前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が上昇したことや、時間外取引で米長期金利が上昇したことから、ドル円・クロス円は序盤から底固い動きとなった。ただ、午後に入ると、週末のポジション調整などもあり、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。しかし、欧州時間にかけて米長期金利が上昇したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
米国時間では、感謝祭の翌日で米債券・株式・商品市場が短縮取引となる中、ドル/円は序盤から小動きの展開となった。序盤に発表された11月米製造業PMIは予想を下回ったものの、サービス業PMIは予想を上回るなど、まちまちの結果となったことから、反応は限定的だった。ドル/円は、上下23銭の狭いレンジ内の動きとなった。
米株式市場では、FRBの利上げサイクル終了観測が改めて材料視され、さらにブラックフライデーにおける個人消費への期待感も加わり、ダウ平均は序盤から堅調な動きとなった。ただ、ナスダックは序盤からマイナス圏で推移したものの、下値は限定的で小幅反落となった。ダウ平均株価は、序盤から堅調な動きとなり、一時前日比126ドル高まで上昇した。その後は上値の重い動きとなり、117.12ドル高(+0.33%)で終了。一方、ハイテク株中心のナスダックは、序盤から軟調な動きが続き、15.01ポイント安で終了した。なお、感謝祭翌日のため株式市場は短縮取引。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)休場明けの東京市場では、ドル/円が前日の海外時間の高値の149.69を上抜けて一時149.71まで上昇した。その後、下げに転じて149.40まで下落したものの、五・十日に伴う実需のドル買いが観測され、仲値公示にかけて再び堅調な動きとなった。
(2)午後に入り、日経平均株価が上げ幅を縮小したことや、週末のポジション調整の売りも入り、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。ドル/円は、149.19まで下落した。
(3)欧州時間にかけて、米長期金利が一段の上昇となったことから、ドル買い・円売りが優勢となり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。しかし、米長期金利が一服すると、ドルは上値の重い動きとなった。
(4)米国時間では、米国がThanksgiving Day(感謝祭)の翌日で米債券・株式・商品市場が短縮取引となる中、ドル/円は序盤から小動きの展開となった。序盤に発表された11月米製造業PMIが市場予想の49.9を下回る49.4となったものの、サービス業PMIは市場予想の50.3を上回る50.8となるなど、まちまちの結果となったことから、反応は限定的だった。ドル/円は、上下23銭の狭いレンジ内の動きとなった。一方、欧州通貨や資源国通貨は対ドルで堅調な動きとなったことから、対円でも序盤は堅調な動きとなったが、その後は狭いレンジ内の動きが続いた。
本日のトピックス
先週末の米国時間に発表された米製造業・非製造業PMIはまちまちの結果となったが、雇用指数が3年半ぶりに50割れとなど、足元の雇用の鈍化傾向が明らかとなっていることや、インフレ鈍化傾向が示されている。このことから、マーケットでは追加利上げは無いとの見方が広がっており、金利先物市場では来年年央には利下げを織り込む水準となっており、これがドルの上値を圧迫する要因となる可能性も考えられる。
感謝祭明けで市場参加者が戻ってくることから、ここからのドル/円は150円台を回復する動きとなるのか、再び148円台、1147円台に向けて軟調な動きとなるのか、ドルの方向性が注目される。
本日の米国市場では、新築住宅販売件数の発表が予定されているなど、今週はGDPやデフレーターなど、重要な経済指標の発表が予定されていることから、指標結果が注目されている。
11/27の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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0:00 | 米国 |
10月新築住宅販売件数
新築住宅販売件数は、米国内で販売された新築住宅件数(売買契約締結時点)を集計した経済指標であり、地域別の販売件数や販売価格、一戸建やコンドミニアム、集合住宅を含めた数字も発表されている。そして、景気動向の先行を見る上で注目されている指標の一つである。
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72.3万件 | 75.9万件 |
前回は市場予想を上回り、前月から大幅増加で2022年2月以来の高水準となった。住宅ローン金利が高止まりする中、中古住宅の在庫不足が影響して引き続き新築物件の需要が高いことが示された。今回は、前月から減少が予想されているが、落ち着きが見られるのか注目されている。 |