前営業日トピックス
東京市場では、米国の中間選挙や米消費者物価指数の発表を控えて全般的に限定的な動きとなった。序盤には、一時ドル円・クロス円が下落する場面もあったが、日経平均株価が序盤から堅調な動きとなり、前日比400円超上昇したことから、値を戻す動きとなった。ただ、その後は限定的な動きが続いた。欧州時間に入り、米長期金利が低下したことから、ドルは上値の重い動きとなり、クロス円も連れ安となった。
米国市場では、主要な米経済指標の発表がない中、ドル円・クロス円は序盤から底固い動きとなった。ただ、その後は米長期金利が低下したことを受けてドルは主要通貨に対して下落、ドル/円は145.31まで下落した。一方、対ドルでの上昇や、米主要株価指数が上昇したことを受けて、欧州通貨や資源国通貨は対円でも堅調な動きとなった。ただ、上昇一服後は、反落となった。
米株式市場では、米中間選挙で共和党が大勝するとの観測から、バイデン政権の増税や規制強化などの政策が進め難くなるとの連想から買いが優勢となった。さらに、米長期金利が低下したことも支援材料となり、主要株価指数は3営業日続伸となった。ダウ平均株価は、序盤から堅調な動きとなり、前日比528ドル高まで上昇した。その後は下落に転じて一時4ドル高まで上げ幅を縮小したものの、終盤には再び堅調な動きとなり、333.83ドル高(+1.02%)で終了し、8月下旬以来2ヵ月半ぶりに3万3000ドル台を回復した。一方、ナスダックは、51.68ポイント高(+0.49%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、序盤からドル円・クロス円は底固い展開で始まったものの、FRBの急速な利上げ期待、金利上昇への期待感が後退したとの見方を背景に、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。ドル/円は、序盤の146.72から146.31まで下落した。その後、日経平均株価が上昇して始まり、一時前日比415円高まで上昇したことから、リスク選好の円売りが優勢となり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなり、ドル円は146.78まで上昇した。
(2)午後に入り、時間外取引で米長期金利が上昇したものの、米国の大統領選挙や米消費者物価指数の発表を控えて様子見ムードが強まっていたことから、ドル/円は上値の重い動きとなった。一方、欧州通貨や資源国通貨は対ドルで下落したことから、対円でも軟調な動きが続いた。
(3)米国市場では、主要な米経済指標の発表がない中、ドル円・クロス円は序盤から底固い動きとなった。ただ、その後は米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.209%から4.119%まで低下したことを受けてドルは主要通貨に対して下落、ドル/円は序盤の高値の146.46から145.31まで下落し、10/27以来の安値を付けた。一方、対ドルでの上昇や、米主要株価指数が上昇したことを受けて、欧州通貨や資源国通貨は対円でも堅調な動きとなった。
(4)ドルは、下げ一服後底固い動きとなったものの、上値は限定的だった。一方、欧州通貨や資源国通貨は上昇一服となり、反落となった。
本日のトピックス
米国では、中間選挙の開票が始まっており、結果が注目されている。マーケットでは、米中間選挙で共和党が大勝するとの観測から、バイデン政権の増税や規制強化などの政策が進め難くなるとの見方から、米主要株価指数が上昇していた。さらに、米議会がねじれ状態(大統領の政党と多数政党が異なる)となれば、今後の米国の経済政策にも影響し、先行き不透明感が広がる可能性も考えられる。そうなれば、ドルの圧迫要因となることも考えられることから、結果が注目される。
本日の米国市場では、主要な米経済指標の発表がなく、翌日に注目されている米消費者物価指数の発表が予定されていることから、限定的な動きも予想されている。ただ、議会の大勢が判明する場合には動きが出る可能性もあるだろう。