前営業日トピックス
東京市場では、序盤に実需のドル買いが観測されたこともあり、ドル円・クロス円は底固い動きが見られたが、週末であることや、Good Friday(聖金曜日)のため欧州市場全般、米国の一部市場が休場となることから市場参加者も少なく限定的な動きとなった。さらに、米国の雇用統計の発表が予定されていることから、様子見ムードからレンジ内の動きが続いた。
米国市場では、序盤に発表された米雇用統計で非農業部門雇用者数が市場予想の範囲内の結果となり、さらに失業率が予想より強い結果となったことを受けて、米長期金利の上昇とともにドルは主要通貨に対して上昇した。ただ、その後はGood Fridayで欧州市場や米国市場の一部市場が休場だったことから、狭いレンジ内の動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、前日の海外市場の流れを引き継ぎ、序盤からドル円・クロス円は堅調な動きとなった。しかし、上昇一服後は序盤に前日比118円高まで上昇した日経平均株価が13円高まで上げ幅を縮小したことから、ドル円・クロス円は軟調な動きとなり、ドル/円は序盤の高値131.92から131.57まで下落した。
(2)午後に入り、日経平均株価がマイナス圏まで下落したものの、再びプラス圏を回復したことからドル円・クロス円も再び堅調な動きとなった。ただ、欧州市場や米国の一部市場が休場となること、さらに米雇用統計の発表を控えていることから、その後は限定的な動きが続いた。
(3)米国市場では、序盤に発表された米雇用統計で景気動向に敏感な非農業部門雇用者数が市場予想の範囲内の結果となり、前月から伸び幅が縮小したものの、失業率が予想より強い結果となったことを受けて、米長期金利の指標となる米10年債利回りが3.305%から3.409%まで上昇したことから、ドルは主要通貨に対して上昇した。ドル/円は、雇用統計発表直前の131.62から132.38まで上昇、一方の欧州通貨や資源国通貨もドル/円の上昇に連れて対円で堅調な動きとなった。ただ、その後は、Good Fridayで欧州市場や米国市場の一部市場が休場となる中で市場参加者も少なく、ドル/円は132.01から132.28での狭いレンジ内の動きが続いた。なお、金利先物市場では、5/3のFOMCで0.25%の利上げを約60%織り込む水準となり、米雇用統計発表前の49%から上昇した。
本日のトピックス
アジア時間では、序盤からドル円・クロス円は下振れとなったが、その後は値を戻す動きとなり底固さが示されている。引き続き底固い動きが続くと予想されているが、ただ本日はドイツや英国市場などがイースターマンデーのため休場となることから、米国時間までは限定的な動きも予想されている。一方、米国市場は通常取引となることから、米国市場の動きが注目されている。特に、先週末の米雇用統計の結果を受けて、5月のFOMCでの0.25%の利上げ期待が雇用統計前と比べてやや高まったことから、米金利の動きには注目したい。
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート
ドル/円は、やや持ち直して一目均衡表の雲下限ライン近辺まで値を戻している。ただ、雲下限ライン近辺で上値の重い動きとなっており、ここから雲下限ラインを完全に上抜けて堅調な動きとなるのか、上値を抑えられて再び軟調な動きとなるのか注目されている。
目先の上値のポイントは、一目均衡表の雲下限ラインの134.078となり、ここを完全に上抜ける場合には、重要な上値のポイントとなる一目均衡表の基準線が次のポイントとなる。この基準線は、現在133.773に位置しているが、12日までは横ばいが続くものの、13日には133.489,14日には133.315、翌週18日には132.325まで低下することから、このタイミングで上抜けとなるのか注目したい。特に、前回上値を抑えられていることもあり、基準線を上抜ければ一段の上昇への期待感が高まる可能性も考えられる。
一方、下値のポイントは直近安値の130.603、ここを下抜ける場合には重要な下値と考えられる129.637が次のポイントとなる。さらにここを下抜ける場合には、一段の下落となる可能性も考えられ、その場合の下値目標の計算値は125.483と計算できる。