米国株週間展望 (2025年6月16日〜2025年6月20日)
更新 :
2025/6/13 18:00
(通常毎週金曜日夜更新)
NYダウ |
12日終値42967.62ドル(前週末終値比 +204.75) |
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<今週の動きと週間見通し>
中東の地政学リスク警戒、FOMC控える
6月9−12日の米国株式市場で、NYダウは上昇した。週初9日は、前週末に米5月雇用統計を受けて急伸した反動から、利益確定売りに押されて小幅安。10日、貿易問題をめぐる米中の閣僚級協議が順調に進んだと伝わり、両国の対立が軟化するとの期待から反発した。11日、米5月CPI(消費者物価指数)の前月比が市場予想を下回り、インフレ警戒感が和らぎ上昇する場面もあったものの、高値警戒感から小幅安に転じた。12日、中東情勢の緊迫化が重しになったが、米5月PPI(生産者物価指数)の前月比が市場予想を下回ったほか、オラクル(ORCL)の業績見通しを受けてAI(人工知能)需要に対する楽観的な見方が広がり、上昇した。
米国株は目先、緊張が高まる中東情勢を注視。日本時間の13日にイスラエルがイランの核関連施設への空爆を行い、イランによる報復は必至とみられる中、米国株はリスク回避的な動きを余儀なくされそうだ。加えて、トランプ関税をめぐっても、トランプ米大統領が今後2週間以内に一方的に関税率を設定すると発言したことで、改めて不透明感が意識されやすい状況にある。
経済イベントでは、週央開催のFOMC(米連邦公開市場委員会)が焦点。米国のインフレ鈍化傾向を背景に、トランプ米大統領に加えバンス副大統領もFRB(米連邦準備制度理事会)への利下げ圧力を強めているが、マーケットの大部分では政策金利の据え置きが予想されている。経済見通しやパウエルFRB議長の会見から、年内の利下げ回数や時期をうかがう動きとなる。経済指標では、米6月ニューヨーク連銀製造業景況指数、米5月小売売上高、米5月鉱工業生産、米5月住宅着工件数などの発表が予定される。トランプ関税の影響を含めた足元の米経済状況を確認したい。なお、19日の米国株式市場はジューンティーンスの祝日のため休場。
週間タイムテーブル
海外 | 国内 | |
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6月16日(月) |
中国5月小売売上高=11時 中国5月工業生産=11時 中国5月都市部固定資産投資=11時 米6月NY連銀製造業景気指数=21時30分 米20年国債入札 |
日銀金融政策決定会合(〜17日) |
6月17日(火) |
独6月ZEW景況感指数=18時 FOMC(〜18日) 米5月小売売上高=21時30分 米5月輸出入物価=21時30分 米6月NY連銀ビジネスリーダーズサーベイ=21時30分 米5月鉱工業生産・設備稼働率=22時15分 米6月NAHB住宅市場指数=23時 |
植田日銀総裁会見(国債の買い入れ減額計画の中間評価) |
6月18日(水) |
パウエルFRB議長会見(経済見通し発表) 米5月住宅着工件数=21時30分 米5月建設許可件数=21時30分 米4月対米証券投資=19日5時 ブラジル中銀政策金利発表 |
5月貿易統計=8時50分 4月機械受注=8時50分 5月訪日外客数=16時15分 |
6月19日(木) |
英金融政策委員会 米国市場休場 |
5月首都圏新築マンション発売=14時 5年国債入札 |
6月20日(金) |
中国ローンプライムレート=10時 米6月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数=21時30分 ◆決算発表=(米国)アクセンチュア |
5月消費者物価=8時30分 4月30日、5月1日開催の日銀金融政策決定会合議事要旨 財務省、国債市場特別参加者会合を開催 ◆新規上場=伊澤タオル(365A) |
- ※ 海外の時刻は日本時間。