投資情報部　鈴木　英之

■SBI証券ではじめてお取引された方に人気の銘柄ランキング（現物）
2024年4月の第1位は、引き続き日本電信電話（9432）になりました。昨年6月29日を権利落ち日とする1対25の株式分割を経て、単元株あたりの売買金額が小さくなり、売買高は分割前より急増しており、はじめての取引で買い付けた投資家が増えています。5/10取引時間中に決算発表を実施し、25年3月期の会社予想営業利益は前期比5.9%減の予想で足元の株価は軟調です。
第2位も、上位としては「常連」の三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループ（8306）がランクインしました。生活に密着した金融サービスを展開していること、３メガバンクの中で単元株あたりの売買金額が小さいこと、予想配当利回りが高いこと等が人気の背景で、上位が定着しつつあります。４月の日経平均株価は前月比4.9%下げましたが、同社株は上昇を維持しました。日銀の追加利上げ観測が追い風になっている可能性もありそうです。
第3位は三菱重工業（7011）が初のランクインとなりました。3月末付で1→10株の株式分割を実施。3月27日終値13,465円に対し、3月28日始値は1,358.5円と急低下し、個人投資家がいっそう売買しやすい状態となりました。4月の売買代金は前月比5.8倍と膨らんでおり、今後も上位を継続できるか注目されます。

　■SBI証券ではじめてお取引された銘柄人気ランキング（信用）
2024年3月の第1位は東京電力ホールディングス（9501）となりました。原発再稼動に対する思惑が人気化の背景とみられます。AI（人工知能）の普及でデータセンターの設置が増えると電力需要が増えるとする見方もあるようです。
第2位は三井Ｅ＆Ｓ（7003）で、前月のトップからはランクダウンですが、上位を維持しました。2月14日の業績予想上方修正以降人気化し、3月8日に年初来高値を付ける展開になりました。4月は3月に比べ空売り残高もやや増えており、取り組み妙味が増している面もあり第3位には、「SBI証券ではじめてお取引された方に人気の銘柄ランキング（現物）」で新規ランクインした三菱重工業（7011）がこちらでも新規ランクインしました。

■SBI証券の売買代金ランキング
当ランキングについては、「買い」・「売り」ともに同じ順位になる銘柄がほとんどでしたので断りのない限り、「買い」・「売り」同順位とします。
第1位は半導体製造装置のレーザーテック（6920）となりました。ディーリング人気が継続しており、常にトップが続いています。4月17日に当社の業績と関係が強いとされる蘭ＡＳＭＬ社の受注急減が伝えられ、当社株も同日に急落しました。しかし4月30日に発表された当社決算では受注の回復が確認され、株価は反発に転じています。
第2位はファブレス半導体メーカーであるソシオネクスト（6526）が新規にランクインしました。4月26日の決算発表で25年3月期の減益見通しを発表。30日は急落する場面もありましたが、北米データセンター向け商談への期待から終値はプラスとなるなど、大きく動きました。第3位は「ＮＥＸＴ ＦＵＮＤＳ 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」（1570）で前月の第2位からランクダウンとなりました。

■SBI証券のETF/ETN人気ランキング
第1位はＮＥＸＴ ＦＵＮＤＳ 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 （1570）、第2位はグローバルＸ　半導体関連-日本株式　ＥＴＦ（2644）で、ここまでは前月と同じでした。第3位はＮＥＸＴ ＦＵＮＤＳ 日経平均高配当株５０指数連動型上場投信（1489）が、第4位はＮＥＸＴ ＦＵＮＤＳ 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信 （1357）、が入り、2銘柄の順位は逆転しました。

　■SBI証券のREIT人気ランキング
第1位は投資法人みらい　投資証券（3476）がランクアップとなりました。4月が決算月に当たることや、5％を超える予想分配金利回り（4月30日）が人気の一因とみられます。同様に決算月を迎え、予想分配金利回りが5.3％（同）のいちごオフィスリート投資法人　投資証券（8975）も新規にランクインしました。