前営業日トピックス
東京市場では、日銀の早期の政策修正が後退するとの観測から円売りが優勢となり、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。ただ、日経平均株価が序盤から下落したことや、米長期金利が低下したことから、ドル円・クロス円は一転して軟調な動きとなった。その後は下げも一服し、欧州時間にかけて底固い動きが続いた。
米国市場では、序盤に発表されたPCEコア・デフレーターが前年比で2年9ヵ月ぶりの低水準となったことを受けて、ドル/円は147.42まで下落した。しかし、個人支出が市場予想を上回ったことや、米金利が上昇に転じたことから、ドル円・クロス円は値を戻す動きとなった。さらに、12月米中古住宅販売仮契約が予想を上回ったことも支援材料となり、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。
米株式市場では、前日の引け後に発表された四半期決算が冴えない結果となったことから半導体大手が大幅下落となったことを受けて、ナスダックは序盤から軟調な動きとなった。ただ、その後は米経済指標でインフレの鈍化が示されたことを好感した買いが優勢となり、底固い動きとなる場面もあったが、米金利上昇が影響して再びマイナス圏まで落ち込んだ。一方、ダウ平均は、序盤から堅調な動きとなったものの、途中マイナス圏まで下落する場面もあった。しかし、終盤にかけて再び堅調な動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、序盤に発表された1月の東京都区部の消費者物価指数が下振れとなったことを受けて、日銀の早期の政策修正が後退するとの観測から円売りが優勢となった。ドル/円は、序盤の147.49から147.85まで上昇したものの、日経平均株価が下落して始まったことや、時間外取引で米長期金利が低下したことから、ドル円・クロス円は軟調な動きとなり、ドル/円は147.49まで下落した。
(2)午後に入り、日経平均株価が下げ幅を拡大して前日比500円超下落したものの、米長期金利の低下が一服したこともなどもあり、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。その後、欧州時間にドル/円は一時148.09まで上昇したものの、148円台では上値の重い動きとなり、反落となった。
(3)米国市場では、序盤に発表されたFRBが金融政策を判断するうえで重視しているPCEコア・デフレーターが前年比で2.9%となり、2021年3月以来、2年9ヵ月ぶりの低水準となったことを受けて、ドル/円は発表直前の147.67から147.42まで下落した。しかし、同時に発表された個人支出が市場予想の0.5%を上回る0.7%となったことや、米金利が上昇に転じたことから、ドル円・クロス円は値を戻す動きとなった。さらに、12月米中古住宅販売仮契約が市場予想の2.0%を上回る8.3%となったことも支援材料となり、ドル/円は148.21まで上昇する場面もあった。
本日のトピックス
本日の海外市場では、主要な経済指標の発表がなく新規材料に乏しく、また明日から主要な経済指標の発表が週末まで続くことを控えて、限定的な動きが予想されている。特に、明日からFOMCが開催(結果発表は日本時間2/1の午前4時)されることから、様子見ムードがさらにも強まる可能性も考えられる。また、週末には米雇用統計の発表も予定されており、動きの出やすい週となりそうだ。