前営業日トピックス
東京市場では、下落して始まった日経平均株価がプラス圏を回復したことから、ドル円・クロス円は序盤から底固い動きとなった。しかし、午後に入ると、日経平均株価が再び下落に転じて下げ幅を拡大したことから、投資家のリスク回避の円買いが強まり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。ただ、下げ一服後は再び円売りが優勢となり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
米国時間では、ジューンティーンスの祝日で主要市場が休場となる中、直前の欧州時間の流れを引き継ぎ、ドル/円は序盤から軟調な動きとなった。ドル/円は、一時141.66まで下落したものの、下げ一服後は再び堅調な動きとなり、終盤には141.99まで値を戻した。一方、欧州通貨や資源国通貨も対円では底固い動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)週明けの東京市場では、前週末の海外市場の流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。ドル/円は、一時141.97まで上昇して昨年11/22以来の高値を更新した。一方、ユーロ/円も155.33まで上昇し、2008年9月以来の高値を更新した。しかし、ドル/円は142円台を前にして売りに押され、上値の重い動きが続いた。
(2)下落して始まった日経平均株価が前引け間際にプラス圏を回復したものの、午後に入ると寄与度大きい銘柄が下落に転じて一時前週末比474円安まで下落した。特に、米国市場が休場となることから、利益確定の動きが優勢となったと見られており、株価の下落を受けてリスク回避の動きが高まり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。その後、再び円売りが優勢となり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。ドル/円は、一時142.00まで上昇して昨年11/22以来の高値を更新した。
(3)米国時間では、直前の欧州時間の流れを引き継ぎ、ドル/円は序盤から軟調な動きとなった。ドル/円は、一時141.66まで下落したものの、米国がJuneteenth National Independence Day(ジューンティーンス)の祝日で主要市場が休場となり、市場参加者も少なく下値は限定的だった。下げ一服後は再び堅調な動きとなり、終盤に141.99まで値を戻した。一方、欧州通貨や資源国通貨は対ドルで軟調な動きとなったものの、対円ではドル/円の動きに連れて底固い動きとなった。
本日のトピックス
前日の米国市場が休場となり、新規材料に乏しい中、ドル円・クロス円は序盤から小動きの展開となった。依然として、日本と欧米の金利差拡大観測を背景に、円が売られやすい展開と見られている。ただ、ドル/円は142円近辺では、政府・日銀の介入警戒感が意識されていることや、政府関係者からの牽制発言も警戒されており、ここまで上値が抑えられている。その中で、ドル/円は142円台乗せとなり、142円台を維持できるのか、または上値を抑えられて上値の重い動きが続くのか注目されている。
休場明けの米国市場では、住宅着工件数の発表が予定されており、このところ米国の新築住宅関連の経済指標の改善が見られていることから、指標の結果とマーケットの反応に注目したい。
6/20の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 | 米国 |
5月住宅着工件数
住宅着工件数は、建設が着工された民間住宅の着工件数を集計した経済指標で、家電製品などの個人消費との相関性も高いことから、景気動向を見る上で重要な指標である。また、天候の影響を受けやすいという面もある。
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140.0万件 | 140.1万件 |
前月は、市場予想とほぼ一致する結果となり、前月から増加したことで住宅市場が徐々に回復基調にあることが示された。今回は、前月からほぼ横ばいが予想されているものの、先行指標となる許可件数が2ヵ月連続の減少となったことが影響するとの見方もある。 |