話題の“レバレッジバランスファンド”を徹底比較〜バランスファンドでありながら高いリターンを追求〜
2019/12/17
2019年最も反響を呼んだと言っても過言ではない、“レバレッジバランスファンド”。
先物取引を活用し、組み入れ資産の一部にレバレッジをかけた運用手法を取り入れた日興アセットマネジメントの「グローバル3倍3分法」は投信業界で大きな話題となりました。「グローバル3倍3分法」は堅調なパフォーマンスにも支えられ資金流入が続き、2019年7月には2018年10月の設定からおよそ9ヵ月で残高が1,000億円に。その後、2019年11月には3,000億円を突破するという驚異的な勢いになっています。
当ページではこの手法を取り入れ、続々と登場するレバレッジバランスファンドから主要なレバレッジバランスファンドの特徴やポイントをご紹介しています。
まず、“レバレッジバランスファンド”って何?という点から詳しく見ていきましょう!
レバレッジバランスファンドとは?
先物取引とは、特定の商品に対し、将来の予め定められた期日に特定の商品を現時点で取り決めた価格で売買する事を約束する取引のことで、証拠金を担保として少ない元手で大きな取引(レバレッジ取引)を行うことができます。
この先物取引の性質を利用することにより、実質的な組入資産の時価総額合計をファンド純資産額以上に設定することで、純資産総額の倍以上の資産を運用し、より高いリターンを追求することができます。
運用イメージ
日興アセットマネジメント「グローバル3倍3分法」を例に、“レバレッジ”の仕組みをご紹介します。
「グローバル3倍3分法」では、先物取引を活用し、投資額が純資産総額の3倍相当(300%)になるように運用を行っています。
海外REITとJ-REITに20%ずつ、これで40%。
新興国株式と海外株式に20%ずつ、これで残り20%。
この残りを現金としてキープし、そのうちの数%を「証拠金」として使います。 その証拠金で…
日本株式と世界国債の分を、「上場先物」という取引を使って手当てします。
こうしてファンドの80%分は普通に「現物投資」をし、
残り20%の現金を、先物を賢く使うことで結果として合計300%、
「3倍」の状態を作り上げているのです。
- ※実際の運用は、純資産総額の合計が300%にならない場合があります。また、資産毎の比率も変動します。
- ※上記は当資料作成時点のものであり、投資対象資産および資産配分比率は、今後変更される可能性があります。
- ※市況動向および資金動向などにより、上記のような運用が行なえない場合があります。
- ※日興アセットマネジメントの作成資料より抜粋。
各ファンドの特徴
組み入れの違いとポイント
投資対象先の国や資産など、ファンドごとに特徴があります。
日興アセットマネジメント:設定から1周年!レバレッジバランスファンドを牽引する3倍3分法
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投資地域:世界
投資対象:株式(世界)、株価指数先物(日本)、リート(世界)、債券先物(日本、米国、ドイツ、フランス、豪州)
ポイント
レバレッジバランスの波はまさに、このファンドから始まりました。「株式よりも低いリスクで、より高いリターンを目指す」という、これまでのバランスファンドになかった新発想は、日興アセットマネジメントがこの世に送り出した斬新な手法です。債券比率が高い設定になっており、先進主要国で金利が低下する中、株式が下落する局面において、債券が相対的に高いクッション効果を発揮し、好調な運用成績を下支えする秘訣の1つとなっています。
当ファンド(1年決算型)の設定来パフォーマンスと他資産等との比較
期間:2018年10月3日(設定日の前日)〜2019年11月29日
- ※税引前分配金再投資ベース。
日本株式:東証株価指数(TOPIX、配当込)、海外先進国株式:MSCI KOKUSAI指数(配当込、為替ヘッジなし、円ベース)、海外新興国株式:MSCIエマージング・マーケット指数(配当込、為替ヘッジなし、米ドルベース)を日興アセットマネジメントが円換算、日本REIT:東証REIT指数(配当込)、海外先進国REIT:S&P先進国REIT指数(除く日本、配当込、円ベース)、世界国債:FTSE世界国債インデックス(為替ヘッジあり、円ベース) - ※信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成。
- ※上記は過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。
- ※日興アセットマネジメント作成資料より抜粋。
楽天投信:投資対象は米国株式と米国国債のみ。シンプルでわかりやすい。
投資地域:米国
投資対象:株式ETF・債券先物
ポイント
投資対象は米国のみ。バンガード社の米国株ETF VTIと米国国債の先物、これら2点を活用し、運用効率にこだわり、長期にわたって収益を獲得し続けることを目指したシンプルなファンドです。株式の上昇局面では株式以上のリターンを、下落局面では債券の効果で下落抑制を目指します。
株式相場のあらゆる局面で力を発揮するスリーシックスティー(360)運用(米国株式との比較)
株価上昇局面では、株式を上回るパフォーマンス!
株価上昇局面:S&P最高値更新
(2018/12/31〜2019/8/30)
- ※計測期間:2018/12/31〜2019/8/30(日次データ)グラフの起点を1として指数化
株価下落局面では、債券の効果で下落を抑制
株価下落局面:リーマンショック時のパフォーマンス
(2007/9/30〜2009/3/9)
- ※計測期間:2007/9/30〜2009/3/9(日次データ)グラフの起点を1として指数化
- ※上記の内容は過去のものおよびシミュレーションの結果であり、当ファンドの運用実績ではありません。シミュレーションにあたり各種費用等は何ら考慮されておりません。
- ※スリーシックスティー(360)運用(米ドルベース):米国株式と米国国債をそれぞれ90%、270%投資した場合の合成パフォーマンス
- ※米国株式:2007/9/30〜2009/3/9の期間はS&P500指数、2013/12/31〜2019/8/30の期間はCRSP USトータル・マーケット・インデックス、いずれもトータルリターン、米ドルベース
- ※米国国債:S&P 5-Year US Treasury Note Futures Index、S&P10-Year US Treasury Note Futures Index、いずれもエクセスリターンを使用し1:1の組入れで合成、米ドルベース
- ※出所:Bloombergのデータをもとに楽天投信投資顧問作成
- ※楽天投信投資顧問の作成資料より抜粋。
アストマックス:レバレッジバランスファンドシリーズの“ウルトラバランス”は世界株式と高利回り債券をラインナップ
上記の他、アストマックスのレバレッジファンドはこちら
アストマックス−ウルトラバランス 高利回り債券(隔月決算型)
アストマックス−ウルトラバランス 高利回り債券(年2回決算型)
投資地域:世界
投資対象:株式ETF(世界)、債券先物(米国、フランス、日本)、金先物
ポイント
“ヤフージャパン”を運営するヤフー株式会社をはじめとするヤフーグループが集結し、アストマックス投信によって創られたレバレッジバランスファンドシリーズの「ウルトラバランス」。ETFを使って効率的に世界株式へ投資し、さらに、比較的安定的な値動きを特徴とする「先進国の債券」と、各資産と異なる値動きが期待される「金」※を組み合わせることによってリスクの抑制を目指します。
リーマンショック時の下落率推移と最大下落率
- ※債券、金は先物での運用となります。
- ※期間:2006年1月末〜2011年12月末(月次データ)
- ※ブルームバーグのデータを基にアストマックス投資投資顧問株式会社が作成。あくまでも過去の実績であり、将来の運用成果等を保証するものではありません。運用管理費用、税金、売買手数料等を考慮しておりませんので、投資家の皆様の実際の投資成果とは異なります。ウルトラバランス 世界株式のシミュレーション方法やグラフ表において使用している指数については後掲しております。ウルトラバランス 世界株式のシミュレーション方法やグラフ表において使用している指数については後掲しております。
- ※アストマックス投信投資顧問株式会社作成資料より抜粋。
大和投信:リスク管理しながら効率良くリターンを狙う
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投資地域:主に米国
投資対象:株式・債券・リート・金
ポイント
低金利環境で値上がりに期待ができる「米国株、米国リート」に投資します。加えて、リスク回避局面における逃避先として「ゴールド、米国国債」に投資し、リスクを分散します。各資産の配分決定においては、分散の視点を“リスク(価格変動)”に置き、各資産の値動きが均等となるような戦略をとることで、パフォーマンスの安定を効率的に図ります。
リスクパリティ×レバレッジで効率的に成長を狙う
- ※2003年3月以降のシミュレーションベース。
- ※上記は将来の成果を示唆・保証するものではありません。
- ※大和証券投資信託委託の作成資料より抜粋。
レバレッジバランスファンドは積立投資もおすすめ
お客さま自身が決めた一定の金額で、定期的にコツコツ購入することで基準価額が高いときには少なく、基準価額が安いときには多く購入できるため、日々基準価額が変動する投資信託の平均購入単価を下げることが期待できる積立投資。
こうした長期投資による複利効果によってさらに高いリターンが期待できることから、レバレッジバランスファンドは長期積立投資にも適したファンドであるといえます。
なお、SBI証券では買付タイミングを毎日や毎月など、5つのコースから選ぶことができるので、お客さまのニーズに合わせた分散投資を行うことができます。
大和投信「米国3倍4資産リスク分散ファンド」を例に、積立投資のシミュレーションをご紹介します。
積立投資評価額の推移
期間:1999年11月〜2019年10月の20年間
- ※出所:ブルームバーグより大和投資信託作成
- ※積立投資は毎月1万円を投資した場合
- ※1999年10月末を100として指数化、月次データを使用
- ※シミュレーションで使用したデータについて
・「米国3倍4資産」ポートフォリオのシミュレーションにおいては、株式、債券、金は先物での運用、REITは現物での運用を想定・「米国3倍4資産」ポートフォリオにおける株式はS&P500指数の先物指数、債券は米国10年国債の先物指数、金はS&P GSCI Goldの先物指数を使用し、REITはS&P米国REIT指数(配当込み、円ベース)を使用・先物指数はすべてエクセスリターン、米ドルベース・S&P500指数は配当込み、円ベースを使用 - ※使用した指数について
S&P500指数、S&P GSCI GoldおよびS&P米国REIT指数はS&P Dow Jones Indices LLCの登録商標です。 - ※上記は当ファンドと同様の運用手法を用いてシミュレーションを行なった結果を示したものであり、当ファンドの実績ではありません。また当ファンドの将来の成果を示唆・保証するものではありません。
- ※大和証券投資信託委託の作成資料より抜粋。
本ページ及びシュミレーションで使用したデータについて
アストマックス「ウルトラバランス 世界株式」のシミュレーションは、基本投資比率(世界株式80%・米国国債先物70%・日本国債先物35%・フランス国債先物70%・米国金先物35%)通りに各指数(世界株式はMSCI ACWI最小分散指数(円ベース)、国債先物は各国のS&P国債先物江クセスリターン指数(現地通貨ベース)、ただし、フランス国債先物指数は算出が2012年4月末以降のため、それ以前はドイツ国債先物指数を使用、米国金先物はS&P GSCI CME 金エクスリターン指数(米ドルベース))に投資し、月次でリバランスを行なったと仮定したものです。その他、グラフや表において使用している、世界株式はMSCI All Country World インデックス(円ベース)、S&P500はS&P500種株価指数(円ベース)、日経平均は日経平均株価、新興国株式はMSCI新興国株式指数(円ベース)、世界国債はFTSE世界国債指数の(円ベース)と(円ヘッジコース)を使用しています。使用している各指数に関する著作権、知的所有権その他一切の権利はそれぞれの指数の開発元もしくは公表元に帰属します。
ご注意事項
- 「毎月分配型」「隔月分配型」の投資信託については、お取引の前に必ず「毎月または隔月分配型投信の収益分配金およびNISAでのご注意事項、ならびに通貨選択型投信に関するご注意事項」の内容をご確認いただきますようお願いいたします。
- 投資信託は、主に国内外の株式や債券等を投資対象としています。投資信託の基準価額は、組み入れた株式や債券等の値動き、為替相場の変動等により上下しますので、これにより投資元本を割り込むおそれがあります。
- 投資信託は、個別の投資信託毎にご負担いただく手数料等の費用やリスクの内容や性質が異なります。ファンド・オブ・ファンズの場合は、他のファンドを投資対象としており、投資対象ファンドにおける所定の信託報酬を含めてお客様が実質的に負担する信託報酬を算出しております(投資対象ファンドの変更等により、変動することがあります)。
- ご投資にあたっては、商品概要や目論見書(目論見書補完書面)をよくお読みください。