前営業日トピックス
東京市場では、序盤に、月末を控えた本邦企業の円買いに押される場面もあったが、米FOMCや週末の日銀の金融政策発表を控えて様子見ムードも強く、もみ合いの展開が続いた。米国市場でも主要な米経済指標の発表がなく、小動きの展開が続いた。そして、FOMCでは、政策金利が据え置きとなったものの、年内の利上げの可能性が残されたことから、ドルが主要通貨に対して大きく上昇する動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)月末の本邦企業による実需の売りを背景にドル売り・円買いの動きが優勢となり、仲値公示を挟んで下落する場面もあった。ただ、下値近辺では短期筋の買いが流入し反発した。
(2)FOMCを控えて、様子見ムードが強く、レンジ内の展開が続いた。
(3)FOMCの結果発表では、発表直後に反応して下落したものの、経済見通しが維持されたことや、12月の利上げの可能性を残したことから、ドル買いが優勢となった。
本日のトピックス
米国のFOMCの結果発表も終了し、残るは週末の日銀の金融政策決定会合である。やや思惑も交錯することから、東京市場では様子見ムードが強まり、小動きの展開も考えられる。ただ、中国の新5ヵ年計画が発表されるようなら、内容次第だが影響を受ける可能性も考えられることから注意したい。米国市場では、FOMCが終了したが、米GDPや個人消費の発表があり、当面の米経済の見通しを判断する上で重要な指標であることから、結果には注目したい。また、FOMC終了で当局者の発言などが出る可能性もあり注意したい。
10/29の注目材料
時間 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 |
3Q GDP(前期比年率)
一定期間内に米国内で生み出された財とサービスの付加価値の額を合計したもので、国内の経済規模を測るための指標の一つ。GDPの伸び率は、経済成長率を表す指標として重要視されている。そして、個人消費はGDPのおよそ7割を占めることから、構成指数の中では特に重要視されている。
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1.5% | 3.9% |
1-3月期は、天候の影響で成長率が低下したものの、4-6月期は大きく改善する結果となった。そして、7-9月期は、中国経済の先行き懸念に端を発した株価下落や、米経済指標の失速観測などもあり、市場ではやや控えめの予想となっている。 | |||
21:30 |
新規失業保険申請件数
労働省が失業保険を申請した人(失業者)の数を毎週発表する経済指標。毎週(木曜日)発表されるため、雇用情勢の速報性に優れており、雇用統計の先行指標として注目されている。ただ、米国の祝祭日や天候などの影響を受けやすいという点もある。
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26.5万件 | 25.9万件 |
前回は、7月以来の25万件台まで改善したものの、今回は26万件台が予想されている。来月の感謝祭近辺までは、当面この近辺で横ばいが続く可能性が考えられる。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
NZドル/円は、やや軟調な展開を示唆するチャート形状となっており、目先の動きに注目したい。レジスタンスを上抜けるようなら、一目均衡表の雲下限がポイントとなるだろう。オシレータのMACDでは、振れ幅が小さく、明確なシグナルが出難い。そこで、より敏感なストキャスティクスで見ると、買われすぎゾーンに近いことから、反転する場合など、ラインの動きに注目したい。