同伸び率は、1年前のベースが上昇すれば低く出やすい一方、同ベースが低下すれば高く出やすい面がある。その上、今年はエルニーニョ現象により既に穀物価格高騰の傾向が見られるほか、ロシアが17日、ウクライナ産穀物を黒海経由で輸出する手続きの「穀物合意」から離脱すると発表したこともあり、食糧価格高騰が懸念される。
  • 米ナスダック上場で金融を除く時価総額上位100銘柄の時価総額加重平均による「ナスダック100指数」が異例のリバランスを実施すると報じられた。指数構成比率4.5%以上を占める大型株の影響力が合計で48%を超えた場合、ウェートを減らすことができるとする規定に従うものだ。対象となる大型株がリバランスによる売り圧力を受ける可能性がある一方、他の構成銘柄は逆に恩恵を受ける可能性もある。14日終値でナスダック100構成銘柄の時価総額が小さい順に10社挙げると、ルーシッド・グループ(LCID)シリウスXMホールディングス(SIRI)ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(ZM)ゼットスケーラー(ZS)エンフェーズ・エナジー(ENPH)ダイヤモンド・バック・エナジー(FANG)イーベイ(EBAY)ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA)アライン・テクノロジー(ALGN)アンシス(ANSS)である。
  • 8月22〜24日に南アフリカで開催予定の「BRICSプラス」年次首脳会議で加盟国が米ドルに対抗して金(ゴールド)を裏付けとした「金本位制」に基づく決済通貨の導入が審議される予定だ。どのような影響を金融市場にもたらすかは未知数も、中央銀行による金買いを期待させる材料にはなり得よう。イラン、アルゼンチン、サウジアラビアなど「グローバル・サウス」の新興国が相次いでBRICSへの加盟申請を行っており、軽視できない面もあろう。(笹木)
  • 7/19号では、アライン・テクノロジー(ALGN)シェニエール・エナジー(LNG)ヴァンエック金鉱株ETF(GDX)バリック・ゴールド(GOLD)MPマテリアルズ(MP)べリスク・アナリティクス(VRSK)を取り上げた。

ウィークリーストラテジー

主要企業の決算発表予定

7月18日(火)JBハント・トランスポート・サービシズ、オムニコム・グループ、モルガン・スタンレー、チャールズ・シュワブ、プロロジス、ロッキード・マーチン、バンク・オブ・アメリカ、バンク・オブ・ニューヨーク・メロン、PNCファイナンシャル・サービシズ・グループ、シンクロニー・ファイナンシャル
7月19日(水)ZBナショナル・アソシエーション、IBM、スチール・ダイナミクス、クラウン・キャッスル、エキファックス、テスラ、ユナイテッド・エアラインズ・ホールディングス、ディスカバー・ファイナンシャル・サービシズ、キンダー・モルガン、ラスベガス・サンズ、ネットフリックス、ゴールドマン・サックス・グループ、シチズンズ・フィナンシャル・グループ、ベーカー・ヒューズ、ナスダック、ハリバートン、USバンコープ、エレバンスヘルス、ASMLホールディング
7月20日(木)インテュイティブサージカル、WRバークレー、PPGインダストリーズ、CSX、キャピタル・ワン・ファイナンシャル、キーコープ、DRホートン、トゥルイスト・ファイナンシャル、トラベラーズ、マーシュ・アンド・マクレナン、ニューモント、スナップオン、プール、フリーポート・マクモラン、ジェニュイン・パーツ、アボットラボラトリーズ、アメリカン航空グループ、フィリップ・モリス・インターナショナル、マーケットアクセス・ホールディングス、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)、フィフス・サード・バンコープ
7月21日(金)コメリカ、リージョンズ・ファイナンシャル、ローパー・テクノロジーズ、ハンチントン・バンクシェアーズ(オハイオ州)、シュルンベルジェ、アメリカン・エキスプレス、インターパブリック・グループ
7月24日(月)ワールプール、アレクサンドリア・リアル・エステート・エクイティーズ、パッケージング・コープ・オブ・アメリカ、NXPセミコンダクターズ、ブラウン・アンド・ブラウン、ケイデンス・デザイン・システムズ、F5、ドミノ・ピザ

主要イベントの予定

7月18日(火)
  • 米マイクロソフトによるアクティビジョン・ブリザードの買収手続き完了期限
  • 米小売売上高(6月)、米鉱工業生産(6月)、米NAHB住宅市場指数(7月)、米企業在庫(5月)、対米証券投資(5月)
7月19日(水)
  • 米住宅着工件数(6月)
7月20日(木)
  • 米テスラがマレーシアに正式参入
  • 米新規失業保険申請件数 (7月15日終了週)、米フィラデルフィア連銀製造業景況指数(7月)、米中古住宅販売件数(6月)、米景気先行指標総合指数(6月)
7月24日(月)
  • シカゴ連銀全米活動指数(6月)、S&Pグローバル米国製造業・サービス業・コンポジットPMI・速報値(7月)
  • ※Bloombergをもとにフィリップ証券作成

銘柄ピックアップ

アライン・テクノロジー(ALGN)市場:NASDAQ・・・2023/7/27に2023/12期2Q(4-6月)の決算発表を予定 

  • 1997年設立の歯列矯正システムメーカー。マウスピース型矯正治療「インビザライン・システム」の器具「クリア・アライナー」は、従来型(ワイヤーとブラケット)矯正と異なり、透明で取り外しが可能。
  • 4/26発表の2023/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比3.1%減の9.43億USD、非GAAPの調整後EPSが同19.1%減の1.82USD。前四半期比では売上高が4.6%増、調整後EPSが4.8%増と改善。主力のクリア・アライナー事業は前年同期比2.5%減収も、販売価格引上げで前四半期比7.9%増収。
  • 2023/12通期会社計画は、調整後営業利益率が20%超(1Q実績18.5%)と従来計画を据え置き。同社のクリア・アライナーは1999年のローンチ以来、歯列矯正で従来型から市場を奪い続け、今では世界市場シェア85-90%を占める。高シェアを背景に歯科矯正医や歯科医師との関係構築で強固な競争優位性を築きつつあり、1Q営業キャッシュフローも前年同期比6.6倍の1.99億USDに拡大。

シェニエール・エナジー(LNG)市場:NYSE・・・2023/8/3に2023/12期2Q(4-6月)の決算発表を予定 

  • 1983年設立の液化天然ガス(LNG)事業者で生産規模は米国首位・世界第2位。世界最大規模のLNG生産施設サビン・パス・ターミナルを所有・運営。パイプライン輸送のほかタンカー輸出も行う。
  • 5/2発表の2023/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比2.3%減の73.10億USD、非GAAPの調整後EBITDAが同14.1%増の35.99億USD。欧州がロシア産ガス依存からの脱却を目指す中、LNG輸出量が同3%増と拡大。キャッシュフロー増を背景に長期負債8.96億USDの期限前返済で財務を改善。
  • 通期会社計画を上方修正。調整後EBITDAを前期比▲29-▲25%の82-87億USD(従来計画80-85億USD)とした。欧州と中国のエネルギー企業が米国産LNGの獲得競争を繰り広げており、同社も6-7月の間にノルウェーの資源大手エクイノールと15年間のLNG供給契約を結んだほか、中国民営エネルギー大手の新奥集団(ENNグループ)とも20年超の契約を締結するなど追い風が続いている。

ヴァンエック金鉱株ETF(GDX)市場:NYSEArca・・・分配金:年1回 

バリック・ゴールド(GOLD)市場:NYSE・・・2023/8/8に2023/12期2Q(4-6月)の決算発表を予定 

  • 1983年設立のカナダの金採掘会社。米国ネバダ州のコルテッツ鉱山とゴールドストライク鉱山、チリのラグナス・ノルテ鉱山、ドミニカ共和国のプエブロ・ビエホ鉱山などを主要鉱山として保有する。
  • 5/3発表の2023/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比7.4%減の26.43億USD、非GAAPの調整後EPSが同46.2%減の0.14USD。金の平均実現販売価格が同1%上昇したものの販売量の同4%減が響き減収。利益面で1オンス当たり総費用(AISC)が同18%増の1370USDと嵩んだことが響いた。
  • 通期会社計画は、金生産量が前期比1-11%増の4.2-4.6百万オンス、金生産のAISCが同▲4〜+2%の1170-1250USD/オンス。金価格の平均を1オンス1650USDと低めに想定。同社は13日、金の2Q(4-6月)について生産量が1Q比6%増、AISCが同2%減の見通しを発表。7-12月に向けて生産量が更に増加見通しとした。金融引き締め最終局面との市場の見方は金価格相場に追い風となろう。

MPマテリアルズ(MP)市場:NYSE・・・2023/8/3に2023/12期2Q(4-6月)の決算発表を予定 

  • 2017年設立の鉱山企業。北米最大のレアアース(希土類)鉱山のカリフォルニア州マウンテンパス鉱山を所有・運営のほか周辺地域の鉱業権、希土類鉱物処理・開発に伴う知的財産権を保有。
  • 5/4発表の2023/12期1Q(1-3月)は、売上高が前年同期比42.4%減の95.7百万USD、非GAAPの調整後EPSが同44.9%減の0.27USD。REO(レアアース酸化物)について、生産量は同1%減も販売量が同13%減、トン当たり実現価格が同32%下落、トン当たり生産費用が同24%増と逆風だった。
  • 2023/12期会社計画は未公表。同社所有のマウンテンパス鉱山は世界のレアアース年間消費量の15%程度を生産。米政府が電気自動車(EV)にも使う戦略物資であるレアアース(希土類)磁石について中国依存を減らすため、供給網を再構築して生産工程を米国内に移すことに注力。レアアースは軍事品にも使う戦略物質と位置付けられ、中国が強い分離・精製工程への投資を強化している。

べリスク・アナリティクス(VRSK)市場:NASDAQ・・・2023/8/2に2023/12期2Q(4-6月)の決算発表を予定 

(注)日足の始値と終値をローソク足で表示。「始値>終値(陰線)」なら緑、「始値<終値(陽線)」なら赤。

  • 1971年設立の保険リスク分析会社。損保事業の料率算定、審査・引受、支払いなどの業務を支援するほか、災害・天候リスクなどを手がける。保険、エネルギー、金融サービス業者が主要な顧客。
  • 5/3発表の2023/12期1Q(1-3月)は、前年同期比1.2%増の6.51億USD、非GAAPの調整後EPSが同16.2%増の1.29USD。環境・健康・安全および金融サービスの事業売却の影響を除く既存事業(損害保険事業)の売上高は同9.8%増、調整後EBITDAマージンが同0.8ポイント上昇の52.2%。
  • 通期会社計画は、売上高が前期比3.7-5.3%増の25.9-26.3億USD、調整後EPSが同3.8-9.8%増の5.20-5.50USDと従来計画を据え置き。同社は2/1にエネルギー事業売却を完了し、中核事業と位置付ける祖業の損害保険事業へ集中する経営と戦略的にシフト。損害保険事業は増収率、調整後EBITDAマージンともに持続的な成長が期待される。ナスダック100指数の構成銘柄である。
  • (※)決算発表の予定は7/14現在であり、変更される可能性があります。

過去の「銘柄ピックアップ」パフォーマンス検証

フィリップ証券株式会社

今すぐ外国株式口座開設

今すぐお取引

免責事項・注意事項

  • 当資料は、情報提供を目的としており、金融商品に係る売買を勧誘するものではありません。フィリップ証券は、レポートを提供している証券会社との契約に基づき対価を得ております。当資料に記載されている内容は投資判断の参考として筆者の見解をお伝えするもので、内容の正確性、完全性を保証するものではありません。投資に関する最終決定は、お客さまご自身の判断でなさるようお願いいたします。また、当資料の一部または全てを利用することにより生じたいかなる損失・損害についても責任を負いません。当資料の一切の権利はフィリップ証券株式会社に帰属しており、無断で複製、転送、転載を禁じます。

    <日本証券業協会自主規制規則「アナリスト・レポートの取扱い等に関する規則平14.1.25」に基づく告知事項>
    本レポートの作成者であるアナリストと対象会社との間に重大な利益相反関係はありません。
ユーザーネーム
パスワード

セキュリティキーボード

ログインにお困りの方

【FXデビュープログラム】FX口座の新規開設&お取引で最大700,000円キャッシュバック!

ご案内
・【よりスムーズな解決を実現!】お問い合わせ内容の事前入力サービス
・口座開設の流れ

よくあるお問合せ
・NISA関連のお問い合わせ
・パスワード関連のお問い合わせ

HYPER SBI 2 ダウンロード
  • オンラインセミナー
  • 米株デビューコンテンツ(GWも取引できる!)

SBI証券はお客様の声を大切にしています


ページトップへ

何かお困りですか?

今すぐ口座開設

お問い合わせ  |  投資情報の免責事項  |  決算公告  |  金融商品取引法等に係る表示  |  システム障害の備え

金融商品取引業者 株式会社SBI証券 関東財務局長(金商)第44号、商品先物取引業者
加入協会/日本証券業協会、一般社団法人 金融先物取引業協会、一般社団法人 第二種金融商品取引業協会、一般社団法人 日本STO協会、日本商品先物取引協会
SBI証券(オンライン総合証券最大手)−オンライントレードで株式・投資信託・債券を− © SBI SECURITIES Co., Ltd. ALL Rights Reserved.