前営業日トピックス
東京市場では、序盤からドル買いが先行し、ドル/円は149.71まで上昇した。しかし、上昇一服後は、政府・日銀による円買い介入観測で円買いが優勢となり、ドル円・クロス円は軒並み大幅下落となった。ドル/円は一時145円台まで下落して序盤の高値から4円超下落した。下げ一服後は値を戻す動きが優勢となり、ドル/149円台まで戻した。ただ、その後は狭いレンジ内の動きが続いた。欧州時間では、政府・日銀による円買い介入への警戒感が高まり、一時ドル円・クロス円が急落となり、ドル/円は149.36から148.28まで下落した。
米国市場では、直前の欧州時間でドル円・クロス円は下落した反動で序盤から堅調な動きとなった。その後、10月米製造業・非製造業PMIがともに市場予想を下回ったことから、ドルは主要通貨に対して下落となった。ただ、米長期金利が上昇したことから、底固い動きが続いたものの、上値も限定的で終盤までレンジ内の動きが続いた。
米株式市場では、FRBが12月のFOMCで利上げペースを緩めるとの思惑が広がり、買いが優勢となった。また、英国の次期首相にスナク元財務相の就任が決まったことで、政治・金融市場の混乱が和らぐとの見方から欧州株が上昇したことも支援材料となった。ダウ平均株価は、序盤から堅調な動きとなり、終盤に前日比521ドル高まで上昇した。引けにかけて上げ幅を縮小し、417.06ドル高(+1.34%)で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは、92.89ポイント高(+0.86%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、前週末の海外市場での下げが一服しており、序盤からドル円・クロス円は堅調な動きとなった。ドル/円は、オープン値の148.16から149.71まで上昇した。その後、円買いが優勢となり、市場では政府・日銀が再び円買い介入を実施したとの見方が強まり、ドル円・クロス円は急落となり、ドル/円は145.54まで下落した。なお、神田財務官は為替介入の有無についてはコメントしないとした。
(2)下げ一服後、ドル円・クロス円は値を戻す動きとなり、ドル/円は149.02まで値を戻した。ただ、その後は狭いレンジ内の動きが続いた。欧州時間では、政府・日銀による円買い介入への警戒感が高まり、一時ドル円・クロス円が再び急落となり、ドル/円は149.36から148.28まで下落した。
(3)米国市場では、直前のドル円・クロス円の急落が一服して値を戻す動きとなり、ドル/円は149.24まで値を戻した。しかし、その後に発表された10月米製造業・非製造業PMIがともに市場予想を下回ったことから、ドルは主要通貨に対して下落となり、ドル/円も148.66まで下落した。下げ一服後、米長期金利が上昇したことから、底固い動きが続いたものの、円買い介入への警戒感も根強く、上値も限定的となり、終盤までレンジ内の動きが続いた。
本日のトピックス
昨日は東京市場序盤と欧州時間に急速な円買いが見られ、円買い介入に対する警戒感が意識される展開となっている。本日の東京市場では、序盤からドルは主要通貨に対して軟調な動きとなっており、対ドルで上昇している欧州通貨や資源国通貨は、対円でも堅調な動きとなっている。引き続き円買い・ドル売り介入への警戒感が意識され、上値の重い動きが続くと予想されている。
本日の米国市場では、10月の米消費者信頼感指数の発表が予定されており、前回は2ヵ月連続の上昇となったものの、今回は前月から低下が予想されている。消費者の先行きの見通しがどう変化しているのか注目されており、米経済の先行き不安が高まる結果となるのか注目したい。
10/25の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:00 | 米国 |
10月消費者信頼感指数
消費者信頼感指数は、米国のCB(Conference-Board=コンファレンスボード「全米産業審議委員会」)という民間の調査機関が発表する消費者マインドを指数化したもの。5,000人の消費者にアンケート調査を行い、現在と半年後の景況感、雇用、所得の項目で回答した結果を指数化している。
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105.3 | 108.0 |
前回は市場予想を上回り、2ヵ月連続の上昇となり、良好な労働市場とガソリン価格の下落が経済の楽観的な見方につながった。今回は、前月から低下が予想されており、年末に向けて個人消費が堅調になるとの見方があるものの、インフレと利上げが引き続き圧迫要因になると見られている。 |