東京市場では、日経平均株価や米長期金利が上昇したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。ただ、上昇一服後は上値の重い動きが続いた。欧州時間では、欧州主要株価指数が序盤に上昇したことから、ドル円・クロス円は再び堅調な動きとなる場面もあった。

米国市場では、米経済指標が良好な結果となり、米金利上昇とともにドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。ドル/円は、一時昨年11/25以来の高値を付けたものの、その後は金利上昇が落ち着いたことから上値の重い動きとなった。

米株式市場では、パウエルFRB議長がテレビ番組で利下げに慎重な見方を示したことや、米経済指標が良好な結果となり、FRBの早期利下げ観測が後退するとの見方が広がり、主要株価指数は序盤から軟調な動きとなった。ただ、終盤にかけては下げ幅を縮小する動きとなった。ダウ平均は、序盤から軟調な動きとなり、一時前週末比434ドル安まで下落したものの、その後は下げ幅を縮小する動きとなり、274.30ドル安（-0.71％）で終了した。一方、ナスダックは31.27ポイント安（-0.20％）で終了した。

※出所：FX総合分析チャート10分足

（1）東京市場では、日経平均株価が序盤から堅調な動きとなったことや、時間外取引で米長期金利が上昇したことを受けて、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。また、パウエルFRB議長が3月利下げの可能性は小さいとの見方を示したことも加わり、ドル/円は序盤の148.33から148.82まで上昇した。ただ、その後は、米長期金利の低下を受けて、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなり、ドル/円は148.35まで下落した。

（2）午後に入り、新規材料に乏しい中値動きは限定的となり、狭いレンジ内の動きとなった。その後は、欧州主要株価指数が序盤から堅調な動きとなったことから、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。

（3）米国市場では、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなったものの、1月の米ISM非製造業景況指数が市場予想の52.0を上回る53.4となったことを受けて、米金利上昇とともにドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。ドル/円は、序盤の148.40から148.89まで上昇し、昨年11/25以来の高値を付けた。

（4）しかし、ドル/円は149円台を回復できず、その後は米金利上昇が落ち着いたことから148.51まで下落するなど上値の重い動きとなった。一方、ユーロは対ドルで昨年11/14以来の安値を付けたこともあり、対円でも上値の重い動きとなった。

昨日の海外市場では、米経済指標が良好な結果となり、FRBの早期の利下げ観測が後退するとの見方から、ドルは堅調な動きとなった。ただ、ドル/円は149円台の大台乗せとはならずに失速している。来週、1月の米消費者物価指数の発表を控えていることから、結果を見極めたいとの思惑も徐々に高まっている。

本日の海外市場では、主要な経済指標の発表がないものの、複数のFRB高官の発言が予定されており、引き続き早期の利下げ観測を牽制する可能性もあり、発言の内容とマーケットの反応に注目したい。