投資情報部　鈴木　英之

■SBI証券ではじめてお取引された方に人気の銘柄ランキング（現物）
2023年11月の第1位は、7ヵ月続けて日本電信電話（9432）になりました。6月29日を権利落ち日とする1対25の株式分割を経て、単元株あたりの売買金額が小さくなり、売買高は分割前より急増しており、はじめての取引で買い付けた投資家が増えています。ただ、11月に日経平均株価が大きく上昇する中で、同社株は若干の下げとなっておりパフォーマンスは低調でした。今上期の営業利益が減益になるなど、業績が伸び悩んだことも一因かもしれません。第2位には、前月からひとつ順位を上げた三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループがランクインしました。生活に密着した金融サービスを展開していること、３メガバンクの中で単元株あたりの売買金額が小さいこと、予想配当利回りが高いこと等が人気の背景で、上位が定着しつつあるようです。

　■SBI証券ではじめてお取引された銘柄人気ランキング（信用）
2023年11月の第1位は三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループでした。米長期金利が低下傾向となり、金融株には逆風が強まりました。一方、決算発表で好業績および自社株買いを発表し、買い安心感を誘う材料もあって、強弱感が対立しました。第2位はトヨタ自動車（7203）がランクインしました。11/1に決算発表を行い、業績予想の上方修正、前年同期に対し増加となる中間配の実施、自社株買い等を発表し、月前半は上昇基調となりました。しかし、米金利の低下を受けて外為市場で円高が進んだこともあり、後半は伸び悩みました。

■SBI証券の売買代金ランキング
当ランキングについては、「買い」・「売り」ともに同じ順位になる銘柄がほとんどでしたので断りのない限り、「買い」・「売り」同順位とします。第1位は半導体製造装置のレーザーテック（6920）となりました。ディーリング人気が継続しており、常にトップが続いています。10/31にＷＳＴＳ（世界半導体統計）が、9月の世界半導体出荷について、昨年6月以来のプラス（前年比）転換を発表（10月もプラス継続）。同日に発表された第1四半期決算では好業績が確認されました。11月は米金利の低下を受け、グロース株に向いた流れとなり、月間を通じて同社株も上昇基調でした。第2位も前月と同様「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」（1570）がランキングを維持しました。日々の騰落率が日経平均騰落率の２倍として計算された指数に連動するよう設計されています。11月月間で、日経平均は8.5%上昇しましたが、このＥＴＦは17.1%上昇し、規格通りの動きとなりました。

■SBI証券のETF/ETN人気ランキング
第1位はＮＥＸＴ ＦＵＮＤＳ 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 （1570）、第2位はＮＥＸＴ ＦＵＮＤＳ 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信 （1357）、第3位が日経平均ベア2倍上場投信（1360）で、ここまでは前月と同じ順位でした。第9位には日経平均高配当株50指数連動型上場投資信託（1489）がランクインしました。前月第4位からのランクダウンとなりました。内外で金利が低下し、配当の相対的魅力自体は上がりましたが、バリュー銘柄には逆風でした。

　■SBI証券のREIT人気ランキング
第1位は「投資法人みらい　投資証券」（3476）が引き続きトップになりました。第2位は「大和証券オフィス投資法人　投資証券」（8976）、第3位は「日本プロロジスリート投資法人　投資証券」（3283）が新規ランクインとなりました。第2位と第3位は5月・11月が決算月の銘柄です。