前営業日トピックス
日本市場が休場だったことから、ドル円・クロス円は序盤から小動きの展開となったものの、アジア株が上昇したことから堅調な動きとなった。ただ、欧州時間では、欧州主要株価指数が下落したことから、リスク回避の円買いが優勢となった。
米国市場では、ウクライナ情勢を巡る米ロ会談への警戒感を背景に、投資家のリスク回避の動きが強まり、ドル円・クロス円は軟調な展開で始まった。さらに、米主要株価指数が下落したことや、約2年ぶりの高水準まで上昇した米10年債利回りが低下したことから、ドル/円は1/3以来の安値を付ける場面もあった。ただ、FRBによる3月の利上げ観測が高まったとの見方を背景に、ドルは底固い動きとなった。
米株式市場では、ウクライナ情勢を巡る米ロ会談への警戒感から欧州株が下落したことを受けて、主要株価指数は序盤から軟調な動きとなった。さらに、FRBが金融引き締めを前倒しするとの観測も投資家心理を圧迫した。ただ、終盤にかけては下げ幅を縮小し、ナスダックは小幅高で引けた。ダウ平均株価は、一時前日比591ドル安まで下落したものの、その後は下げ幅を縮小する動きとなり、162.79ドル安(-0.45%)で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは6.93ポイント安(+0.05%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日本市場が休場で新規材料に乏しい中、ドル円・クロス円は序盤から小動きの展開となった。しかし、その後は中国、香港株などアジア株が上昇したこと受けて、底固い動きも見られた。
(2)欧州市場では、ウクライナ情勢を巡る米ロ会談への警戒感から欧州主要株価指数や米株価先物が下落したことを受けて、投資家のリスク回避の動きが強まり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。ドル/円は、序盤の115.85から115.18まで下落した。
(3)米国市場では、欧州市場の流れを受けて、上値の重い動きで始まった。ただ、下げ一服後は値を戻す動きが見られたものの、米ダウ平均株価が前週末比590ドル超下落するなど、米主要株価指数が軒並み下落したことや、1.80%台まで上昇して2020年1月以来、約2年ぶりの高水準となった米10年債利回りが1.747%まで低下したことから、ドル/円は115.04まで下落し1/3以来の安値を付ける場面もあった。ただ、115.00近辺では値頃感の買い戻しに加え、FRBによる来年の利上げが4回に引き上げられるとの見方を大手金融が示したこともあり、ドルは底固い動きとなった。
本日のトピックス
前日の海外市場では、ドル/円の下落が続いたものの、115円台前半では値頃感の買い戻しも見られ、ドルの底固さが確認された。ここから値を戻す動きが続くのか、引き続き軟調な動きとなり115円台割れとなるのか注目されている。
本日の米国市場では、主要な米国の経済指標の発表がないものの、パウエルFRB議長の公聴会での発言が注目されている。特に、米大手金融機関などが、米国の利上げ開始時期の予想を6月から3月に前倒ししたことや、来年の利上げ回数予想を3回から4回に引き上げたこともあり、金融政策などに関して踏み込んだ見解が示されるのか注目されている。