前営業日トピックス
東京市場では、ドルは序盤から上値の重い動きとなったものの、実需のドル買いが観測されたこともあり、仲値公示にかけては堅調な動きとなった。一方、上昇して始まった日経平均株価がマイナス圏に下落したことから、クロス円も軟調な動きとなったが、その後再び株価が堅調な動きとなると、ドル円・クロス円も底固い動きとなった。ただ、欧州時間では上昇が一服して軟調な動きとなる場面もあった。
米国市場では、序盤に発表された4月のNY連銀製造業景気指数が市場予想を大幅に上回ったことを受けて、米金利上昇とともにドルは主要通貨に対して上昇した。その後に発表されたNAHB住宅市場指数が4ヵ月連続の上昇となったことや、米金利上昇が続いたことから、ドル/円も一時134.57まで上昇して3/15以来の高値を更新した。
米株式市場では、序盤に発表された米経済指標が良好な結果となったことを受けて主要株価指数は序盤から底固い動きとなった。ただ、本格化する米企業決算を見極めたいとの思惑もあり、上値は限定的だった。その後、FRBの利上げ長期化に対する警戒感が圧迫要因となり、一時マイナス圏まで下落するする場面もあった。金利上昇に伴い金融株が買われたこともあり、主要株価指数は終盤にプラス圏まで回復した。ダウ平均株価は、序盤から底固い動きとなったが、その後が下落に転じて一時前日比89ドル安まで下落した。ただ、終盤にかけて再び堅調な動きとなり、100.71ドル高(+0.30%)で終了。一方、ハイテク株中心のナスダックは、34.25ポイント高(+0.28%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、前週末に発表された4月の米ミシガン大学消費者信頼感指数で1年先のインフレ期待が大幅上昇したことや、FRB高官のタカ派的な発言を受けてドル買い・円売りが優勢となった流れを引き継ぎ、ドルは序盤から底固い動きとなった。さらに、仲値公示にかけて実需のドル買いが観測されたこともドルの下支え要因となった。一方、前週末比106円高まで上昇した日経平均株価が下落に転じ、一時78円安まで下落したことを受けて、クロス円は上値の重い動きとなった。
(2)仲値通過後は上値の重い動きとなったが、午後に入り日経平均株価が再びプラス圏を回復したことや、時間外取引で米長期金利が上昇したことを受けて、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。ただ、上昇一服後は、上昇して始まった欧州主要株価指数が上げ幅を縮小したことから、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。
(3)米国市場では、序盤に発表された4月のNY連銀製造業景気指数が市場予想を大幅に上回ったことを受けて、米金利上昇とともにドルは主要通貨に対して上昇した。さらに、その後に発表されたNAHB住宅市場指数が4ヵ月連続の上昇となったことや、米10年債利回りが3.533%から3.602%まで上昇して3/29以来の高水準となったことも加わり、ドル/円は序盤の133.75から134.57まで上昇して3/15以来の高値を更新した。
本日のトピックス
前日の海外市場では、4月のNY製造業業況指数が大幅上昇したことなどを受けて、5月FOMCでの利上げ観測が強まり、マーケットでは0.25%の利上げを85%織り込む水準となっている。ここまで織り込んでくると、さらに一段の利上げ観測が強まらなければ、ドルの一段の上昇は難しいと考えられる。その中で、個々の経済指標の結果で米金利が動き、その動きにドルが左右される展開が続いていることから、本日の経済指標の結果と金利の動きに注目したい。
4/18の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 | 米国 |
3月住宅着工件数
住宅着工件数は、建設が着工された民間住宅の着工件数を集計した経済指標で、家電製品などの個人消費との相関性も高いことから、景気動向を見る上で重要な指標である。また、天候の影響を受けやすいという面もある。
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140.0万件 | 145.0万件 |
前回は市場予想を上回り、6ヵ月ぶりの上昇で5ヵ月ぶりの高水準となった。一戸建て住宅が+1.1%だったが、集合住宅が+24%と2年ぶりの大幅な伸びとなったことが影響した。今回は、前回大幅増加となった反動から減少が予想されているが、着工件数の先行指標となる許可件数が、前月2ヵ月連続の増加となり、昨年9月以来の高水準となったことから、着工件数の増加を予想する向きもある。 |