日本市場が休場となる中、ドル円・クロス円は序盤から狭いレンジ内の動きとなった。ただ、豪ドルは中国株が上昇したことを受けて底固い動きとなった。欧州時間では、ドル円・クロス円は堅調な動きとなったが、米雇用統計を控えて様子見ムードもあり、値動きは限定的だった。

米国市場では、序盤に発表された米雇用統計冴えない結果となったことを受けて、FRBが年内の追加利上げを見送るとの観測が広がり、米金利の低下とともにドルは主要通貨に対して下落した。ドル/円は、序盤の150.23から149.16まで下落した。その後、149.76まで値を戻す場面もあったが、終盤には再び149.25まで下落した。

米株式市場では、序盤に発表された米雇用統計が冴えない結果となったことでFRBの利上げ終了観測が広がり、米長期金利が低下したことから、主要株価指数は序盤から堅調な動きとなった。特に、金利動向に敏感なナスダックは、上げ幅を拡大した。ダウ平均株価は、序盤から堅調な動きとなり、一時前日比324ドル高まで上昇した。終盤にやや上げ幅を縮小したものの、222.24ドル高（+0.66％）で終了。一方、ナスダックは184.09ポイント高（+1.38％）で終了した。

※出所：FX総合分析チャート10分足

（1）アジア市場では、日本市場が休場となり新規材料に乏しい中、ドル円・クロス円は限定的な動きとなった。ただ、中国株が堅調な動きとなったこともあり、豪ドルは堅調い動きとなった。欧州時間では、欧州主要株価指数が上昇したことから、ドル円・クロス円も堅調な動きとなったものの、米雇用統計を控えて様子見ムードも強まっており、ドルは上値の重い動きとなった。

（2）米国市場では、序盤に発表された米雇用統計で失業率が市場予想の3.8％を上回る3.9％に上昇し、景気動向を敏感に反映する非農業部門雇用者数が市場予想の18.0万人を下回る15.0万人となり、前月の33.6万人から大幅に伸び幅が縮小したこと受けて、マーケットではFRBが年内の追加利上げを見送るとの観測が広がり、米金利の低下とともにドルは主要通貨に対して下落した。ドル/円は、序盤の150.23から149.16まで下落した。

（3）その後、米長期金利が持ち直したことから、149.76まで値を戻す場面もあったが、終盤には再び149.25まで下落した。一方、欧州通貨や資源国通貨は、対ドル上昇したことや、米主要株価指数が軒並み上昇したことも加わり、対円でも堅調な動きとなった。

先週、日米の金融政策発表や、米雇用統計などの重要なイベントが終了したことで、週明けは限定的な動きも予想されている。特に、先週末の米雇用統計が冴えない結果となり、年内のFRBの利上げ観測が後退したことから、ドルは大幅な下落となったが、日本の政策も据え置きとなり、日米の金利差も縮小しないとの見方もあり、ドル/円は再び150円台を目指す展開となるのか注目されている。

本日の海外市場では、主要な経済指標の発表がないことから、限定的な動きも予想されるが、株式市場や金利の動きに左右される可能性もあり、他のマーケットの動きに注目したい。