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2024-05-03 10:02:06

マーケット > レポート > 米国ウィークリー・マンスリー >  “大統領選サイクルの3年目秋を振り返る”

“大統領選サイクルの3年目秋を振り返る”

2023/9/5
提供:フィリップ証券株式会社
リサーチ部:笹木 和弘

“大統領選サイクルの3年目秋を振り返る”

  • 米国株市場には、大統領選挙のサイクル(4年周期)との間に相関関係があるという「アノマリー」(理論的根拠があるわけではないが経験則上よく当たるとされる考え方)の存在が指摘される。選挙に伴い支持率を意識した政策が出されることなどが影響し、米中間選挙の年が相対的に安く、その年を押し目として大統領選挙の年に向かって上昇するとされる。
  • 21世紀以降の大統領選サイクル3年目の株価推移を各年初営業日の終値を100とした相対指数で見ると、4年前の2019年が最も好調だった。同年の相対指数は6月末が117.20、7月末が120.35、8月末が116.51である。今年も6月末が116.37、7月末が120.00、8月末が117.87と、ほぼ4年前をトレースしている。2019年の時は、9月末が118.89、10月末が121.01、11月末が125.13、12月末が128.71と年末まで堅調に推移した。2003年も、2000年3月をピークとするIT(ドットコム)バブル崩壊の株価下落からの底入れ反転から間もなくだったこともあり、好調な年だった。
  • 他方、サブプライム・ローン債権に係る「パリバ・ショック」の2007年、米国債格下げの2011年、「チャイナ・ショック」の2015年は総じて夏〜秋以降に相場が崩れている。相対指数で見ると、2007年は8月末が102.90、12月末が103.65。2011年は8月末が95.36、12月末が98.88。2015年は8月末が95.82、12月末が99.30だ。米議会の分断に伴う米国債格下げ、中国経済の不動産不況深刻化といったリスクは現在でも市場で認識されており、それらの顕在化によって市場が崩れる可能性もあり得る。また、サブプライム・ローン債権に替わって、現在は商業不動産ローン債権のリスクが存在している。
  • それでも、リスクの顕在化に対する初動として売りが先行しつつも、時間の経過とともに買戻しが優勢となりやすいのがここ最近の米国株市場の特徴でもある。特に、トランプ前政権時の米中貿易摩擦以降、そのような傾向が強まっているように見受けられる。政策対応が可能な範囲であればリスクの存在は将来の買戻し要因として消化されやすい面もあるだろう。
  • 大統領選挙サイクル3年目秋は、一般的にアノマリーとして言われるほど確率的に米国株市場が強いわけではないという事実認識は必要だろう。今年も年末にかけて6-8月と同様に4年前と同様の軌道を描くのか、あるいは2007年、11年、15年のように躓くのか、どちらの可能性もあり得るとすべきだろう。そうだとすれば、銘柄選択も保守的な見方に傾くのが妥当かもしれない。ディフェンシブ性が強く不況時でもも需要が見込まれるかどうか、あるいは相対的人気薄の好業績・財務銘柄に目を向けることも必要かもしれない。(笹木)
  • 9/5号では、アボットラボラトリーズ(ABT)アプティブ(APTV)バイオエヌテック(BNTX)ケメド(CHE)チューイ(CHWY)スノーフレーク(SNOW)を取り上げた。

ウィークリーストラテジー

S&P500業種別およびダウ平均構成銘柄騰落率(9/1現在)

主要企業の決算発表予定

9月5日(火)ゼットスケーラー
9月8日(金)クローガー

主要イベントの予定

9月5日(火)
  • 第78回国連総会開幕(ニューヨーク)・19日から一般討論演説
  • 米製造業受注 (7月)
9月6日(水)
  • 米ボストン連銀総裁講演、米ダラス連銀総裁イベント参加、米地区連銀経済報告(ベージュブック)公表、米トランプ前大統領ジョージア州での起訴で罪状認否手続き
  • 米貿易収支 (7月)、米ISM非製造業総合景況指数(8月)、S&Pグローバル米サービス業・総合PMI(8月)
9月7日(木)
  • 米フィラデルフィア連銀総裁講演、米ニューヨーク連銀総裁イベントに参加、米アトランタ連銀総裁講演、米アトランタ連銀総裁イベントで講演
  • 米新規失業保険申請件数(2日終了週)、米労働生産性(2Q)
9月8日(金)
  • 米卸売在庫(7月)、米消費者信用残高(7月)、米家計純資産変化(2Q)
9月9-10日(土・日)
  • G20首脳会議(ニューデリー、10日まで)、米大統領がベトナム訪問、インド太平洋経済枠組み(IPEF)首席交渉官会合(バンコク、16日まで)、ユネスコ世界遺産委員会(サウジアラビア・リヤド、25日まで)
  • ※Bloombergをもとにフィリップ証券作成

銘柄ピックアップ

アボットラボラトリーズ(ABT) 市場:NYSE・・・2023/10/19に2023/12期3Q(7-9月)の決算発表を予定

  • 1900年に設立。多角化されたヘルスケアカンパニーとして栄養剤製品事業(「エンシュア」や「EAS」等)のほか、診断薬事業、後発医薬品事業、および医療機器事業(免疫学的測定装置等)を営む。
  • 7/20発表の2023/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比11.4%減の99.78億USD、非GAAPの調整後EPSが同24.5%減の1.08USD。既存事業(オーガニック)増収率は、新型コロナ検査関連の影響を除く全体が同11.5%。栄養剤製品が同9.9%、後発医薬品事業が同12.6%、医療機器が同14.2%。
  • 通期会社計画は、調整後EPSが前期比19.5-15.7%減の4.3-4.5USDで従来計画据え置き。同社株は2022年まで51年連続増配を更新中の「配当貴族」銘柄として知られ、22年度配当(1.92USD)は5年前比で約78%上回った。公衆衛生上の緊急事態解除後の新型コロナ検査関連は伸び悩むも、手術件数回復と医療機器需要の拡大、および高齢者来院増加や人手不足緩和が追い風となろう。

アプティブ(APTV) 市場:NYSE・・・2023/11/03に2023/12期3Q(7-9月)の決算発表を予定

  • 1994年設立の自動車部品の設計・製造を手掛ける大手部品メーカー。電装、高電圧関連を手掛ける信号・電力ソリューション部門と自動運転システムなどを手掛ける先端セキュリティ部門を展開。
  • 8/3発表の2023/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比28.2%増の52.00億USD、非GAAPの調整後EPSが同5.7倍の1.25USD、営業キャッシュフローが同5.6倍の5.35億USD。セグメント別売上高は、信号・電力ソリューションが同21%増の36.79億USD、先端セキュリティが同49%増の15.32億USD。
  • 通期会社計画を上方修正。売上高を前期比14-16%増の199.5-202.5億USD(従来計画187-193億USD)、調整後EPSを同35-44%増の4.6-4.9USD(同4.0-4.5USD)とした。1-6月の受注高は前年同期比横ばいの200億USDにとどまるも、次世代の電動・ソフトウェア制御の自動車に向けた最先端コンピュータ・プラットフォームの貢献により先端セキュリティ部門の2Qは調整後営業利益が黒字転換した。

バイオエヌテック(BNTX) 市場:NASDAQ・・・2023/11/6に2023/12期3Q(7-9月)の決算発表を予定

  • 2008年設立の独バイオテクノロジー企業。DNAから転写されたmRNAを基盤にがんや感染症など重篤疾患の新しい免疫療法を開発・商品化。グローバル製薬会社と協力しmRNA治療薬を開発中。
  • 8/7発表の2023/12期2Q(4-6月)は、新型コロナワクチンの落ち込みを受け、売上高が前年同期比95%減の1.67億EUR、EPSが前年同期の6.45EURから▲0.79EURへ赤字転落。営業活動キャッシュフローは同11.9%増の43.86億EUR、6月末現金および現金同等物残高も同51.8%増の141.66億EUR。
  • 通期会社計画は、新型コロナワクチン売上高を前期比71.1%減の50億EUR。ファイザー(PFE)と共同開発の次期新型コロナワクチン提供を今秋に見込むほか、米同業オンコC4社と共同開発している肺がん治療薬は今年6月、フェーズ3の大規模治験を開始。その他にも、悪性黒色腫、頭頸部がん(HPV16型陽性がん)、大腸がんなどmRNAがんワクチンに関する様々な治験に取り組んでいる。

ケメド(CHE) 市場:NYSE・・・2023/10/31に2023/12期3Q(7-9月)の決算発表を予定

  • 1970年設立のヘルスケア&配管サービス企業。患者にホスピスや緩和ケアサービスを提供のヴィタス事業、および個人宅や企業に水回り対応に係る配管、排水浄化などロト・ルーター事業を営む。
  • 7/26発表の2023/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比4.2%増の5.53億USD、非GAAPの調整後EPSが同2.7%減の4.71USD。事業別売上高は、ヴィタス事業が同7.8%増の3.21億USDに対し、ロト・ルーター事業が同0.2%減の2.33億USD。両事業とも調整後EBITDAマージンが悪化した。
  • 通期会社計画は、ヴィタス事業の増収率を前期比8.5-9.5%(従来計画6.0-7.0%)、同事業の調整後EBITDAマージンを16.5-17.0%(同:16.3-16.6%)へ上方修正の一方、ロト・ルーター事業の増収率を同1.0-2.0%(同:5.0-5.5%)、同事業の調整後EBITDAマージンが28.0-28.5%(同:29.3-29.5%)へ下方修正。両事業とも景気に左右されにくい点に特徴。コスト上昇の価格転嫁は容易と考えられよう。

チューイ(CHWY) 市場:NYSE・・・2023/12/8に2024/1期3Q(8-10月)の決算発表を予定

  • 2011年に設立。ペットフードなどペット関連製品を手掛けるECサイト大手。2,000種類超のアイテムを扱う。「Autoship」と呼ばれる定額購入サービスを展開。20年10月からネット診療サービスに進出。
  • 8/30発表の2024/1期2Q(5-7月)は、売上高が前年同期比14.3%増の27.8億USD、非GAAPの調整後EPSが同横ばいの0.15USD。1稼働顧客当たり売上が同14.7%増、Autoshipの売上構成比が同2.4ポイント上昇の75.5%。販売価格引上げ奏功で粗利益率が同0.2ポイント上昇の28.3%へ改善した。
  • 通期会社計画は、売上高を前期比10-12%増の111.5-113.5億USD(従来計画102-104億USD)、調整後EBITDAマージンを同横ばいの約3%と従来計画を据え置き。インフレ進行で消費者の財布の紐が固くなる中でもペットフード支出削減は後回しになりやすく高付加価値化の加速が期待される。Autoshipの売上構成比拡大が業績を牽引しよう。業績好調の割には足元の株価が下落基調。

スノーフレーク(SNOW) 市場:NYSE・・・2023/11/30に2024/1期3Q(8-10月)の決算発表を予定

(注)日足の始値と終値をローソク足で表示。「始値>終値(陰線)」なら緑、「始値<終値(陽線)」なら赤。

  • 2012年設立のクラウドコンピューティング関連データウェアハウス企業。独自マルチクラスタ共有データアーキテクチャで複数ワークロードを大規模並列処理できる。バークシャー・ハザウェイも投資。
  • 8/23発表の2024/1期2Q(5-7月)は、売上高が前年同期比35.5%増の6.74億USD、非GAAPの調整後EPSが同22倍の0.22USD、調整後フリーキャッシュフロー(FCF)が同50.3%増の88.1百万USD。100万USD以上売上顧客に関し、過去12ヶ月間売上継続率が142%、顧客数が同62%増の402件。
  • 通期会社計画は、製品売上高(売上構成比9割超)が前期比34%増の26億USD、調整後FCFマージンを同1ポイント上昇の26%と従来計画据え置き。同社は6/26、幅広い業種の顧客が自社データを使った人工知能(AI)モデル構築を支援するサービスでエヌビディア(NVDA)との提携発表。LLM(大規模言語モデル)利用の「NVIDIA NeMo」 をスノーフレークのデータクラウドに統合して利用。
  • (※)決算発表の予定は9/1現在であり、変更される可能性があります。

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