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リーマンショックで大儲けしたデビッド・テッパーはいま何をもっているのか?

2015/9/9

世界の株式市場は引き続きボラティリティの高い状態が続いています。株式は下がったところで買うものだと分かっていても、市場全体の変動が激しい中で個別株に手が出しづらいということがあるかもしれません。そこで今回は、米国の著名投資家の保有銘柄を参考に銘柄をピックアップしてみました。取り上げたのはデビッド・テッパー氏です。同氏はヘッジファンドの運用報酬ランキングで09年、12年、13年にトップとなり、動向が注目されているファンドマネージャーです。業種への集中投資で成果を上げてきたため、同氏がオーバーウェイトする業種は検討する価値があると考えられます。

銘柄 株価(9/8) 52週高値 52週安値
ワールプール(WHR) 165.67ドル 217.11ドル 139.85ドル
ゼネラル モーターズ(GM) 29.88ドル 38.99ドル 24.62ドル
プライスライン グループ(PCLN) 1280.40ドル 1395.00ドル 990.69ドル
ジェットブルー エアウェイズ(JBLU) 24.87ドル 24.64ドル 9.38ドル
HCA ホールディングス(HCA) 87.42ドル 95.48ドル 43.91ドル

※ブルームバーグのデータをもとにSBI証券が作成

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著名投資家のポートフォリオを参考にする

中国本土株式の下落に始まった世界同時株安以降、各国の株式市場は値動きの激しい状態が続いています。値幅調整はある程度進んだ可能性がありますが、不安心理の発端となった中国経済の減速が続いていることから、ボラティリティの高い状態は今しばらく覚悟する必要がありそうです。

株式は下がったところで買うものだと分かっていても、市場全体の変動が激しい中で個別株に手が出しづらいということがあるかもしれません。そこで今回は、米国の著名投資家の保有銘柄を参考に銘柄を考えてみました。実際に投資資金を動かして、長年成果をあげてきたファンドマネージャーのポートフォリオは研究する価値があるでしょうし、銘柄を保有する自信にもつながることでしょう。

米国の著名投資家としてまず思い浮かぶのは、日本でもその動静がよく報じられるウォーレン・バフェット氏ではないでしょうか。同氏が率いるバークシャー・ハサウェイの株式ポートフォリオは図1の通りです。

バフェット氏の投資哲学からすると、長期スパンで資産のコアとしてもつ銘柄を考えるには参考になりそうです。ただ、ファンド規模が1,000億ドル(約12兆円)超と大きいため、運用の機動性には欠けるでしょう。数ヶ月から1年くらいのスパンでの投資にはあまり参考にならないかもしれません。

そこで今回は、数ヵ月から1年くらいの投資スパンでも参考になりそうなデビッド・テッパー氏のポートフォリオを取り上げます。同氏は、以下にあげたヘッジファンドのマネージャー報酬ランキング常連の一人です。

著名投資家 運用会社
デビッド・テッパー アパルーサ・マネジメント
スティーブ・コーエン SACキャピタル
ケネス・グリフィン シタデル・インベストメント
ジョン・ポールソン ポールソン&カンパニー

尚、米国では1億ドル以上を投資する全ての機関投資家は、保有する株式を四半期ごとに指定の様式(13F)で証券取引委員会に報告することが義務付けられています。今回利用するのは、この開示資料です。

図1:バークシャー・ハサウェイの保有上位銘柄(15年6月末)

  • ※会社開示資料よりSBI証券が作成
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デビッド・テッパーのポートフォリオ研究

デビッド・テッパー氏はヘッジファンドの運用報酬ランキングで09年、12年、13年にトップとなり市場の注目を集めているファンドマネージャーです。

09年にリーマンショックで暴落した大手銀行株を買って大幅な戻りを取り、13年には株式市場で不人気の航空株への投資でリターンを出すなど、業種への集中投資で成果を出してきたことで知られています。運用額は47億ドル(約5,600億円)とある程度機動的に動けるサイズで、数ヶ月から1年程度のスパンの投資にも参考になると考えられます。

表1は同氏が率いるアパルーサ・マネジメントの8/14に開示された6月末時点の保有銘柄一覧です。業種分けは当方の判断によるものですのでご留意ください。

全体を見渡しますと、S&P500指数の業種構成とかけ離れていて儲かると考えているセクターだけ保有している、また、どちらかというとバリュー重視で銘柄を選んでいる印象です。氏のポートフォリオについて、その他特徴的な点を以下にあげています。

住宅建設関連に強気

・住宅建設や建築関連に強気だというのが、このポートフォリオの最大の特徴と言えるでしょう。4-6月期には新規に住宅建設株を組入れているのが目立ちます。

ゼネラル モーターズが組入トップ

・組入トップ銘柄は14.5%のゼネラル モーターズで、4-6月期にも組入を増やしています。また、新規でグッドイヤータイヤを加えているため、自動車セクターにも強気のようです。

インターネットでアリババを新規組入

・インターネットでは、グーグルとプライスラインの組入を削る一方、アリババを新規に組入れているのが目立ちます。
・グーグルとプライスラインは主要インターネット銘柄の中でもバリュエーションが相対的に低い銘柄で、バリュー重視の印象を受けます。

病院経営のHCAホールディングスが組入2位

・ヘルスケアでも、PERの高い企業が多いバイオ医薬品などでないところがバリュー重視に見えます。

アップルを新規組入

・平均単価125.42ドルで取得しています。

売却銘柄は?

・4-6月期には、グーグルのA株、マイクロン テクノロジーズ(半導体)、買収提案のあったロリランド(たばこメーカー)を売り切っています。
・グーグルは当時、売上の減速感が強まって弱気の見方が支配的となっていました。A株(議決権あり)を売り切る一方、C株(議決権なし)は減らしているものの5.6%の組入を残しています。
・その他で減らしているのは表中の「前四半期末比増減(%)」の項目に出ている通りで、業種内の銘柄入れ替えに伴うもののようです。このため、選好する業種の見方は大きく変わっていないと見られます。

表1:アパルーサ・マネジメントの株式ポートフォリオ(15年6月末)

業種(組入比率) 事業内容 銘柄(コード) 組入比率
(%)
前四半期
末比増減(%)
住宅建設・
建築関連
(27.8%)
家電 ワールプール(WHR) 4.8 -1.94
建材(断熱材) オーウェンス コーニング(OC) 4.2 22.46
化学品製造 ハンツマン(HUN) 3.5 新規
施設メンテナンス等 HD サプライ ホールディングス(HDS) 2.1 -11.87
建材(棚・配管等) マスコ コーポレーション(MAS) 1.6 -45.38
化学品製造 イーストマンケミカル(EMN) 1.6 -5.49
建材(石膏ボード) USG(USG) 1.4 -7.64
建設会社 シカゴ ブリッジ&アイロン(CBI) * 1.4 0.42
設備賃貸 ユナイテッド レンタルズ(URI) 1.1 16.54
建材(床材) モホーク インダストリーズ(MHK) 1.0 新規
建設機械 テレックス(TEX) 1.0 新規
住宅建設 DR ホートン(DHI) 0.9 新規
住宅建設 ライランド グループ(RYL) 0.8 新規
住宅建設 レナー A(LEN) 0.8 新規
土木・建設 KBR(KBR) 0.7 -3.23
化学品(建材含む) アクシオール(AXLL)* 0.6 -9.85
断熱材など トップビルド(BLD)* 0.2 -45.38
自動車関連
(22.2%)
自動車 ゼネラル モーターズ(GM) 14.5 22.88
タイヤ グッドイヤー タイヤ アンド ラバー(GT) 7.7 新規
インターネット
(15.5%)
ネット旅行会社 プライスライン グループ(PCLN) 7.5 -25.47
ネット広告 グーグル C(GOOG) 5.6 -14.43
ネット通販 アリババ グループ ADR(BABA) 2.4 新規
航空会社
(11.4%)
航空会社 デルタ エアーラインズ(DAL) 5.0 -8.61
航空会社 ジェットブルー エアウェイズ(JBLU) 2.9 4.61
航空会社 ユナイテッド コンチネンタル(UAL) 2.3 -61.78
航空機向けサービス トライアンフ グループ(TGI)* 1.1 新規
ヘルスケア
(10.8%)
病院経営 HCA ホールディングス(HCA) 9.5 -14.72
医薬品 マイラン(MYL) 1.3 新規
電子機器(7.3%) 電子機器 アップル(AAPL) 7.3 新規
半導体(3.7%) 半導体 NXP セミコンダクターズ(NXPI) 3.7 -9.03
銀行
(1.6%)
銀行 バンク オブ アメリカ(BAC) 0.8 193.85
地方銀行 リジョンズ ファイナンシャル(RF) 0.8 -40.97
  • 注:2015/8/14に開示されたものです。「*」は当社での取り扱いがない銘柄です。
  • ※会社開示資料をもとにSBI証券が作成
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注目銘柄のポイント

上記ポートフォリオの組入比率が高いセクターから、注目銘柄をピックアップしてポイントをご紹介いたします。

住宅建設・建築関連からは、間接的ながら恩恵が期待される家電のワールプールを選んでいます。関連がより直接的な住宅建設株等ついては、8/26掲載の「海外経済の波乱に強い米国株はコレ!?」をご覧ください。

自動車関連、インターネット、ヘルスケアでは、それぞれ組入上位のゼネラル モーターズ、プライスライン グループ、HCAホールディングスを、航空会社からは成長期待のある格安航空のジェットブルー エアウェイズを選んでいます。

銘柄名 株価
(9/8)
165.67ドル 予想PER
(倍)
16.1
ポイント
  • 米国の大手家電メーカーです。ワールプール、メイタグ、キッチンエイドなどのブランドで洗濯機、冷蔵庫、調理機器などの白物家電を製造販売しています。グローバルに展開しており、14年の地域別売上は北米53%、南米23%、欧州・中東・アフリカ20%、アジア4%です。
  • 北米は足元の売上・利益とも前年同期比横ばい圏で推移していますが、今後は住宅市場回復の恩恵を受けることが見込まれます。一方、南米は4-6月期の売上が前年同期比22%減(為替の影響を除いて1%増)と厳しい状況です。
  • ここ半年の株価下落は南米市場を懸念していたため、南米経済の落ち着きが見えてくれば見直されるでしょう。15年のEPSガイダンスは、GAAP(一般に認められた会計原則)ベースでは9-10ドルですが、リストラ費用などを除いた「継続事業ベースのEPS」は12-13ドルです。このベースでは、PERは13倍台まで下がります。
地域別の売上高・営業利益(14年)

※会社資料をもとにSBI証券が作成

銘柄名 株価
(9/8)
29.88ドル 予想PER
(倍)
7.7
ポイント
  • 米国最大の自動車メーカーで、キャデラック、ビュイック、シボレー、オペル、GMCなどのブランドを展開しています。15年4-6月期の販売台数構成比は、北米39%、欧州13%、国際事業42%(うち、中国が33%ポイント)、南米6%となっています。
  • 下の図で利益の構成を見ると、販売台数で4割弱の北米がほとんどを占めています。北米は販売台数が堅調であるほか、ガソリン価格低下を受けて大型車やSUVの販売好調で収益改善が顕著です。販売台数の33%を占める中国は、「国際事業」に含まれていますが、利益への貢献は比較的小さいものとなっています。また、経済動向への懸念が大きい南米についても、同様のことが言えます。
  • 株価は中国および南米へのエクスポージャーを懸念して下げていると見られますが、実際の利益には大きな影響を及ぼさない可能性が考えられます。
事業別の調整後EBIT(利払い前・税金前利益)の推移

※会社資料をもとにSBI証券が作成

銘柄名 株価
(9/8)
1280.40ドル 予想PER
(倍)
25.6
ポイント
  • オンラインの旅行予約会社です。「Booking.com」、「priceline.com」、「KAYAK」、「agoda.com」、「rentalcars.com」、「Open Table」などのブランドでホテル・航空券等の予約サービスを提供しています。主力の「Booking.com」は、世界200カ国・地域の60万施設の宿泊予約を扱います。
  • 予約総額の88%を海外事業が占めるため、ドル高による目減りによって足元の業績は低調ですが、海外事業の現地通貨での伸びは足元まで30%前後(事業買収による押し上げを含みます)を維持しています。15年4-6月期決算は、売上が前年同期比7%増、調整後営業利益が同2%減でした。
  • 現地通貨ベースでみた事業実体は好調に推移しているため、ドル高の影響が緩和するにつれ物色される可能性が高いと考えられます。
海外事業の予約総額推移

※会社資料をもとにSBI証券が作成

銘柄名 株価
(9/8)
24.87ドル 予想PER
(倍)
12.9
ポイント
  • 2000年に営業を開始したニューヨークを本拠地とする格安航空会社です。米国内およびメキシコ、カリブ海諸国、南米の90都市へ就航し、米国5位の旅客航空会社に成長しています。格安航空の中では比較的高級志向のサービス(座席の広さや無料のTV・ワイファイなど)を実施して、J.D.パワーの顧客満足度調査の格安航空部門で10年連続1位を獲得しています。
  • 15年4-6月期決算は、売上高が前年同期比8%増、営業利益は主に燃料費の低下(同25%減)を受けて同倍増しています。
  • 足元の業績は原油価格下落の恩恵をフルに受けているため、原油価格の反発局面では株価が抑えられやすいと見られますが、就航地域拡大による安定的な成長に魅力があります。
売上高、純利益推移(白抜きは予想)

注:予想はトムソン・ロイター集計のコンセンサスです。
※ブルームバーグのデータをもとにSBI証券が作成

銘柄名 株価
(9/8)
87.42ドル 予想PER
(倍)
16.6
ポイント
  • 米国最大規模の病院チェーンで、全米20州で165の病院および115の手術センターを運営しています。
  • 15年4-6月期決算は、売上が前年同期比7%増、税前利益が同10%増と堅調でした。既存施設の入院患者数は前年同期比6.0%増、入院患者当たり売上は同1.2%増といずれも増加しました。
  • 病院事業は高齢化進展で、21年まで平均8%の成長が見込まれています。当社は今後3年で施設拡大に77億ドル投資する計画で、成長市場でのシェア拡大を目指しています。安定的な成長に魅力があります。
売上高、純利益推移(白抜きは予想)

注:予想はトムソン・ロイター集計のコンセンサスです。
※トムソン・ロイターのデータをもとにSBI証券が作成

株価週足チャートは、2015/9/8時点のものです。

※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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