前営業日トピックス
東京市場では、時間外取引で米長期金利が低下したことから、ドルは序盤から上値の重い動きとなった。その後は、五・十日に伴う実需のドル買いが観測されたことから、ドルは値を戻す動きが見られたが、午後には米長期金利が一段の低下となったことから、ドルは主要通貨に対して下落した。一方、対ドルで上昇したことから、欧州通貨や資源国通貨は対円で底固い動きとなった。その後は、米消費者物価指数の発表を控えて全般的に限定的な動きとなった。
米国市場では、序盤に発表された10月の米消費者物価指数の伸び幅が市場予想を下回る結果となり、FRBの利上げペースが鈍化するとの見方が広がったことを受けて、ドルは主要通貨に対して下落した。さらに、米長期金利が低下したことも加わり、ドル/円は140.21まで下落して9/5以来の安値となった。
米株式市場では、10月の米消費者物価指数の伸び幅が予想以上に低下したことを受けて、FRBの利上げペースが鈍化するとの観測が強まり、主要株価指数は軒並み大幅上昇となった。さらに、米長期金利が大幅に低下したことも押し上げ要因となった。ダウ平均株価は、序盤から堅調な動きが続き、終盤には前日比1213ドル高まで上昇した。引けにかけて高値圏を維持したまま、1201.43ドル高(+3.70%)で終了し、終値ベースでは8/18以来、約3ヵ月ぶりの高値となった。一方、ハイテク株中心のナスダックは、760.98ポイント高(+7.35%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、前日の海外市場終盤の上値の重い動きとなった流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から上値の重い動きとなった。その後、五・十日であることから、仲値公示にかけて実需のドル買いも観測され、ドルは底固い動きも見られた。一方、日経平均株価が序盤から下落となり、一時前日比345円安まで下落したことから、クロス円は上値の重い動きとなった。
(2)午後には、時間外取引で米長期金利が低下したことから、ドルは主要通貨に対して軟調な動きとなり、対円では146.05まで下落した。一方、欧州通貨や資源国通貨は対ドルで上昇したことから、対円でも堅調な動きとなった。ただ、その後は米消費者物価指数の発表を控えて限定的な動きが続いた。
(3)米国市場では、序盤に発表された10月の米消費者物価指数の伸び幅が市場予想を下回る結果となり、FRBの利上げペースが鈍化するとの見方が広がったことを受けて、ドルは主要通貨に対して下落した。さらに、同時に発表された新規失業保険申請件数が悪化したことや、米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.082%から3.805%まで低下したことも加わり、ドル/円は米消費者物価指数発表直前の146.10から140.21まで下落し、9/5以来の安値となった。一方、欧州通貨や資源国通貨は対ドルで上昇したものの、対円ではドル/円に連れて下落したものの、ドル/円程の大幅な下落とはならなかった。
本日のトピックス
前日の海外市場では、米消費者物価指数の伸びが市場予想を下回ったことから、FRBの利上げペースが鈍化するとの見方が強まり、ドルは主要通貨に対して下落し、対円では5円以上の大幅下落となり、9/5以来の安値となった。東京市場では、値頃感の買いも見られて底固い動きとなっており、どこまで値を戻すのか注目されている。
本日の米国はベテランズデーの祝日で一部の米国市場が休場となることや、重要なイベント終了後の週末で、さらに前日に大幅な動きが出たこともあり、限定的な動きとなる可能性も考えられる。ただ、株式市場は通常取引であり、前日に大幅上昇となったことから、値動きが注目されている。
11/11の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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0:00 | 米国 |
11月ミシガン大学消費者信頼感指数
ミシガン大消費者信頼感指数は、ミシガン大学が消費者にアンケート調査を行い、現況指数(現在)、期待指数(将来)など消費者マインドを指数化した経済指標である。速報は300人、確報は500人を対象に調査を実施し、1964年の指数を100として算出する。コンファレンス・ボード(CB)が発表する消費者信頼感指数と共に消費者マインドを見る上で重要な経済指標である。
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59.5 | 59.9 |
前回は市場予想を上回り、4ヵ月連続の上昇となった。現況指数が6ヵ月ぶりの高水準となったことが影響したが、長期のインフレ期待が再び上昇するなど、やや懸念要因も残った。今回の速報は、前月から小幅低下が予想されており、前月に悪化したインフレ期待や先行指数の結果が注目される。 |