【ドル、ユーロともに米雇用統計を翌日に控え、値動き荒く不安定な地合いに】
欧州市場序盤では、日銀審議委員の発言やユーロ高騰を背景に、ドル/円は一時124円を割り上値の重い展開となった。その後、ユーロの上昇が一服し、ドル/円も124.10前後まで買い戻された。更に、米新規失業保険申請件数の改善から124円台後半まで上げ幅を伸ばした。一方で、米国株式市場は、IMFのFRBへの利上げ時期への提言に、緩和政策の継続への期待感から上昇する場面も見られたが、雇用統計を前にした調整売りが相場を押し下げた。
(図1 白・・・ドル円、黄色・・・米10年債利回り、オレンジ・・・S&P株価指数)
(出所:ブルームバーグ)
欧州市場序盤では、ユーロ/ドルは一時小幅下落するも、欧州債券利回りの上昇を材料にユーロ買いが再び活発化し、1.1380ドル台水準まで上昇した。その後、一時1%に迫る水準まで急上昇した独10年債利回りが0.8%台前半に低下、好結果の米経済指標を受けたドル買いもあり、ユーロ/ドルは再び1.1240ドル台まで売られた。一方、ポンドも英10年債利回りを睨みながらの推移、英中銀が市場予想通りに政策金利、資産購入枠の据え置きを決定したため、ポンドの反応は限定的だった。
(図2 白・・・ユーロドル、オレンジ・・・ポンドドル、黄色・・・独10年債利回り)
(出所:ブルームバーグ)
豪経済指標の弱い内容が嫌気され、豪ドルは急速に下落した。その後、一時持ち直す動きも見られたが、OPECの生産枠が維持されるとの見方に原油価格が大幅に続落したことで再び軟調となった。
(図3 白・・・豪ドル米ドル、オレンジ・・・原油先物、黄色・・・ドルインデックス)
(出所:ブルームバーグ)