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2024-05-03 04:37:50

マーケット > レポート > 米国ウィークリー・マンスリー >  “2018年10-12月を振り返る、逆境に強い銘柄とは?”

“2018年10-12月を振り返る、逆境に強い銘柄とは?”

2023/10/3
提供:フィリップ証券株式会社
リサーチ部:笹木 和弘

“2018年10-12月を振り返る、逆境に強い銘柄とは?”

  • 米連邦議会の上下両院は9/30夜、予算執行を11月中旬まで継続できる「つなぎ予算」案を超党派で可決し、政府機関の閉鎖を土壇場で回避した。これで安心して米国株に投資できるとなれば良いが、11月中旬はヘッジファンドの満期に対する事前解約通知の「45日ルール」などが控えており、政府機関閉鎖が現実となった場合の混乱はより大きくなる懸念もあろう。また、米長期金利の上昇が株式から債券への資金シフトへの圧力を強めており、主要株価指数も上値・下値を切り上げる展開を望むのは酷かもしれない。
  • 2018年10-12月の米国株相場を振り返ると、政策金利が2.5%に向けて緩やかに上昇するなかで米中摩擦が激化。S&P500指数は10/3の高値から12/26の安値まで約20%下落する厳しい相場だった。トランプ政権の下で「国境の壁」を巡る建設費用に関して与野党が対立し、12/22から翌2019年の1/25まで35日間の史上最長の政府機関閉鎖の事態となった。
  • このような「激動の3ヵ月」でどのような銘柄が逆風を跳ねのけたのだろうか? S&P500株価指数構成銘柄の終値について2018年9月末から12月末までの3か月間の騰落率を見ると、1位が現在IBM(IBM)子会社で非上場のレッドハットで+28.9%だった。現在上場の主な企業を挙げると、3位が産金会社のニューモント(NEM)で+15.2%、4位がスターバックス(SBUX)で+13.9%、5位が消費者向けブランド品メーカーのニューウェル・ブランズ(NWL)で+13.7%、6位がデリバティブ取引所のCMEグループ(CME)で+12.0%、8位がプロクター・アンド・ギャンブル(PG)で+11.4%、10位がディスカウント・ショップのダラー・ツリー(DLTR)だった。「ハイテク・ディフェンシブ」および生活密着の消費者向けメーカー・小売りなどディフェンシブ銘柄を主としつつ、リスクヘッジに資する会社が優位となる傾向が見られた。
  • 最近の動向として、増配が予想される企業の株価が下落することで高配当利回りを期待できる銘柄が増えている点だ。日本株では中間期末を前にして予想配当利回りが3%台まで低下しても「高配当利回り」と称した投資信託の売れ行きが良いようだが、米国の短期債利回りが5%を超えるご時世では利回り面で投資の魅力に欠ける面もあるかもしれない。充分に高配当利回りと見なせる個々の銘柄について、その企業の利益が持続可能かどうかを見た上で減配リスクが限定的とみられる銘柄が投資対象として有望だろう。大手通信事業者で高配当利回り銘柄としても知られるベライゾン・コミュ二ケーションズ(VZ)は、上記の2018年10-12月の3ヵ月騰落率でも+6.5%と堅調に推移していた。(笹木)
  • 10/3号では、キャリア・グローバル(CARR)Getty Images Holdings Inc(GETY)アルトリア・グループ(MO 、トレイン・テクノロジーズ(TT)ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA)を取り上げた。

ウィークリーストラテジー

S&P500業種別およびダウ平均構成銘柄騰落率(9/29現在)

主要企業の決算発表予定

10月3日(火)マコーミック
10月5日(木)ラム・ウェストン・ホールディングス、コナグラ・ブランズ、コンステレーション・ブランズ

主要イベントの予定

10月3日(火)
  • 米アトランタ連銀総裁が講演
  • 米自動車販売 (9月)、米求人件数 (8月)
10月4日(水)
  • 米ボウマンFRB理事が銀行関連会議で冒頭演説、米シカゴ連銀総裁がシンポジウムで歓迎のあいさつ、ラガルドECB総裁が講演、「OPECプラス」の合同閣僚監視委員会(JMMC)、ノーベル化学賞受賞者発表
  • 米ADP雇用統計 (9月)、米ISM非製造業総合景況指数 (9月)、米製造業受注(8月)、S&Pグローバル米サービス業・総合PMI (9月)
10月5日(木)
  • 米クリーブランド連銀総裁がシンポジウムに参加、米サンフランシスコ連銀総裁が講演、ノーベル文学賞受賞者発表
  • 米新規失業保険申請件数 (9月30日終了週)、米貿易収支 (8月)
10月6日(金)
  • 気候変動アクション日本サミット、
  • 米雇用統計(9月)、米消費者信用残高 (8月)
  • ※Bloombergをもとにフィリップ証券作成

銘柄ピックアップ

キャリア・グローバル(CARR)市場:NYSE・・・2023/10/27に2023/12期3Q(7-9月)の決算発表を予定 

  • 2019年に重電大手ユナイテッド・テクノロジーズから分離独立した空調設備メーカー。業務用・家庭用空調システム、冷凍設備の製造・販売、火災・セキュリティのソリューションをグローバル展開。
  • 7/27発表の2023/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比15.0%増の59.92億USD、非GAAPの調整後EPSが同12.9%増の0.79USD。売上構成比70%の空調システム(HVAC)が同24%増収。今夏の猛暑の追い風に加え、米国の新たな空調規制で環境性および高価格のエアコンの販売が増えた。
  • 通期会社計画を上方修正。既存事業の売上高を前期比1桁台半ば伸び率(従来計画:1桁台前半〜半ば伸び率)、調整後EPSを同9-13%増の2.55-2.65USD(同:2.50-2.60USD)とした。4月下旬、独フィースマンのヒートポンプ部門含む空調部門買収を発表。他方、冷凍設備の製造・販売、火災・セキュリティのソリューションの分離を計画中であり、気候・エネルギーソリューションに事業集中の方針。

GettyImagesHoldingsInc(GETY)市場:NYSE・・・2023/11/14に2023/12期3Q(7-9月)の決算発表を予定 

  • 1995年設立で、世界中のあらゆる顧客ニーズに対応するビジュアルコンテンツ・ソリューションを提供。多様な画像や写真のアーカイブを保有し、ウェブサイトやAPIを通じて世界中にシェアする。
  • 8/14発表の2023/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比3.3%減の2.25億USD、非GAAPの調整後EBITDAが同10.3%減の66.4百万USD。直近12ヶ月間の購入顧客数は同1.6%減となったが、継続課金のサブスクリプション収入の比率が51.8%と同3.6ポイント拡大。利益面で訴訟費用が響いた。
  • 通期会社計画を下方修正。売上高を前期比▲0.7〜+0.9%の9.20-9.35億USD(従来計画:9.36-9.63億USD)、調整後EBITDAを同▲3.8〜▲0.3%の2.92-3.03億USD(同:3.05-3.15億USD)とした。同社は9/25、エヌビディア(NVDA)との提携により生成AI(人工知能)活用の画像作成サービス提供を発表。著作権侵害の恐れや偽情報発信への懸念に対するソリューションとして効果が期待される。

アルトリア・グループ(MO)市場:NYSE・・・2023/10/27に2023/12期3Q(7-9月)の決算発表を予定 

  • 1822年設立。たばこ事業を中核とし、傘下のフィリップ・モリスUSAを通じて「マールボロ」、「パーラメント」などを米国で販売。2008年に海外事業のフィリップ・モリス・インターナショナル(PM)を分離。
  • 8/1発表の2023/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比0.5%減の65.08億USD、非GAAPの調整後利益が同4.0%増の1.31USD。高インフレ率の影響で全体の販売量が減少も、原材料コストの販売価格への転嫁が順調なこと、および顧客のブランド・ロイヤリティの高さが業績を下支えした。
  • 通期会社計画は、調整後EPSが前期比1-4%増の4.89-5.03USDと従来計画を据え置き。電子タバコ新興企業NJOYの買収(27.5億USD)を完了と投資支出の一方、株主還元にも積極的な姿勢。通期の自社株買い枠10億USDに対し1H(1-6月)で4.72億USDの自社株買い実施に加え、年間配当増配率は前期比1桁台半ばの計画。9/29終値の予想配当利回りは9.32%とS&P500構成銘柄でも首位。

トレイン・テクノロジーズ(TT)市場:NYSE・・・2023/11/2に2023/12期3Q(7-9月)の決算発表を予定 

  • 1885年設立の産業機械メーカー。HVAC(暖房・換気・空調)、輸送用冷凍機、カスタム冷凍機の設計・製造・販売・サービスを営む。TraneとThermo Kingブランドを擁し、環境に配慮した製品に注力。
  • 8/2発表の継続事業に係る2023/12期2Q(4-6月)は、売上高が前年同期比12.3%増の47.05億USD、非GAAPの調整後EPSが同24.1%増の2.68USD。調整後営業利益率が同1.1ポイント拡大。受注高は同3%減も、対出荷額比率が96%と堅調。受注残は過去3年平均に対して33%増に達した。
  • 通期会社計画を上方修正。既存事業に係る売上高を前期比8%増(従来計画:7-8%増)、継続事業の調整後EPSを同20-21%増の8.80-8.90USD(同:8.30-8.50USD)とした。ヒートポンプ式空調機について国防生産法(DPA)とインフレ抑制法に伴う政府支援の追い風に加え、欧州で独上院が9/29、2024年1月から新設の暖房システムで再生可能エネルギー利用を義務付ける「暖房法案」を可決。

ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)市場:NYSE・・・2023/10/24に2023/12期3Q(7-9月)の決算発表を予定 

  • 1983年設立の通信事業者でAT&Tと米2強。固定と携帯の双方を手がけ、消費者向け携帯通信の契約数は約1億1452万件に上る(2022年末)。メディア事業からは2021年9月に事業売却・撤退。
  • 7/25発表の2023/12期2Q(4-6月)は、総営業収益が前年同期比3.3%減の325.96億USD、非GAAPの調整後EPSが同7.6%減の1.21USD。総ブロードバンド契約者数の純増が3四半期連続で40万件超えとなり、携帯サービス収入が同3.8%増、1-6月の営業活動キャッシュフローが同2.0%増と伸長。
  • 通期会社計画は、携帯サービス収入の前期比伸び率が2.5-4.5%、調整後EPSが同12-6%減の4.55-4.85USD。11/1支払日の四半期配当は前年同期比1.25セント増配の66.50セントと17年連続増配となるなか、9/29終値の予想配当利回りは8.21%に上る。競合するAT&T(T)との比較では、メディア事業の売却に伴う事業の選択と集中が進んでいることから利益の質の高さで上回る面もあろう。

ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA)市場:NASDAQ・・・2023/10/12に2023/8期4Q(6-8月)の決算発表を予定 

(注)日足の始値と終値をローソク足で表示。「始値>終値(陰線)」なら緑、「始値<終値(陽線)」なら赤。

  • 1901年設立のウォルグリーンが欧州(スイス本拠)のアライアンス・ブーツと2014年に統合したドラッグストアチェーン。米国、英国、タイ、ノルウェー、アイルランド、オランダ、チリ、メキシコで事業展開。
  • 6/27発表の2023/8期3Q(3-5月)は、売上高が前年同期比8.6%増の354.15億USD、非GAAPの調整後EPSが同3.3%増の1.00USD。前年同期の新型コロナ検査関連特需は反動減も売上比率79%の米国小売薬局が同4.4%増収のほか海外、米国ヘルスケアも増収。コスト削減プログラムも利益貢献。
  • 通期会社計画を下方修正。新型コロナ関連需要減と消費先行き不透明感から調整後EPSを前期比21-20%減の4.00-4.05USD(従来計画:4.45-4.65 USD)とした。23/8期予想年配当金は1.95USD、予想配当利回りは9/29終値で9.19%。事業買収でヘルスケア事業へ多角化を推進したブリュワーCEOが突然の退任も、連続増配年数(48年)更新とともに高配当の投資魅力の継続が期待されよう。
  • (※)決算発表の予定は9/29現在であり、変更される可能性があります。

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